会社の誕生日とシステム(ソフトウェア)開発について

【この記事の所要時間 : 約 5 分

1年前の今日、うちの会社ができた。そう1歳の誕生日である。
SEOをメインとしつつも、システム(ソフトウェア)開発のシゴトも多いので、1年という区切りを活かして、システム(ソフトウェア)開発についてちょっと考えてみた。
システム(ソフトウェア)開発って、シゴトの説明が難しいし、クライアントからすると分かり辛い。
「ソフトウェア開発」は「モノ作り」ではない
上記のエントリー内にあるような誤解も多い。
なぜなんだろうと考えてみると、以下の部分が考えるきっかけになるように思った。
 ・単位時間当たりの作業量(質)
 ・製造物(創作物)への対価
 ・システム開発の特殊性
単位時間当たりの作業量(質)
システム開発は、自動車製造のような製造業と小説や映画のような創作業の中間にあると思う。製造業のように単位時間当たりの作業量に個体差が出ない部分と小説や映画のように時間をかければ誰でも良い物が出来るわけではなく、天と地ほどの差がある場合すらある部分とが混ざり合っているのがシステム開発だと思う。よく言われるのが、「10人の並プログラマーは、1人の一流プログラマーに劣る」。これはかなり実感に近い。とはいいつつそういう部分だけでもないのがシステム開発だと思う。ソフトウェアパッケージ販売業ならかなり製造業に近いが、フルオーダーのシステム開発は、かなり創作業に近いと思う。
製造物(創作物)への対価
製造業は、単位時間当たりの作業量が製造物の質・量へ直結するため作業時間当たりの対価が支払われる。創作業は、創作物そのもの(が稼いだ価値)を評価して対価が支払われる。
製造業の対価支払方法を「人月モデル」と定義し、創作業の対価支払方法を「レベニューシェアモデル」と定義すると、システム開発の対価支払方法は、ほとんどの場合、「人月モデル」が取られている。
SEを壊さない社会へ向けて
システム開発が製造業と創作業のハーフなのに、対価支払方法だけ製造業方式を取っていることに上記のような問題があると思う。(SI業界では間違いなく人月モデルが採用されている)
理想的なのは、システム開発の対価支払方法も「人月モデル」と「レベニューシェアモデル」をミックスした「ハーフモデル」にすることだと思う。IT業界(SI業界ではなく)では、このハーフモデルを採用しているところも増えているらしい。たぶん世間では、SI業界とIT業界の区別はついていないと思うけど。
システム開発の特殊性
うちの会社は、役員全員が元G社出身で共通のバックグラウンド(営業系)がありながら、別の場所でエンジニアとして数年間ではあるが、技術を多少なりとも身につけてきた。
だから開発に対する営業の思いも、営業に対する開発の思いもそれなりに理解できる。
そして僕以外は、SI業界の人月文化に染まっていない。
そういう意味で良い具合にミックスされた文化になっているのではないかとこの1年振り返って思う。
そしてうちの会社をSI会社にはしたくないから、昔のコネは使わない。
使えば、どうしてもそこは人月文化になってしまうから。
でも人月モデルでない方式でやろうと思うと、元請でかつ要件定義から入る必要がある。
それなりの規模の企業だと人月文化に染まった情報システム部を攻略する必要があり、小規模の企業なら情報システム部がないかわりにシステムに関する無理解を攻略する必要がある。
要件定義はやったことがある人しかわからないかもしれないがリスクが大きい箇所であり、バタフライ効果がある。
つまり、フルオーダーメイドに近づけば近づくほどシステム開発は、カオス複雑系になるという特殊性がある。
要件定義では、感覚的な話が多い。それはなんとなく分かっているが言語化出来ないゆえの現象である。しかし要件定義は、言語化文章化してはじめて要件定義となる。情報システム部にいる人でもこの要件の言語化・文章化を訓練している人は少ない。この「要求(要件)の言語化」に伴うリスクを認識しているクライアント(発注者)は少ない。だがこのリスクをコントロールし、ヘッジしなければデスマーチへ一直線であり、プロジェクトが炎上するのは火を見るより明らかだ。
だからこそ、クライアントとリスクとコストをうまく共有した「ハーフモデル」でソフトウェア開発をやりたいと思っている。そのためにはもちろんクライアントのビジネスに対する評価もしなければならない。うまくいかないビジネスでもシステム開発でお金もらえるからやるというのではなく、面白いビジネスをクライアントと一緒にリスクを共有してビジネスパートナーとしてシステム(ソフトウェア)開発を行いたい。
今はそういう取り組みにチャレンジしている。
若干ニュアンスが違うかもしれないが、僕が担当しているマッチングサービス系の事業を行っている企業は、うちが開発を担当し、社外取締役として僕も経営に参画している。そういうビジネスパートナーを今後、増やしていきたいと思う。

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