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自らナポレオンの生まれ変りと信じ切っている男、はたまたナポレオンの遺品を完璧にそろえたいコレクター。その両者を引き合わせた結果とは?ダール、スレッサーに匹敵する短篇小説の名手が、卓抜の切れ味を発揮した直木賞受賞の傑作集。第32回日本推理作家協会賞受賞の「来訪者」も収録する。
書評・レビュー・感想
表題作を含めた12編の短編集である。
直木賞受賞作の「ナポレオン狂」よりも、「来訪者」と「サン・ジェルマン伯爵考」が面白かった。たしかに「ナポレオン狂」の良さもわかるが、「来訪者」の方がより、ぞくっと来たし、「サン・ジェルマン伯爵考」の方がSFっぽかった。
12編の中には正直、たいして面白くないのもあるが、まあ好みだろうとは思う。