体験ルポ 国会議員に立候補する – 若林 亜紀 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

お役所のムダ遣いを摘発する行革ジャーナリストである著者は、2010年参院選に「みんなの党」から立候補するが―。職業政治家でも二世でもチルドレンでもない立場から「政策より金」がモノを言う選挙の実態を告発する。

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書評・レビュー・感想

国会議員に立候補した人によるルポタージュである。
一読した後に残ったのは、「違和感」である。
なぜ違和感を感じたのだろうか。やはり、そこには本書の中に書かれている著書の考え、行動に対する違和感である。著者は、天下りや公金浪費の実態を内部告発してジャーナリストへ転進した人物であるが、本書から感じるのは、議員にはなりたいが、地道などぶ板選挙はやりたくないという、そこはかとない小物臭であり、国や公的な団体の公金浪費を批判していたにもかかわらず、自分が身銭を切る立場になるや、公金が使える選挙はがきは、電話帳リストを購入してまで公金で支払える全枚数、15万枚を郵送するといった、軸の無さである。
結局、この郵送した15万枚のはがきも、送る前にチェックしていなかったために自分が考えていた内容でないもので郵送されており、細かな実務能力にすら疑問符がつく。
個人的には著者のことを存じ上げなかったが、本書からは自分が著名なジャーナリストである的な文章が散見され、ご自身のことをきちんと客観視できていないような感じも受けた。
結局のところ、本書の多くは、自分が立候補したが落ちた選挙に対する愚痴である。ある程度はルポタージュとして楽しく読ませていただいたが、正直、国政を託すに足る素養があるようには思えなかった。
本書の内容をざっくりとまとめると、私はこんなにがんばったのよ!でも、だれだれの嫉妬やわがままで足をひっぱられ、当初約束されていたことをひっくりかえされ、それでもめげずにがんばったのに落選したのよ!かわいそうでしょ!というような話である。
著者は、みんなの党から比例区の参議院議員選挙に立候補したが、その後のみんなの党の顛末を予期するような内容も含まれており、ルポタージュとしては評価できる。著者本人の政治家としての能力は残念ながら厳しいものだと思う。

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