▼個人的おすすめ映画ベスト50

今回は、個人的にすばらしいと思った映画を紹介したいと思う。一応50個ピックアップしたので、1位から50位まで順位をつけてランキング形式にしてみた!書いてみたら結構なボリュームになってしまった。100個書いたら大変なことになってたと思う。時間がない人はベスト10くらいから観てもらっても全然かまわない。選定理由は、個人的な主観なので、人によってはいろいろと意見があるかと思うけど、ご了承ください。取り上げた作品は特にルールはなく、日本映画も少ないけど入れています。観ていない作品は入っていないので、もしもっといいよーという作品があれば、twitter(@shoulderjp)などで教えてください。(まだまだ観ていない映画もたっぷりあるので)
ちなみにレンタル店やアマゾンなどで普通に見れるメジャーなものしか取り上げていません。見れないもの紹介してもしょうがないと思うので。大半は洋画で、アニメなどは入ってませんが、個人的にアニメはあまり見ないのですみません。映画評論家でも映画研究サークルに入っていたわけでもないので、自分でよかった、面白かった、他の人にも薦めたいと思った作品を順番に挙げています。なので、普段、そんなに映画はみないけど、夏休みだから時間もあって、なにか映画観たいけど何がいいかなあ~だれかお勧め教えてくれないかなあ~という人には参考になると思います。ぜひこのベスト50を見て、参考にしてくれるとうれしいです。紹介した作品で、ネタバレしてもいいという人は、それぞれの紹介文章の下に「詳細なレビュー」のリンクをつけているので、そちらをご覧ください。映画を見た後に見た方がいい内容も含まれているので、注意してくださいね。それではさっそく第50位から紹介したいと思います!!

個人的におすすめする映画ベスト50をランキング形式で紹介する

●第50位 幸せのレシピ

公開:2007年 監督:スコット・ヒックス 主演:キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、アーロン・エッカート

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ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
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 2001年に公開された『マーサの幸せレシピ』というドイツ映画をハリウッドでリメイクしたもの。舞台は、マンハッタンの高級レストラン。そこで料理長を務める完璧主義のケイトと、ちゃらんぽらんなイケメン副料理長のニック。交通事故で亡くなった姉の一人娘をケイトが引き取ることになるが、うまく関係を築くことができない…食事とコミュニケーションが織り成すヒューマン映画だね。
 映画に出てくる食事というには、なぜかとても美味しく見える。ここに出てきたティラミスはうまそうだったなあ。レストランの厨房が舞台となっている作品はなぜか好き。昔、フジテレビでやっていたドラマで、松本幸四郎が主演していた「王様のレストラン」も好きだったなあ。
 音楽に使われているオペラも良かった。トゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」や蝶々夫人の「ある晴れた日に」などストーリーとうまくマッチしているように感じた。気楽に見られる映画。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 幸せのレシピ – No Reservations

●第49位 キャスト・アウェイ

公開:2000年 監督:ロバート・ゼメキス 主演:トム・ハンクス、ヘレン・ハント

キャスト・アウェイ [DVD]
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 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「フォレスト・ガンプ」の監督としても有名なロバート・ゼメキス作品。好きな監督の1人。
 トム・ハンクス演じるFedexに勤めるチャックが、飛行機事故により無人島に漂着し、約4年間、なんとか生き延びつつ、無人島からの脱出を試みるというストーリー。現代のロビンソン・クルーソーだね。浦島太郎の要素もあるけど。
 人間は、コミュニケーションなしには生きていけないことが学べる作品だと思う。そして「希望」も。人生に疲れた時や、ちょっとつらいなあと思ったときに見るといいかも。人生、うまくいかないことも多いけど、希望を持って頑張ろうと思わせてくれる作品。ラストシーンも良かった。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] キャスト・アウェイ – Cast Away

●第48位 ラストエンペラー

公開:1987年 監督:ベルナルド・ベルトルッチ 主演: ジョン・ローン、ジョアン・チェン

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 多くの人が知っている有名作。清朝最後の皇帝である愛新覚羅溥儀の生涯を描いたもの。第60回アカデミー賞作品賞・監督賞など9部門受賞作品。
 3歳で清朝皇帝となった溥儀が、激動の時代に飲み込まれていく様子を余すことなく映像にしている。舞台は、紫禁城、満州国、収容所と時代によって流れ、ソ連での抑留から送還された一市民の元皇帝・溥儀が、「皇帝」であった時代を回想する形で物語は進む。
 利用された続けた人生において、時代の流れと立場を示す「乗り物」の変遷が面白かった。溥儀がこれ以上ないほど哀しく、空々しく感じられたけど、ダイナミックな時代に翻弄された人生なんだなあと。ラストシーンは非常にうまいと感じたね。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ラストエンペラー – The Last Emperor

●第47位 ヴィレッジ

公開:2004年 監督: M・ナイト・シャマラン 主演:ブライス・ダラス・ハワード、ホアキン・フェニックス

ヴィレッジ [DVD]
ポニーキャニオン (2005-04-22)
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 「シックス・センス」、「アンブレイカブル」、「サイン」などで有名なM・ナイト・シャマラン監督作品。一般的には、「シックス・センス」の方が好きだという人が多いと思うけど、個人的には「ヴィレッジ」が良かった。 19世紀後半の牧歌的な生活を営んでいる村で、知的障害の青年が、盲目のヒロインの恋人を刺してしまい、盲目のヒロインが恋人を助けるために村では禁断となっている村の外へ出て町へ薬をもらいにいくが…
 ラブストーリーにも見えるけど、人間が作る理想の空間、ユートピアの限界を表現した作品だと思った。社会への問題提起も含まれているのだろうね。詳しく説明するとネタバレになるけど、見る前に知ってもいいよ、という人は下に詳細なレビューのリンクがあるのでそちらで読んでほしい。
 実際、公開した際には、賛否両論の評価となった社会的な作品。「シックス・センス」のようなツイストはないけど、個人的には結構楽しめたよ。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ヴィレッジ – Village

●第46位 パッセンジャーズ

公開:2008年 監督:ロドリゴ・ガルシア 主演:アン・ハサウェイ、パトリック・ウィルソン

パッセンジャーズ [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2009-09-09)
売り上げランキング: 27,518

 この作品は、映画好きの人や映画マニアの人には受けが悪いらしい。原因は、脚本のアイデアが過去に使われたものの焼き直しに近いからだけど、個人的には後味も悪くないし、アン・ハサウェイもかわいいし、悪くないと思うよ。
 主人公は、アン・ハサウェイ演じるセラピストのクレア。飛行機事故で生き残った5人の乗客たちの心の傷を癒す役割を与えられ、事故について詳しく調べ始めると、周りで不思議な出来事がたくさん起きる…
 監督のロドリゴ・ガルシアのデビュー作「彼女を見ればわかること」もまずまずだったけど、「パッセンジャーズ」は、夏にぴったりのシャーベットのようなすっきりした作品だと思う。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] パッセンジャーズ – Passengers

●第45位 マリア

公開:2006年 監督:キャサリン・ハードウィック 主演:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、オスカー・アイザック

マリア [DVD]
エイベックス・ピクチャーズ (2008-06-27)
売り上げランキング: 63,407

 タイトルでわかると思うけど、宗教映画です。キリスト教信者向けというわけではもちろんないけど、聖書(新約聖書)の知識はさらっとあった方がより楽しめる作品だと思う。女性監督作品。
 イエスの母であるマリアと、その夫・ヨセフの夫婦の物語であり、ストーリーは聖書の通りとなっている。タイトルにマリアとあるので、マリアの物語かなと思ったけど、どちらかといえば、神の子を身ごもったと言うマリアの言葉を信じた夫・ヨセフの物語に近かった。
 宗教画ではヨセフはかなり老人に描かれているけど、映画では、若者として登場していた。宗派によっては、マリアは生まれながらに聖人であったというマリア信仰が有名だけど、映画では、ごく普通の人間として育ち、苦悩を抱えながら生きていく姿が描かれていて親近感がわいた。
 聖書を読んでも現代の日本人には、よくわからない部分も多いけど、映像でかなり補えるかと思う(ちなみに私はキリスト教徒ではありません)
 クリスマスに見るにふさわしい作品だと思うよ。キリスト教に詳しくない人でも夫婦愛の物語として、楽しめるようになっているのでお勧め。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] マリア – The Nativity Story

●第44位 必死剣鳥刺し

公開:2010年 監督:平山秀幸 主演:豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司

必死剣鳥刺し [DVD]
ポニーキャニオン (2010-12-24)
売り上げランキング: 28,810

 「学校の怪談」シリーズで有名な平山秀幸監督作品。原作は、藤沢周平の短編時代小説。江戸時代の武士と昭和的なサラリーマンの中間管理職をダブらせる内容となっている。
 バカ社長の愛人が役員会に口を挟み、業績が悪化している状況の中で役員間での派閥抗争に巻き込まれる中間管理職を江戸時代の東北にある藩の武士が演じるというストーリー、とある中堅の中間管理職が、奥さんを亡くし、子供もいないという中で起こした事件から物語は始まる。
 達人同士である帯屋隼人正と兼見三左エ門の切り合いの殺陣は見どころ!!時代劇で昭和を感じる哀愁漂ういい作品。個人的には吉川晃司の渋さがよかった。
 単なる時代映画と思うなかれ!さまざまな伏線と罠が張り巡らされた脚本で、じんわりとした味わい深い映画。洋画ばかりのランキングに入れるにふさわしい日本映画だと思うね。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 必死剣鳥刺し

●第43位 俺たちに明日はない

公開:1967年 監督:アーサー・ペン 主演:ウォーレン・ベイティ、フェイ・ダナウェイ

俺たちに明日はない [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
売り上げランキング: 8,079

 1960年代後半のアメリカン・ニューシネマの先駆的作品として有名な作品である。1930年代に実在したギャングをモデルにした犯罪映画。
 アメリカが、世界恐慌の真っ只中であった1930年代に、その憂さを晴らすように犯罪を繰り返す、ボニー・パーカーとクライド・バロウというカップルのギャングがそのモデルとなっている。
 社会に絶望した若者が共感するアウトローが自己中心的に行き当たりばったりの殺しや盗みを行い、爽快感を感じる前半と追われる者の辛さを味わい、仲間を失い、どんどんと追い詰められて悲劇的結末を迎える後半のギャップが物悲しいね。
 現代にこの映画が公開されてもB級、C級作品となると思うけど、ヒッピーブームなどのカウンターカルチャーが生まれた時代に颯爽と登場した作品として見ると面白い。時代性を考慮しながら見る必要はあると思うけど、一度は抑えておきたい作品かと。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 俺たちに明日はない – Bonnie and Clyde

●第42位 バタフライ・エフェクト

公開:2004年 監督:エリック・ブレス 主演:アシュトン・カッチャー

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD]
ジェネオン エンタテインメント (2005-10-21)
売り上げランキング: 1,913

 タイトルの「バタフライ・エフェクト」とは、初期条件のわずかな違いが、将来の結果に大きな差を生み出す、というカオス理論の1つだけど、その効果を利用したタイムリープ映画である。
 タイムリープは、タイムとラベルと異なり、「過去の自分自身」に意識だけ戻る(自分は1人だけしか存在しない)もの。
 主人公のエヴァンは、みんなが幸せな世界を求めて、過去に戻るという自分の特殊能力を使う。エヴァンが過去に戻り、ほんの少しだけ歴史を変えると、数年後の未来に大きな影響を与える。しかし、誰かを幸せにすれば、誰かが不幸になる。みんなが幸せになるという未来へはたどり着けない。そしてエヴァンは、「真実の愛」に目覚める。そんなエヴァンがたどり着いた答えとは?
 この作品、実は、複数のエンディングがある。劇場版とセル版で異なるエンディングとなっている。またDVDにはさらに異なるA,Bのエンディングもある。どれがいいか?は賛否両論あるけど、個人的には劇場版のものが一番しっくりくると思うね。どんなエンディングがあるか知りたい人は、以下の詳細レビューを見てください。
 パーフェクトな人生などなく、今の人生を良く生きようというメッセージが込められた良い作品だと思う。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] バタフライ・エフェクト – The Butterfly Effect

●第41位 クイズ・ショウ

公開:1994年 監督:ロバート・レッドフォード 主演:レイフ・ファインズ、ジョン・タトゥーロ、ロブ・モロー

クイズ・ショウ [DVD]
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2006-01-25)
売り上げランキング: 53,236

 「明日に向って撃て!」や「スティング」などへの出演で俳優としても有名であるロバート・レッドフォードの監督作品である。ロバート・レッドフォードは、初監督作品である「普通の人々」で1980年度のアカデミー監督賞を受賞しているほど、俳優としても監督としても成功を収めた数少ない映画人である。
 「クイズ・ショウ」は、アメリカで実際に起きたクイズ番組におけるスキャンダル事件を映画化したものである。1950年代後半に社会現象になっていたクイズ番組「21」でクイズ王となった青年にある疑惑が持ち上がる…
 あるクイズ番組で発覚した不正を通じて、誘惑との葛藤や人種差別、メディアの在り方などの社会問題を丁寧に映画化している。登場人物たちに感情移入することによって彼らの体験が観客の教訓となるようにうまく映像化されていると思う。
 誘惑によって翻弄され、人生を狂わせていく人たちを描くことで誘惑との葛藤について学べる作品になっている。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] クイズ・ショウ – Quiz Show

●第40位 カストラート

公開:1994年 監督:ジェラール・コルビオ 主演: ステファノ・ディオニジ

カストラート HDニューマスター&リニアPCMエディション【DVD】(2枚組:本編DVD+特典DVD)
キングレコード (2013-09-11)
売り上げランキング: 70,843

 神の声と引き換えに去勢された弟カルロ(ファリネッリ)と野望のために弟を去勢した兄リカルドの兄弟の物語である。
 男性の場合、子供から大人へ成長する際に、細く高い声から太く低い声への「声変わり」というものがあるけど、この「声変わり」を「去勢」することによって無くし、大人の肺活量で子供のような高い声(ボーイソプラノ)を実現するということが、過去、ヨーロッパにおいては行われていた。そのように去勢された男性を「カストラート」と呼ぶ。
 この作品は、そのカストラートにおいて、歴史上最高峰と呼ばれるファリネッリの物語であり、彼を取り巻く陰謀、政略、裏切り、苦しみが、史実を基に描かれている。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] カストラート – Farinelli

●第39位 J・エドガー

公開:2011年 監督:クリント・イーストウッド 主演:レオナルド・ディカプリオ、ナオミ・ワッツ

J・エドガー [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2013-02-06)
売り上げランキング: 13,551

 俳優、監督のどちらでも実績があるクリント・イーストウッドの監督作品。主人公は、FBI初代長官であり、死ぬまで48年間に渡り、FBI長官を務めたジョン・エドガー・フーバーである。
 フーバーではなく、J・エドガーというタイトルを使っていることから公的なフーバーではなく、私的なフーバーに重点が置かれていることが示されている。私的な面である、ゲイ、マザコン、人種差別者、女装趣味、ギャンブル狂により焦点が当てられているのも面白かった。
 フーバー自身が自分の自伝を口述筆記させ、その当時のことを思い返しながら映画が進んでいくけど、あとからそれがいかにフーバーに都合のよい物語になっていたかということがわかる構成となっている。
 アメリカの動乱の歴史を振り返りながら、例をみないほど長期間にわたって権力を維持してきた男の姿が描かれており、観ていて、ぐいぐい引き込まれた。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] J・エドガー – J. Edgar

●第38位 2001年宇宙の旅

公開:1968年 監督:スタンリー・キューブリック 主演:キア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド

2001年宇宙の旅 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
売り上げランキング: 7,953

 SF映画の金字塔とも言われる有名な映画である。1968年公開の作品だけど、全然古びた印象を持たなかった。謎の物体「モノリス」や「スターゲイト」、「スターチャイルド」などが出てくる映画史に残る作品なので、勉強や教養の1つとして観てもいいかもしれない。
 宇宙船ディスカバリー号が、木星探査の途上でハプニングに見舞われ、多くのSF映画の題材となっている、異星人とのファーストコンタクトに、人類の進化というアクセントを加えたストーリー。難解かつ抽象的で、哲学的な題材のため、映画マニア受けがいいのだろうと個人的には思う。
 一度は観ておいて損はない作品かと。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 2001年宇宙の旅 – 2001: A Space Odyssey

●第37位 風と共に去りぬ

公開:1939年 監督:ヴィクター・フレミング 主演:ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲーブル

風と共に去りぬ [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
売り上げランキング: 3,462

 アメリカ南北戦争を舞台にした映画であり、1939年に公開された3時間42分の名作である。世界的ベストセラー小説の映画化であるので、映画というよりは名作劇場に近い印象だった。
 恋愛体質のツンデレな貴族の娘が、南北戦争の南軍側として時代に翻弄されながらも強く生き抜く姿が描かれており、当時の南部側は奴隷制度維持を掲げて北軍側と戦っており、奴隷制における差別がそのまま表現されている。
 アシュレイという幻を追いかける深窓の令嬢から、頼る人がいない状況で助けが必要な人のために現実と戦っていく一人の女性への成長はたくましいものがあるけど、現実世界ではシビアに商売し、カネのために結婚するなどなりふり構わない現実主義を貫きながら、恋愛世界では幻を追い続ける夢見る少女のままというこのギャップがスカーレット・オハラの人気の秘密なのかもしれないね。
 この映画は、「大切なものは、失ってはじめてその重さに気づく」ということを観るものに伝えているのではないかと思う。容姿に恵まれても精神的に未熟なまま大人になると大変なことになるよ!ということかもしれない。もしくは、ツンデレもデレが遅すぎると意味がないということかも。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 風と共に去りぬ – Gone With the Wind

●第36位 地獄の黙示録

公開:1979年 監督:フランシス・フォード・コッポラ 主演:マーロン・ブランド、マーティン・シーン

地獄の黙示録 特別完全版 [DVD]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン (2015-06-24)
売り上げランキング: 2,532

 「ゴッドファーザー」シリーズで有名なフランシス・フォード・コッポラ監督による戦争映画。ベトナム戦争下において、元グリーンベレー隊長のカーツ大佐暗殺指令を受けた陸軍空挺士官のウィラード大尉が、ベトナムのジャングル奥地で、部下とともに遭遇する狂気と恐怖の物語である。
 ウィラード大尉が赴いたベトナムは、狂気の見本市であり、同時に、観ながら、アメリカの混迷を追体験することができるような構成になっている。 ワーグナーの「ワルキューレの騎行」を鳴らしながらヘリからベトナムの村々を爆撃するキルゴア中佐、ジャングルに突如として出現する偽プレイメイトのステージ、指揮官抜きで戦い続ける最前線の兵士など、アメリカが正気を失い、壊れていることを暗示していて、アメリカにおけるベトナム戦争の重みを感じた。
 原題である「Apocalypse Now」は「現代の黙示録」を意味しているらしい。つまり、「ヨハネの黙示録」では、「最後の審判」後に新しい神の世界がはじまると予言されていることにちなんで、「ベトナム戦争」後に新しいアメリカの世界がはじまるというコッポラの予言と個人的には思った。
 混迷のアメリカから新しいアメリカへの脱出の印象付ける作品であり、難解な部分もあるけど、とても見ごたえがあった。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 地獄の黙示録 – Apocalypse Now

●第35位 ギャング・オブ・ニューヨーク

公開:2002年 監督:マーティン・スコセッシ 主演:レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス

ギャング・オブ・ニューヨーク [DVD]
松竹 (2003-08-08)
売り上げランキング: 23,904

 アメリカ南北戦争時代のニューヨークを舞台にした、アイルランド移民の少年アムステルダムの物語である。民族対立、宗教対立、家族愛、親子関係、黒人差別など見どころがたくさんある作品である。
 移民グループ間の争いによって父親を殺された主人公が、素性を隠して対立していたグループのボスに近づき、復讐を遂げようとするが…
 「タクシードライバー」や「ディパーテッド」で有名なマーティン・スコセッシ監督作品である。この作品の脚本は、1970年代からスコセッシの中で暖めていたものであったけど、興行的に難しいとの理由でなかなか実現化しなくて、主演にレオナルド・ディカプリオが参加することでようやく実現したというものらしい。テーマ的にあんまりもうからない感じだったんでしょうね。
 典型的な父親殺し(エディプスコンプレックス)の物語で、わかりやすくシンプルなストーリーなので多くの人が楽しめると個人的には思う。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ギャング・オブ・ニューヨーク – Gangs of New York

●第34位 パッション

公開:2004年 監督: メル・ギブソン 主演:ジム・カヴィーゼル、モニカ・ベルッチ

パッション [DVD]
東宝 (2004-12-23)
売り上げランキング: 9,789

 メル・ギブソンが莫大な私財を投じてイエス・キリストの最期を描いた作品であり、イエスの受難に関して、教会や美術館などにある多くの宗教画を映像化したメル・ギブソン監督作品である。聖書をもとにした「ギブソンの福音書」ともいえる聖書スペクタクル映画。
 メル・ギブソンは、熱心なカトリック教徒なので、イエスを実際に殺したのはローマ兵だけど、殺すように求めたのはユダヤ人であること、を印象付ける内容となっており、この作品は反ユダヤ主義として一部に批判されているけど、日本人として、そのあたりは正直よくわからない。宗教映画なので、批判はいろいろあるんだろうね。
 イエスが、ローマ兵に鞭打ちの刑にされるシーンはとてもリアルである。血が吹き出し、傷ついていく様子は圧巻。すごいね。
 イエスのセリフがすべて聖書からの引用であるらしく、メル・ギブソンは、聖書に忠実であろうという姿勢からくるものと想像できる。
 賛否両論あるようだけど、個人的には聖書を映像としてみることが出来て、非クリスチャンとして知らなかったことが少しわかり、とても勉強になった作品だった。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] パッション – The Passion of the Christ

●第33位 ラスト、コーション(色・戒)

公開:2007年 監督:アン・リー 主演:トニー・レオン、タン・ウェイ

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Victor Entertainment,Inc.(V)(D) (2008-09-16)
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 1930年後半から1940年前半における香港と上海を舞台にしたスパイ合戦を背景にした官能的ではありながらも痛々しくもある愛の作品である。原作は、張愛玲の同名の物語である。
 タイトルは、LUST(肉欲)CAUTION(注意)であり、男にとっても女にとっても「肉欲注意」という本作品のテーマそのものとなっている。セックスシーンなど濃厚なシーンも多かったけど、この作品のテーマそのものでもあり、回を重ねるごとに変化していく様子は、セクシーで魅力的かつうまい心理描写だと思った。汗と息遣いから空気感が伝わったね。
 20代の女性が同世代の男性が子供に見え、40代以上の男性に憧れるのが、よくわかる(笑
 特務機関幹部・イーを演じるトニー・レオンが、かっこよかった。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ラスト、コーション(色・戒) – Lust, Caution

●第32位 ターミナル

公開:2004年 監督:スティーヴン・スピルバーグ 主演:トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ

ターミナル [DVD]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2014-09-10)
売り上げランキング: 14,359

 「ジュラシック・パーク」「ジョーズ」「E.T.」「シンドラーのリスト」「インディ・ジョーンズ」など数々のヒット作品を生み出してきたスティーヴン・スピルバーグ監督作品である。
 トム・ハンクス演じる主人公のビクター・ナボルスキーは、ロシア周辺のクラコージアという国からニューヨークにやってきたけど、飛行機が出発した後で母国でクーデターが起こったため、パスポートが無効となり、ニューヨークに入国できなくなり、空港内でとどめ置かれることになる。その空港内で起こる様々な出会いと別れを描いた作品となっている。
 自分の国(クラコージア)がなくなり、帰れなくなったビクターが、時を経て、国に戻っていくストーリーは、監督のスピルバーグがユダヤ人であることを考えると、国を奪われ、帰れなくなったユダヤ人がイスラエルを建国して、戻っていたストーリーと同じであることがわかる。
 やはりユダヤの物語なんだなあと感じた。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ターミナル – The Terminal

●第31位 アメリカン・グラフィティ

公開:1973年 監督:ジョージ・ルーカス 主演: リチャード・ドレイファス、ロン・ハワード

アメリカン・グラフィティ [DVD]
ジェネオン・ユニバーサル (2012-04-13)
売り上げランキング: 3,378

 「スター・ウォーズ」「インディ・ジョーンズ」で有名なジョージ・ルーカス監督作品で、アメリカ青春映画の金字塔と言われる作品である。
 カリフォルニア北部の小さな街で、ハイスクールの卒業パーティー(プロム)の夜を舞台にしたある一夜の物語である。
 アメリカ人の多くがこの作品を見て、ノスタルジー気分を味わうらしい。映画公開当時に若者であったアメリカ人だけでなく、今の若者がこの作品をみても同じような気分を味わうということは、そこには、世代を超えて共感できる何かがこの映画にはあるのだと思われる。
 田舎から都会へ出ていく者と田舎に残る者、そして多くの人にとってはそれを分けるのが高校卒業時である。誰にでもある自分の人生を決めるその決定的な一晩。そしてどの登場人物にも自分に当てはまる部分が少しはある。だからこそアメリカ人の多くはこの作品を見て、自分の過去を思い出し、ノスタルジックな気分になるのだろう。
 1973年公開の作品だけど、今観ても、古びておらず、見ていない人にはぜひおススメしたい作品。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] アメリカン・グラフィティ – American Graffiti

●第30位 ホステル

公開:2005年 監督:イーライ・ロス 主演:ジェイ・ヘルナンデス、デレク・リチャードソン

ホステル コレクターズ・エディション 無修正版 [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2007-03-16)
売り上げランキング: 38,403

 楽しく見れる映画ではない。人間には様々な欲望があり、それは人それぞれでもある。その欲望の中には、「酒を飲みたい」「ドラックをきめたい」「女とやりたい」といった一般的なものから「人を殺したい」「人が苦しむのを見たい」「人が死ぬのを見たい」といった特殊なものまである。
 ヨーロッパを旅するバックパッカーであるアメリカ人青年のパクストンとジョシュ、それにアイスランド人のオリーの3人はアムステルダムでドラッグと酒と女を楽しんでいたけど、スロバキアのブラティスラバには、3人の欲望をさらに満たすことができるパラダイスがあるいう話を聞き、スロバキアへと旅立つところから始まる。
 欲望に憑りつかれた人間というものが一体どのようになるのか?それを追体験できる作品となっている。
 もともとは、イーライ・ロス監督が、タイで拷問殺人の募集を見たことがこの映画を製作するヒントになったらしい。映画よりも現実の人間の底知れない欲望にゾッとした。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ホステル – Hostel

●第29位 ラストタンゴ・イン・パリ

公開:1972年 監督:ベルナルド・ベルトルッチ 主演:マーロン・ブランド、マリア・シュナイダー

ラストタンゴ・イン・パリ [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2007-11-02)
売り上げランキング: 53,449

 第48位で紹介した「ラストエンペラー」と同じベルナルド・ベルトルッチ監督作品で、男と女の不条理な世界をテーマにした作品である。
 パリのあるアパートの空室で偶然出会った中年男ポールと若い娘ジャンヌが、お互いの名前や素性も知らないままセックスだけの関係となるが…
 この映画は、映像も脚本もコントラストが非常に良いという印象を持った。映像のコントラストはスペインの画家・ベラスケスのような陰影をうまく使ったものになっていて、脚本においては、ジャンヌの恋人とポールの年齢や興味、女の過去に対する思いの対比や太陽の下でのカップルと暗い部屋の中でのカップルという対比、ジャンヌの変心前後の対比などさまざまなコントラストが目立っていた。
 タンゴは男と女がからみあうようにするダンスであるので、セックスのメタファーとして使われていて、映画のタイトルもその流れだと思う。ジャンヌが中年男性との恋愛を卒業し、ポールという父親世代の男性を殺すことによって女性としての成長譚とみなすこともできると思う。
 エロス的な視点もあるが、人間の悲哀と男女の不条理がうまく表現された作品だと思う。お勧め!

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ラストタンゴ・イン・パリ – Last Tango in Paris

●第28位 晩春

公開:1949年 監督:小津安二郎 主演: 原節子、笠智衆

晩春 [DVD]
晩春 [DVD]

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コスモコンテンツ (2011-02-26)
売り上げランキング: 49,725

 「東京物語」「早春」「秋刀魚の味」などで知られる小津安二郎監督作品であり、妻を早くに亡くし、身の回りのことをさせてきたために、婚期を逃しかけているひとり娘を、寂しさをこらえて嫁に送り出す物語である。原作は、広津和郎の小説「父と娘」。
 小津安二郎作品の常連である笠智衆と原節子が主演しているけど、上品でモダン。女性の立ち居振る舞い、言葉遣いの美しさに衝撃を受けた。今聞くとこっけいさすら漂うほどに。様々な場面で清潔感が漂う映画であり、小津の美意識が投影されているのだろうと思う。
 質のいい映画を観たという満腹感を味える作品。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 晩春

●第27位 マイ・フェア・レディ

公開:1964年 監督:ジョージ・キューカー 主演:オードリー・ヘプバーン

マイ・フェア・レディ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2013-08-23)
売り上げランキング: 1,861

 ブロードウェイのヒット・ミュージカル「マイ・フェア・レディ」を主演にオードリー・ヘップバーンを起用して映画化したものである。
 教育によってぱっとしない女性を上流のイイ女へという男性がもっとも好きなプロットの1つを採用した作品である。ロンドン下層階級の花売り娘でコックニーを話す、ぱっとしない女性イライザを言語学者のヒギンズが訓練によって6か月で社交界へデビューさせるというストーリーである。
 同名のミュージカル舞台の映画化であるため、ミュージカル風の作品となっている。映画というよりは舞台の映像化といってもいいのかもしれない。本作品は映像のみならず、曲がすばらしく名曲ぞろいである。これらを聞くだけでも本作品を観る価値はある。
 階級社会の文化が色濃く残るイギリス社会を舞台に繰り広げられる作品で、古き良きイギリスを堪能することができる。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] マイ・フェア・レディ – My Fair Lady

●第26位 ハンガー・ゲーム

公開:2012年 監督:ゲイリー・ロス 主演:ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン

ハンガー・ゲーム [DVD]
角川書店 (2013-10-25)
売り上げランキング: 4,465

 アメリカで大ヒットとなった「ハンガー・ゲーム」という小説を映画化したものである。昔、日本で大人気になった「バトルロワイアル」にそっくりという触れ込みだったけど、観たところ、バトルロワイアルに一部設定が似ている部分もあるけど、大半は異なる別作品であり、ギリシャ神話をモチーフにした未来の神話を描いた作品であるということである。
 バトルロワイアルと似ている部分は「10代の男女が争うさまを鑑賞する」という部分であるけど、ここでは古代ローマにおける見世物として闘技会で戦った剣闘士(グラディエーター)をイメージさせる馬車なども登場することから10代の男女が殺し合いという部分以外はオーバーラップするところはなかった。
 この男女の若者を生贄にするというシナリオは、ギリシャ神話のテーセウスによるミノタウロスの退治に由来し、バトルロワイアル由来ではないと思う。本作品は、神話をアメリカ人が好きなリアリティショーで魅せるという趣向である。変身物語などで描かれるギリシャ神話では神々が人間界を天から眺めているような描写が多いけど、それを映像化した手法がリアリティショーだったというわけでだよね。
 ギリシャ神話を知識として知った上で本作品を観ると様々なところでギリシャ神話のエピソードが盛り込まれており、神話と映画のリンクを読み解く面白さがあった。すばらしいファンタジー映画だと思う。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ハンガー・ゲーム – The Hunger Games

●第25位 ヤング≒アダルト

公開:2011年 監督:ジェイソン・ライトマン 主演:シャーリーズ・セロン、パットン・オズワルト

ヤング≒アダルト [DVD]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2013-02-08)
売り上げランキング: 41,919

 主演のシャーリーズ・セロンは綺麗だけど、見ていて非常に痛いというか、つらい映画であり、都会で働く独身アラフォーキャリアウーマンは結構共感する部分があるんだろうと思われる独身アラフォー女子のドタバタ映画。 シャーリーズ・セロン演じる主人公のメイビスは、田舎町から都会へ出て作家(ライター)として生活しているバツイチアラフォー女子である。彼女の荒れた生活は薄汚い寝間着で不機嫌に起きて2Lのコーラを一気のみしたり、Wiiフィットで適当に運動して、ハローキティのTシャツを着て、スエットをはいて、手垢で汚れたMacをいじって、ほこりまみれの車に乗っているなど様々な描写から誰でも簡単にわかるようになっている。そんなメイビスが元カレから赤ちゃんが生まれたというメールをもらったことから、元カレと復縁するために嫌いだった故郷へ向かうところから話ははじまるが…
 なかなかわかりやすくていい映画だったと思う。変に難しいプロットはないけど、文字やセリフ的な説明なしに映像だけでキャラクターや雰囲気、心理状態などうまく表現していると思った。シャーリーズ・セロンのヌーブラにストッキング姿は強烈だった(笑

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] ヤング≒アダルト – Young Adult

●第24位 バッファロー’66

公開:1998年 監督:ヴィンセント・ギャロ 主演: ヴィンセント・ギャロ、クリスティーナ・リッチ

バッファロー'66 [DVD]
ギャガ・コミュニケーションズ (2014-03-28)
売り上げランキング: 8,789

 主人公ビリーは、スーパーボールでの賭けに破れ、借金支払いの代わりにある人物の罪をかぶることに。それによって約5年刑務所へ入ることになる。刑務所から出所したシーンから物語は始まる…
 アメフト狂いの母親、ふとしたことで切れる元ナイトクラブシンガーの父親、マザコンの親友、そして主人公が刑務所へ入るきっかけとなった元フットボール選手・・・そして、嘘をとりつくろうために拉致した少女。
 ビリーは孤独で繊細、そしてわがままで強がり。それゆえに不器用。ビリーは現代の日本の下流な若者のプロトタイプに思える。独特なカット割りや斬新な感覚という意味で特徴のある映画だと思う。
 自分と寄り添ってくれる人と幸せを見つけるように!というメッセージを込めた恋愛映画だと思った。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] バッファロー’66

●第23位 日の名残り

公開:1993年 監督:ジェームズ・アイヴォリー 主演:アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン

日の名残り [DVD]
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (2009-11-04)
売り上げランキング: 2,562

 非常に味わい深い映画。失われたものを取り戻すことができない男の哀しみと後悔の物語である。
 主人公である執事スティーブンスの回想を通じて、主人・ダーリントン卿とスティーブンス自身の失敗を並行して追っていくストーリーである。スティーブンスが執事として仕えるダーリントン卿は、英国貴族としての使命と善意を信じ、名誉のために国際政治に大きく関わっていく。スティーブンスは、そんな主人を信じ、徹底的なプロフェッショナルとして尽くしていくが…
 タイトルでもある「日の名残り」は、黄昏時を意味し、イギリスという国の黄昏時、ダーリントン卿がいたダーリントン・ホールの黄昏時、スティーヴンスの人生の黄昏時を暗示していると思われる。
 ラストシーンは、しっとりとほろ苦くも味わいのあるものだった。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 日の名残り – The Remains of the Day

●第22位 タクシードライバー

公開:1976年 監督:マーティン・スコセッシ 主演:ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター

タクシードライバー コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント (2002-11-01)
売り上げランキング: 91,503

 第35位で紹介した「ギャング・オブ・ニューヨーク」と同じマーティン・スコセッシ監督作品である。
 都会に暮らしながら、孤立し、孤独感をつのらせているのがロバート・デ・ニーロ演じる元海兵隊員のタクシー運転手・トラビスである。孤独な若い男性ならトラビスに自分自身を投影させることは難しくないだろう。病んだ社会、自分の居場所がない社会へ異議申し立てを行おうとするトラビスが行ったのは…
 この映画は、「時計じかけのオレンジ」を観て、人を殺したくなり、大統領候補を狙撃した人物の日記が元になって原作が書かれている。トラビスは大統領候補を狙撃しなかったけど、トラビスのモデルとなった人物は狙撃を実行したという現実がある。また、「タクシードライバー」を観て、レーガン大統領が狙撃される事件も起きている。
 ラストシーンでの目にはまだ狂気が…。一時的にヒーローになっても残酷な日々が続くことに変わりはなく、救いはあるのだろうか。解釈に悩む作品であるけど、バーナード・ハーマンの曲も素晴らしく、見ごたえ十分。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] タクシードライバー – taxi driver

●第21位 レ・ミゼラブル

公開:2012年 監督:トム・フーパー 主演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ

レ・ミゼラブル [DVD]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン (2014-03-05)
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 「英国王のスピーチ」でアカデミー監督賞を受賞しているトム・フーパー監督作品。ヴィクトル・ユゴーの小説を原作としたミュージカルを映画化したものである。
 「レ・ミゼラブル」は、「哀れな人々」を意味する。その意味通り、哀れな人々がたくさん出てくるが、永遠に変わることのない真実の愛をテーマにした、ある一人の徒刑囚が偉大なる聖人として生涯を終えるまでの物語である。
 パンを1つ盗んだために19年の長きにわたり監獄送りとなり人間不信、社会不信であった主人公ジャン・ヴァルジャンが、ある司教との出会いによって、正しき道へと進む決意をする。
 絶望の淵にいたジャン・ヴァルジャンは、司教によって無償の愛が贈られる幸せを知り、自分のせいで売春婦にまで身を落としたある女性の娘・コゼットによって無償の愛を贈る幸せを知る。ただ愛されるだけ、ただ愛するだけで幸せになれるということを示している。まさに副題となっている「愛とは生きる力」である。
 やはりアン・ハサウェイは艶があってよかった。おススメの作品!

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] レ・ミゼラブル – Les Miserables

●第20位 危険な情事

公開:1987年 監督: エイドリアン・ライン 主演:マイケル・ダグラス、グレン・クローズ

危険な情事 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン (2006-11-02)
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 不倫映画を得意とするエイドリアン・ライン監督作品である。ストーカー映画の走りとも言われている。
 弁護士・ダンと雑誌編集者・アレックスの一夜限りの浮気(ワンナイトラブ)の前後を描いたものであるけど、どちらに感情移入するかでキャラクターに対する想いは変わってくるように思う。ダン側に感情移入すれば、頭のおかしいイカレタ女性に執拗に追い回され、ストーカー被害に苦しむ様子は、辛く、勘弁してくれ!というものだろう。
 逆にアレックス側に感情移入すれば、運命と思った人に弄ばれた結果、妊娠したにも関わらず誠意がなく冷たく拒絶され、無視されていくごとに気持ちがエスカレートし、正気から狂気へ変貌していく様子は悲しく、切ないものだろう。当然、妊娠初期の精神的不安定さもあるだろう。
 アレックスが恋愛感情が満たされなかったことに対する怨恨により、少しづつ壊れていく様はまさにスリラーである。
 不倫、不貞防止のための映画という見方もあるけど、ストーカー対策の失敗例を学ぶ映画ととらえてもいいのかもしれない。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] 危険な情事 – Fatal Attraction

●第19位 エス(es)

公開:2002年 監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル 主演: モーリッツ・ブライブトロイ、クリスチャン・ベルケル

es[エス] [DVD]
ポニーキャニオン (2003-01-16)
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 実は、めちゃめちゃ怖い映画である。
 この映画は、1971年にアメリカで行われたスタンフォード監獄実験というものを元にして製作されていて、この実験は、擬似刑務所を舞台にして、普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動してしまう事を証明するために行われたらしい。
 結果は、「服従の心理」の恐ろしさである。特殊な肩書きや地位を与えられると、ごく普通の一般人が責任を放棄し、殺人すら躊躇しないようになっていく・・・・肩書きや地位は人間を変えるということがよくわかる。良くも悪くも。
 見ごたえ十分のお勧め映画である。この映画は、ドイツ映画であるけど、アメリカで「エクスペリメント」という名前でリメイクされている。そっちもなかなかいいよ。

詳細なレビューはこちら → ★★★★☆[映画] エス(es) – The Experiment

●第18位 ゴッドファーザー

公開:1972年 監督:フランシス・フォード・コッポラ 主演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ

ゴッドファーザー PARTI [DVD]
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン (2014-09-10)
売り上げランキング: 2,705

 フランシス・フォード・コッポラの名作であり、PartIもPartIIも、ともにアカデミー作品賞を受賞している映画史に残る作品である。
 ニューヨークのマフィアの1つであるシチリア系のコルレオーネ一家の物語である。ドンである父親と、その息子たちの物語でもある。
 有名作品なので、多くの人が観たことがあると思うけど、改めて見直すことをお勧めしたい。静と動、生と死のコントラストが非常に印象的な作品で、映画内の音楽も演出を引き立たせている。
 ドン・ヴィトー・コルレオーネ役のマーロン・ブランド、三男マイケル・“マイク”・コルレオーネ役のアル・パチーノなど役者もすばらしい。
 映画は、ドンの娘の結婚披露宴の場面から始まるけど、これは、黒澤明の「悪い奴ほどよく眠る」を参考にしたらしい。絶対に観ておきたい作品!

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] ゴッドファーザー PartI – The Godfather

●第17位 恋愛小説家

公開:1997年 監督:ジェームズ・L・ブルックス 主演: ジャック・ニコルソン、ヘレン・ハント

恋愛小説家 [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2011-01-26)
売り上げランキング: 25,236

 恋愛小説家である主人公ユドールは、横柄で毒舌ばかりの人嫌いであるけど、他者と心の交流を通じて癒されていく過程が描かれている「癒し」の作品である。
 行きつけのレストランでは同じ席にしか座らず、道路の継ぎ目を踏まないように歩き、歩いている際も「触るな!」と連呼して人とぶつからないようにし、使い捨てのナイフとフォークをレストランに持参し、家に帰ると新品の石鹸を何個もつかって手を洗い、自宅の鍵がかかっているかを何回も確認するなどの偏屈で潔癖な変わり者が、少しづつ変わっていくはじめのきっかけは、ゲイの隣人・サイモンが入院したために一匹の犬を預かることである。相手を変えるためには、まず自分が変わるという人間関係のルールを犬を通して学んでいく。犬が飼い主のサイモンに引き取られた後、いきつけのレストランのウェートレス・キャロルと交流を深めていくが…
 ユドール演じるジャック・ニコルソンとキャロル演じるヘレン・ハントは、アカデミー賞の主演男優賞、主演女優賞をダブルで獲得している。なかなかいい映画だと思う。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] 恋愛小説家 – As Good as It Gets

●第16位 スティング

公開:1973年 監督:ジョージ・ロイ・ヒル 主演:ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード

スティング [DVD]
ジェネオン・ユニバーサル (2012-04-13)
売り上げランキング: 3,735

 信用詐欺を扱った映画であり、第46回アカデミー賞作品賞受賞作品でもある。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの当たりコンビが痛快。
 昔の作品なので最近の作品のような難解で倒錯したような脚本構成にはなっておらず、非常にオーソドックスでわかりやすい構成になっている。この映画は、7つの章からなっており、本のように章が始まるまえにその章の題名が表示されるというスタイルである。なんだか教科書のようでもある。
 1973年公開の作品なので、今見るとツイストが薄いような気もするけど、1930年代の雰囲気を楽しむ作品でもあり、コメディ映画なので、あまり目くじらを立てずに観ると楽しめるはず。
 ちなみに「スティング」とは、「ぼったくる」という俗語で、詐欺映画にふさわしいタイトルだと思う。ポール・ニューマン渋かったなあ~。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] スティング – The Sting

●第15位 マルホランド・ドライブ

公開:2001年 監督:デヴィッド・リンチ 主演:ナオミ・ワッツ、ローラ・ハリング

マルホランド・ドライブ [DVD]
ポニーキャニオン (2002-08-21)
売り上げランキング: 40,910

 難解な作品を作ることで有名なデヴィッド・リンチ監督作品。その中でもこの「マルホランド・ドライブ」はすごかった。
 詳細な内容はかけないけど、あるところから急激に物語が展開していき、理解するのに必死になってついていった。1回観るだけでは全体像をうまく掴めない作品だと思う。構成や仕組みを理解するために2回目の鑑賞をすると、大枠がはっきりと浮かび上がり、細かな発見もたくさんあった。
 構成さえ理解できていれば、2回目は非常にわかりやすく面白い作品として観ることができるはず。
 夢は、自分が知らなかったことを教えてくれるのではなく知っていたにもかかわらず、知らないと思い込んでいたものを思い起こさせてくれる。マルホランド・ドライブは、まさにそんな夢の映画であった。
 ネタバレしてもいいから細かい内容を知りたいという方は、以下の詳細なレビューのリンクを見て下さい。
 すごい映画だと思う。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] マルホランド・ドライブ – Mulholland Drive

●第14位 ユージュアル・サスペクツ

公開:1995年 監督:ブライアン・シンガー 主演:ガブリエル・バーン、ケヴィン・スペイシー

ユージュアル・サスペクツ [DVD]
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン (2006-09-08)
売り上げランキング: 2,583

 アカデミー脚本賞とアカデミー助演男優賞を受賞した「ユージュアル・サスペクツ」は、人によって評価が結構別れるみたい。ミステリー好きにはイマイチの評価をされるようだけど、個人的には非常に良かった。
 ある事件の唯一の生存者であるキントが、警察から尋問を受ける。彼は事件の黒幕がカイザー・ソゼだというが…
 この映画は、カイザー・ソゼについての物語なのだか、変な事前情報を入れずに観ると面白いと感じると思う。ちょっと斜に構えて観るとイマイチかもしれない。
 事実がわかった後で、自分の頭の中で本当の事実は何かを考えている時間がよかった。そういう意味では、映画を観終わった後でも楽しめる作品である。
 タイトルの直訳は「重要参考人」であるけど、2回目に見るときに重要参考人と刑事とのやり取りをじっくり見ていくと1回目に気付かなかったことがいろいろ発見した。見ていて飽きないような構成になっていると思う。
 すばらしいサスペンス映画。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] ユージュアル・サスペクツ – The Usual Suspects

●第13位 時計じかけのオレンジ

公開:1971年 監督:スタンリー・キューブリック 主演:マルコム・マクダウェル、パトリック・マギー、マイケル・ベイツ

時計じかけのオレンジ [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
売り上げランキング: 5,221

 第28位で紹介した「2001年宇宙の旅」の監督でもあるスタンリー・キューブリック作品。1971年に公開されたニューシネマのひとつで、ニューシネマの代表作「俺たちに明日はない」からさらに暴力、セックス、陶酔が増幅された映画となっている。
 舞台は、近未来のロンドン。クラシック音楽を愛する15歳のアレックスをリーダーとする4人組のグループが無軌道に暴れまわり、仲間内の裏切りによってアレックスが捕まるが…
 二度と観たくないという人も結構いるらしいけど、主人公のアレックスは、自分も含めて、すべての人にあてはまる理性という抑圧がなくなった自己像でもある。そういう自分がいること認めたくないし、信じたくないという気持ちもわからなくはないけど、こういう人間の持つ非人間性を炙り出した作品もあっていいと思う。
 少し古い作品であるが、古典の1つとしてお勧めしたい。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] 時計じかけのオレンジ – A Clockwork Orange

●第12位 イージー・ライダー

公開:1969年 監督:デニス・ホッパー 主演: ピーター・フォンダ、デニス・ホッパー

イージー★ライダー コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2005-12-16)
売り上げランキング: 15,009

 デニス・ホッパーが俳優兼監督として撮影した作品である。アメリカンニューシネマの代表作としても有名。
 アメリカを体現する2人のライダー(ワイアットとビリー)が、自由であるが故に自由を求める多くのアメリカ人から拒絶され殺されてしまう、受難と贖罪の物語である。
 ワイアットは精神的な充実を求め、ビリーは物質的な充実を求めている。バイクのパンクを直すために道具を借りた農夫にワイアットは「あなたはここを見事な土地にした。独立して生きるのは立派だ!」と言い、ヒッピーのコミューンにて不毛の土地に種をまく若者にビリーは疑問をていしたけど、ワイアットは共感をもって眺めている。またビリーは「金持ちになったし、フロリダで引退生活をしよう!」というけど、ワイアットは「そりゃ無理だ」という。精神的なものを求めるアメリカン人もいるし、物質的なものを求めるアメリカ人もいる。2人の主人公はそのどちらをも含んでいるため2人でアメリカの象徴と言えるかと思う。
 ラストシーンもアメリカ的。ステッペン・ウルフの「Born To Be Wild」を聞くためだけに観てもいい作品かも。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] イージー・ライダー – Easy Rider

●第11位 セント・オブ・ウーマン

公開:1992年 監督:マーティン・ブレスト 主演: アル・パチーノ、クリス・オドネル

セント・オブ・ウーマン/夢の香り [DVD]
ジェネオン・ユニバーサル (2012-04-13)
売り上げランキング: 8,441

 観終わった後の余韻がひときわ心地よかった作品である。
 ボストンの名門高校に在籍する苦学生チャーリーが、アルバイトで盲目の退役軍人フランク中佐の世話をすることに。トラブルを抱えたチャーリーと人生に絶望したフランクが数日間の交流を通して、お互いの人生を見つめなおし、希望を見出すまでが描かれている。
 アル・パチーノ演じるフランクの演技はすばらしく、まさに盲人。アル・パチーノとガブリエル・アンウォーがタンゴにあわせてダンスを踊るシーンは抜群に印象的だった。この時使われていた曲は、タンゴの名曲、カルロス・ガルデルの「POR UNA CABEZA 」である。
 また、フランクが、チャーリーのために学校で行ったスピーチは、スピーチ自体が感動的であるけど、フランクの声もまた魅力的である。艶がある。ヒューマンドラマとして非常に完成度の高い作品だと思う。まだ観ていない人は必見。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] セント・オブ・ウーマン – Scent of a Woman

●第10位 インセプション

公開:2010年 監督:クリストファー・ノーラン 主演:レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙

インセプション [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2011-07-20)
売り上げランキング: 1,843

 渡辺謙が主演の1人として、レオナルド・ディカプリオと共演した作品であり、魂の救済の物語である。
 ディカプリオ演じる主人公・コブは、「エクストラクション」と呼ばれる夢を見ている間に潜在意識に入り込みアイデアを盗み取るプロである。ターゲットを何がしらかの方法で眠らせた後、ある機器を使用し、自分自身の意識をターゲットの夢の中に潜入させるという手法を取る。潜入するのは複数人でもかまわない。そんなコブが、渡辺謙演じる世界的な実業家・サイトウの夢に侵入する。サイトウの方もエクストラクション防衛の訓練を受けていたため、夢の中でさらに眠らせ、その夢に侵入するというより深い潜在意識で侵入するという罠をしかけるけど、失敗し、エクストラクションを依頼されていた組織(コボル社)から追われることとなるが…
 非常に複雑な映画だと思うけど、見直したり、考えたりしながら、分析するにはうってつけの題材だと思う。
 一度観ただけでは、わからない部分も多いだろうけど、少しづつ謎を紐解いていく楽しさを味わえる作品かと思う。映画を観る前に読むのはお勧めしないけど、詳細なレビューを見たい方は、以下のリンクから見て下さい。この映画の真のハッピーエンドとは何か?がわかると思います。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] インセプション – inception

●第9位 ソウ

公開:2004年 監督:ジェームズ・ワン 主演: ケイリー・エルウィス、リー・ワネル

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角川映画 (2009-10-23)
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 密室で起こる死のゲームであるけど、第13位で紹介した「ユージュアル・サスペクツ」的に完成された作品だと思う。脚本がすばらしい。本作の脚本は、アダム役のリー・ワネルが担当しているけど、まさにあっと驚くツイスト!物語の最後の最後に、核心を揺るがす秘密を知ることになる。
 冒頭で仕組まれた心理作戦にみごとにひっかかってしまい、きっちりと最後にツイストを決められてしまった。最後の大きなツイストの前に軽いハプニング、サプライズが数分おきに入るのでそれに目を奪われていたら、最後にドカン!と。
 SAWは複数の意味のある単語となっているけど、よく考えられたタイトル、脚本だと思う。すばらしい作品!!おススメ!

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] ソウ – SAW

●第8位 フォレスト・ガンプ

公開:1994年 監督:ロバート・ゼメキス 主演:トム・ハンクス、サリー・フィールド

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パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン (2006-07-07)
売り上げランキング: 2,278

 第49位で紹介した「キャスト・アウェイ」と同じロバート・ゼメキス監督作品である。主演も「キャスト・アウェイ」と同じくトム・ハンクスを起用している。
 「フォレスト・ガンプ」は、まさにアメリカの歴史を振り返り、意義を問い直す内容となっている。この映画は、主人公フォレスト・ガンプの成功譚を描いているように見せているけど、離婚、KKK、性的虐待、プレスリー、アメフト、黒人奴隷、公民権運動、ベトナム戦争、反戦運動、ヒッピー、ブラックパンサー、ケネディ、ジョン・レノン、アポロ11号、米中国交、ウォータゲート事件、DV、ドラッグ、アップルコンピュータ、エイズなど、アメリカの歴史にすべてフォレスト・ガンプが関係しているように描かれていることから、フォレスト・ガンプの個人史ではなく、アメリカ人の総体としてフォレスト・ガンプという人物が擬人化されていることがわかる。自分の人生を語るというていで、アメリカ史を語る作品である。
 さすが、第67回アカデミー賞受賞作と思わされる良作。まだ観ていない人にはぜひお勧めしたい。事前にアメリカ史をさらっと学んでおくとさらにいいと思う。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] フォレスト・ガンプ – Forrest Gump

●第7位 ブレードランナー

公開:1982年 監督:リドリー・スコット 主演:ハリソン・フォード、ショーン・ヤング

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ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
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 カルト的な人気を誇ったリドリー・スコット監督作品である。ミルトンの「失楽園」をモチーフにした、人はなぜ生まれてきたのか、人生にはどんな意味があるのかを問うSF作品。
 外見は人間と見分けがつかないアンドロイドである「レプリカント」が人間を殺して逃亡したところから物語は始まる。逃げたレプリカントを捕まえるために賞金稼ぎ(ブレードランナー)である主人公デッカードが追跡を開始するが…
 ブレードランナーは、2019年の設定であるけど、進歩した科学と多様な文化が混ざり合いカオスな世界感となっている。ロサンゼルスには酸性雨が降り注ぎ、日本語や中国語、ベトナム語などが街にあふれ、高層ビルが立ち並んでいながら、廃墟やゴミがあふれていることなどからアジア的な雰囲気となっている。
 このような世界感やデッカードの銃、空飛ぶパトカーなどの細部がマニアに好まれているのも分かる気がするけど、未来世界がよりよくなるというよりは、より廃退的になっていくと考えて作られている。
 ラストシーンも素晴らしく、非常に示唆深い、面白い作品だと思う。ネタバレしてもいいから、詳細なレビューを見たいという人は以下のリンクから見てください。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] ブレードランナー – Blade Runner

●第6位 メメント

公開:2000年 監督:クリストファー・ノーラン 主演:ガイ・ピアース、キャリー=アン・モス

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 第10位で紹介した「インセプション」と同じクリストファー・ノーラン監督作品。この映画には正直、度肝抜かれました。
 事前に難解な作品だと聞いていたけど、結論としては、この事前調査から予想した展開とまったく違ったので途中から「オイオイ」と思いながらもスリリングな展開に熱くなった。最後まで観るとバラバラだったジクソー・パズルが見事に一つにまとまる非常にイイ映画である。すばらしいサイコ・スリラー映画である。
 最後にあっと驚くツイストを決めるという作品ではなく、作品全体の構成自体がツイストで、何度も見なおしたくなる非常に味わい深い作品である
 記憶とは、真実とは、どういうものかを考えさせられる作品である。記憶というものがいかに脆く、うつろいやすく、罪悪感や感情などによって変えられたり、混同されたりするものか。人に話していくうちにもどんどん変わっていく。2度、3度観たいと思わせられる映画である。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] メメント – Memento

●第5位 愛人/ラマン

公開:1992年 監督:ジャン=ジャック・アノー 主演:ジェーン・マーチ、レオン・カーフェイ

愛人 ラマン [Blu-ray]
ジェネオン・ユニバーサル (2012-09-26)
売り上げランキング: 22,024

 愛を知る前に愛された少女の物語。
 仏領インドシナ(ベトナム)における人種差別と貧富の差を背景にした官能的ではありながらも痛々しくもある純粋な愛の作品である。原作は、原作者であるマルグリット・デュラスの自伝的物語であり、マルグリット・デュラスの若き日の体験が赤裸々に表現されている。
 男は少女を愛していると云い、少女は愛していないと云う。当初、少女はあくまで貧しく、息苦しい家庭環境からの逃避と自分の快楽のためという割り切りだったと思う。男も少女の自分への思いは金目当てであると思い込もうとする。しかし、男は少女をますます愛していく。そして少女も男に惹かれていく。少女には父親がおらず、父親の不在が年の離れた男への興味につながったのかもしれない。
 愛を知る前に愛された少女の悲哀の物語。しんみりと観たい。

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] 愛人/ラマン – L’ Amant

●第4位 グリーンマイル

公開:1999年 監督:フランク・ダラボン 主演:トム・ハンクス、マイケル・クラーク・ダンカン

グリーンマイル [DVD]
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン (2014-12-03)
売り上げランキング: 7,199

 刑務所にある獄舎から電気椅子へと繋がる古ぼけた緑色の通路を意味する「グリーンマイル」にて起きる奇跡の出来事の物語である。
 少女を強姦殺人した罪で死刑の判決を受け、死刑となったジョン・コーフィの刑務所での出来事を当時、刑務所の看守だった主人公ポールが60年以上のちに老人ホームで友人に話すというのが主なストーリーである。ポールが勤めていた刑務所には多くの死刑囚がいたけど、そんな1人であるコーフィに不思議な力があることがわかる。そして彼は奇跡を起こしていく…
 原作は、スティーヴン・キングの同名小説である。スティーヴン・スピルバーグは、本作品を見て、「途中で堪えきれずに、4回号泣してしまった」とコメントしたらしい。
 刑務所を舞台に「生と死」をテーマにした新約聖書の現代語訳だと感じた。その詳しい理由を知りたい方は、以下の詳細なレビューをご覧ください。
 非常にすばらしい映画だと思う。超おすすめ!

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] グリーンマイル – The Green Mile

●第3位 ブラック・スワン

公開:2010年 監督:ダーレン・アロノフスキー 主演:ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル

ブラック・スワン [DVD]
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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2012-12-19)
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 満足感に酔いしれることができるエクスタシー映画である。非常に自分好みである。
 バレエ「白鳥の湖」を舞台とした美少女バレリーナ・ニナのバレリーナとしての成長と女性としての成長を描いた作品である。「白鳥の湖」を見たことがない人は、まず「白鳥の湖」のざっとした内容を頭に入れておくと映画をより深く理解できるかと思う。
 ナタリー・ポートマン演じる主人公のニナは、オデットと同じ純真で無垢な性格で、元バレリーナの母親の元で育てられている。ニナの所属するバレエ団で、「白鳥の湖」を公演することになり、プリマのベスではなく、ニナが「スワン・クィーン」に選ばれる。「白鳥の湖」の白鳥と黒鳥の二面性(舞台)とニナの二面性(映画)がシンクロするような脚本となっている。
 官能的な少女の成長物語であり、精神的な狂気を上手く表現している作品だと思う。必見の作品!

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] ブラック・スワン – Black Swan

●第2位 羊たちの沈黙

公開:1991年 監督:ジョナサン・デミ 主演:ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス

羊たちの沈黙(特別編) [DVD]
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2012-09-05)
売り上げランキング: 4,000

 極上のサイコスリラー作品である。原作はトマス・ハリスの同名小説で、第64回アカデミー賞で主要5部門を受賞した名作。
 若く美しいFBI訓練生のクラリス(ジョディ・フォスター)が、連続殺人犯として拘留中の精神分析医・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)から情報を得て、バッファロー・ビルと呼ばれる連続殺人鬼を追い詰めていく物語であるけど、レクター博士から見れば、クラリスという興味深い患者の分析と治療行為の物語とも言える。
 レクター博士は、FBIの行動分析課主任である捜査官・クロフォードから自分が監禁されている精神異常犯罪者の監禁病棟へ派遣されたクラリスに興味を持ち、自分から情報を引き出そうとする彼女を挑発しながら、元精神分析医としてクラリスがFBIでの成功(出世)という欲望と生い立ちにトラウマを持つことを見抜く。ここからレクター博士によるクラリスの分析・治療行為が始まることになる。
 そして、レクター博士は、クラリスの秘められた過去(少女時代の記憶)の話と引き換えにクラリスが求める事件解決のヒントを与えていくことになる…
 口当たりも良く、ボディもしっかりしていながら余韻もある、そんな極上ワインのような完熟した作品である。さすが名作!間違いなし!

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] 羊たちの沈黙 – The Silence of the Lambs

●第1位 ショーシャンクの空に

公開:1994年 監督:フランク・ダラボン 主演: ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン

ショーシャンクの空に [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ (2010-04-21)
売り上げランキング: 879

 第4位で紹介した「グリーンマイル」と同じフランク・ダラボン監督作品である。原作はスティーヴン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」。
 若き銀行の副頭取だったアンディが冤罪により逮捕され、終身刑の判決を受けて収監されたショーシャンク刑務所から脱獄するまでが主なストーリーである。アンディが収監されたショーシャンク刑務所には多くの終身刑の囚人がいて、その多くが生きる希望をなくしていた。そんな状況のショーシャンク刑務所へ収監されたアンディは少しづつだけど、ショーシャンク刑務所に変化をもたらしていく。彼の奇跡によって。
 「ショーシャンクの空に」は、無冠の名作と呼ばれている。それは、大きな賞といったものは何も取っていないけど、映画監督や映画評論家ではない、一般の映画ファンの投票だと上位にくる作品として有名だからである。そして、私の個人的な映画ランキングでも1位にしている、すばらしい作品である。
 ラストシーンは、この作品の良さを凝縮したものとなっている。その理由を知りたい方は、ネタバレしてもよいなら以下の詳細なレビューをご覧ください。ぜひお勧めしたい、必見の名作映画と思う!

詳細なレビューはこちら → ★★★★★[映画] ショーシャンクの空に – The Shawshank Redemption

●最後に

いかがでしたか?個人的におすすめする映画ベスト50は?久し振りにこんなに長い文章を書いたので、非常に疲れた…書く前は、ベスト100とかベスト300とかボリュームがあった方がいいかな?なんて考えてたけど、めちゃくちゃ大変だと思う。こんなに大変だとは思わなかった。ここに紹介していないけど、良い作品はたくさんあると思う。個人的な好みもあるので、若干偏った選択になっている部分もあると思うので、まあそれはしょうがないと思うので、ご了承ください。

学生の頃は、暇な時間があれば映画を見ていたけど、社会人になってからはなかなか見る時間がなくなった。それでも時間を見つけては見てるんだけど、がくっとペースが落ちたね。昔、誰かが、「映画は、金持ちの苦痛を知り、貧乏人の愉悦を知るためにある。」なんてことを言ってたけど、ほんとにそうだと思う。映画を見ると充実した気がするし、やっぱり映画はいいなと思う。お金も時間も才能も掛けて世界中の人が映画を作っているわけだから、いいものがたくさんあるんだと思う。人生が辛いなあと感じている人こそ、映画はおすすめです!

最初にも書いたけど、映画はこれからもたくさん観ていきたいので、こんなのあるよーとか、これまだ観てないの?とかいうのがあったら、ツイッター(@shoulderjp)などで教えてくれるとうれしい!!感謝しますのでよろしくお願いします。自分の好みだけだとジャンルが偏るので、詳しい人にお勧めを聞くのがほんとに一番なので、是非よろしくお願いします。

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