★★★★☆[映画] 居酒屋兆治 (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

山口瞳原作の同名小説を映画化。函館で小さな居酒屋を営む男と別れた初恋の女とのすれ違う想い、そしてその店に集まる人々の人生模様を描いた作品。
函館で居酒屋「兆治」を営む藤野英治。輝くような青春を送り、挫折と再生を経て現在に至っている。かつての恋人で、今は資産家と一緒になった「さよ」の転落を耳にするが、現在の妻との生活の中で何もできない自分と、振り払えない思いに挟まれていく。周囲の人間はそんな彼に同情し苛立ち、さざなみのような波紋が周囲に広がる。「煮えきらねえ野郎だな。てめえんとこの煮込みと同じだ」と学校の先輩の河原に挑発されても、頭を下げるだけの男。そんな夫を見ながら茂子は、人が人を思うことは誰にも止められないと呟いていた。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。
先日、山口瞳原作の小説を読み、映画化されていることを知ったので見た作品である。さすがの健さん作品である。函館の街を舞台に小さな居酒屋を営む男と初恋の女とのすれちがう想い、その店に集まる人々の人生模様を描いたものとなっている。
手に入らないものを求める哀しさを表現した作品だと思う。
原作とは舞台や細かな描写は異なるがかなり近い世界観を映像化しており、納得の作品である。
高倉健が演じる藤野英治、その妻・茂子を演じる加藤登紀子、問題児であるタクシー会社副社長の河原を演じる伊丹十三、英治の元恋人・神谷さよを演じる大原麗子、英治の親友・岩下を演じる田中邦衛などキャストも豪華。
しかし印象に残るのは、大原麗子の美しさである。
ファンタジー、そうかもしれない。しかし、そのファンタジーの中に真実があるような気がした。輝くような青春が終わっても、現実は残酷にも続いていく。
最後に、兆治の妻がいうセリフが泣ける。
人の想いは止められないもの・・・
その想いが、手に入らないものを求め、さらなる悲劇を生むのかもしれない。

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