五感でわかる名画鑑賞術 – 西岡 文彦 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

画家の名前は見ない。好きな絵から、好きな順で見る。額縁に注目してみる。近くによってみる。あちこちから見る。必ず飲み食いする。自分でも描いてみる…。「五感」を活用することで、美術鑑賞は変わる!感性が一新されるような、鮮烈な印象をともなった鑑賞のための手引き。フェルメールの技法の秘密や、屋外での絵画制作が広まったわけなど、絵画をより楽しむための情報も満載。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

書評・レビュー・感想

美術鑑賞系の本としては、ほかの本とはちょっと違った印象を受けた。
一般的な美術鑑賞系の本は、絵画の説明や絵画に登場する人物や歴史的背景、画家の特徴や生い立ちなどなどの話が書かれていることが多いが、本書は、そういった絵画や彫刻をどのように見て、感じるのが良いか?という受け手側を主体にした構成になっている。
著者の個人的体験と合わせて説明されているので納得感もあり、ほかの本とは印象がかなり違ったが、なかなか良かったと思う。
細かなことかもしれないが、本書を読んで初めて知ったことに、テンペラとフレスコの技法があった。一般的に絵画といえば、油彩画を思い浮かべると思うが、美術という意味ではテンペラやフレスコなどの技法もよく用いられていて、いままでどのようにそれが書かれているか知らなかった。
油彩画は、絵の具を油で溶き、水彩画は絵の具を水で溶く。ここまでは多くの人が知っていると思うが、テンペラはなんと卵の黄身で絵の具を溶く技法である。知らなかった。。。
そして、フレスコは、漆喰に水溶性の絵の具で書く技法とのこと。よって漆喰が乾いてしまう前に書き上げる必要があるという特徴がある。漆喰が乾けば耐水性を持つが、急いで書く必要がある。フレスコは英語のfreshにあたるイタリア語frescoから取られたとのこと。
こういった技法に関する知識を得ると、ミラノにあるダヴィンチの「最後の晩餐」が通常のフレスコではなく、漆喰に油彩を取り入れたために、数年後から剥落したため、補修に補修が重ねられて現在の姿になったというような見方もできるようになる。
なるほど。ためになった。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です