新・ゴーマニズム宣言〈15〉中流絶滅 – 小林 よしのり (書評・レビュー・感想)

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新・ゴーマニズム宣言〈15〉中流絶滅新・ゴーマニズム宣言〈15〉中流絶滅

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書評・レビュー・感想

一応、「中流絶滅」というタイトルで買ったが、格差社会に関する記述は全体の10%程度だったのがちょっと残念ではある。
タイトルによって売上が上下する時代なのである程度しかたがないのかもしれないが、CDのジャケ買いならぬタイトル買いをよくする自分としてはせめて30%くらいはタイトルと同内容のテキストが欲しい。


・歴史なき愛国心と競争と効率のリスク
・ハワイで見た「肥満アメリカ人」と「金満ニホン人」
・アロハオエの思い、靖國問題を添えて
・小泉靖國参拝の陥穽
・革新から改革へと突き進む左翼人民
・保阪正康『あの戦争は何だったのか』は蛸壺史観だ
・そうだ、伊勢神宮へ行こう
・あのころのわし。―「白内障」発覚から『目の玉日記』誕生まで
・ネオリベを支持する知識人たちと戦う!
・ゴーマニズム宣言EXTRA 嫌米流・年次改革要望書に怒る
・父死す、白骨となる、執着せず
・ホリエモンを踊らせた親を逮捕せよ!
・ネオリベに回収される保守とサヨクのリベラル
・アンビバレントな命題から逃げる保守
・格差社会とは何か?
・ゴーマニズム宣言EXTRA 近代的個人は「オレ様」に堕した
・ネットの中のお婆ちゃんの「情報」
・空気と俗情と美人投票の時代
・よしりん企画 世界遺産の島“屋久島”へ行く
ということで、「格差社会」についてであるが、
私立・国立小進学、渋谷区は4人に1人 一方で過疎校も
という朝日の記事にもある通り、渋谷区立小20校のうち4校の学区では、40%以上の子が私立・国立小に進学している一方、私立・国立小への進学が1%前後の東部の区もある。
背景として、地理的要因があり、東京の国立・私立小の所在地は西側に偏り、東部の6区には1校もない。
このため、子供の私立・国立小の入学のため引っ越す人も多いらしい。
本書でも以下の指摘がある。

日本では時代がどう移り変わろうとも、誰もが同じスタートラインに立っているはずだという幻想がある。それが「日本的平等感」だ。

しかしながら、現状、すでに「機会の平等」は失われているといってもいいと思う。
誰もが同じスタートラインに立っていないのは明白である。
東京において東部の区で生まれるのと西部の区で生まれるのとで、小学校進学における有意な差が生まれており、数値でもはっきりと示されており、さらにそのため親が引越まで行うようになれば、地域的な格差が広がるばかりである。

「オンリーワン」といわれて「自信」だけは持ってしまった実は平凡な若者が、村上龍の「13歳のハローワーク」などで、「本当に自分のしたいこと」を探し、「自分探し」を行っているうちにフリーターになってしまう例が多い。しかもそのような若者の多くは、統計的には比較的、低所得層の家庭の出身なのだ。だが、一方で、一部の富裕層の子供は、学習意欲を失わず、着実に親を上回る上流層を目指している。

と本書にはある。
数値で明示されていないため、これにどれほどの真実味があるのかわからないが、肌感覚としてはそれなりに正しいように感じた。学歴から降りて個性を活かすという方法(オンリーワン戦略)も現実にはありうるが、かなりハイリスクの世渡りであるという事実は誰かが告げなければなれないと思うが、その誰かがいないのかもしれない。
検証・地方がヘンだ!―地方がファスト風土化し、液状化している!
下流社会

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