自白の心理学 – 浜田 寿美男 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分


自白の心理学自白の心理学

序章 : 自白と冤罪
1章 : なぜ不利なうそをつくのか
2章 : うそに落ちていく心理
3章 : 犯行ストーリーを展開していく心理
4章 : 自白調書を読み解く
自白というものの心理の仕組みを冤罪の歴史を踏まえながら丁寧に解き明かしていく。
「身に覚えのない犯罪を自白する」というのはありえるのか?
「自分に不利な嘘」をつくに至るメカニズムを検証する。

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書評・レビュー・感想

身に覚えのない犯罪で逮捕され、拘留されるという可能性は誰にとってもゼロではない。
しかし、身に覚えのない犯罪を自白するというケースが多々ある。
これはなぜだろうか?そして他人事だろうか?
陥りたくはないが、もしそのような状態(身に覚えのない犯罪で逮捕)になった場合へのある種のシミュレーションになる。明日は我が身かもしれない。
日本での被疑者は「推定無罪」として取り扱われる。
しかしながら、本書を読んでびっくりしたのだが、わが国の刑事取調べにおいて推定無罪は名ばかりらしい。

取調官は被疑者を犯人として断固たる態度で調べるというのが常態となっている。
実際、警察官向けのあるテキストには、こう書かれている。
『頑強に否認する被疑者に対して、「もしかすると白ではないか」という疑念をもって取り調べてはならない。(増井清彦「犯罪捜査一〇一問」、立花書房、2000年)』

これは警察の怠慢なのではないだろうか?
このようなマニュアルが冤罪を生んでいるのではないだろうかという疑問はすぐにわく。
しかしながら、さらに驚くべきことに、日本では、これまで数多くの冤罪がくりかえされてきたにもかかわらず、これについて公の調査がなさえたことは一度もない。
警察は完璧であってほしいが、時には誤認逮捕、冤罪というのも人間が取り扱うため完全にはなくならない。しかしながら、それをできるだけ少なくしようという「カイゼン」がないのは怠慢ではないだろうか?
誤認逮捕をした警官、冤罪を作り出した取調官を罰しろと言っているのではなく、誤認逮捕に至るきっかけや冤罪を作り出すメカニズムを把握し、今後の捜査や取調べに生かすべきだと言っている。
なぜ、『「もしかすると白ではないか」という疑念をもって取り調べてはならない。』というテキストが警察に採用されているのか?となぜ冤罪を公に調査しないのか?この2点について知っている方はいないだろうか?

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