★★★★☆[映画] バタフライ・エフェクト – The Butterfly Effect (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 4 分

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD]
ジェネオン エンタテインメント

〈バタフライ・エフェクト〉とは、「ある場所で蝶が羽ばたくと、地球の反対側で竜巻が起こる」=初期条件のわずかな違いが、将来の結果に大きな差を生み出す、という意味のカオス理論の一つ。精緻なパズルのように組み上げられたストーリー。ノンストップで繰り広げられるサプライズの連続するクライマックス。五感を挑発し、感情を揺さぶる未体験の興奮。サスペンスに満ち、同時にエモーショナルで感動的な愛の物語。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

タイムリープ映画である。タイムリープとタイムトラベルの違いを認識する必要がある。タイムトラベルは、「過去の世界」に「今の自分」が行く(自分が2人存在する)であるが、タイムリープは、「過去の自分自身」に意識だけ戻る(自分は1人だけしか存在しない)という違いがある。

●舞台は「過去」、鍵は「欠落した記憶」、テーマは「真実の愛」

主人公のエヴァンは、みんなが幸せな世界を求めて、過去に戻るという自分の特殊能力を使う。エヴァンが過去に戻り、ほんの少しだけ歴史を変えると、数年後の未来に大きな影響を与える。しかし、誰かを幸せにすれば、誰かが不幸になる。みんなが幸せになるという未来へはたどり着けない。そしてエヴァンは、「真実の愛」に目覚める。それが、自分以外の人を幸せをするために、自分が犠牲になることである。

●主人公のエヴァン(アシュトン・カッチャー)

アシュトン・カッチャー演じる、主人公のエヴァンは、心理学を学ぶ大学生であるが、子供のころの日記を読み返すことで、過去へ戻れる能力に気づき、過去を変えることによって、未来を変えようとする。エヴァンが変える過去とは、自分の記憶が欠落した原因となった複数のトラウマであり、そこに登場するのは、幼馴染のケイリー、トミー、レニーなどである。

●複数のエンディング

本作品には複数のエンディングが用意されている。

1.劇場版エンディング

幼馴染をケイリーを愛していたエヴァンは、自分とケイリーが結ばれなくてもケイリーには幸せになってもらいたいと、ケイリーと出会った頃の歴史を変え、自分から遠ざける選択をする。ラストでエヴァンは、街中でケイリーとすれ違うが、そのまま見知らぬ人として通り過ぎる。

2.DVD付属別エンディングA(Stalker Ending)

エヴァンが、街中でケイリーとすれ違った後に後ろからつけていくバージョンだが、本作品のテーマである「真実の愛」、「自己犠牲」との整合性が取れなくなるのでNGエンディングになったと思われる。

3.DVD付属別エンディングB(Happy Sappy Ending)

エヴァンが、街中でケイリーとすれ違った後に、2人で会話して今後の交際に発展しそうな気配を残して終わるバージョンだが、これも本作品のテーマと相容れないのでNGエンディングになったと思われる。

4.セル版エンディング

自分が存在することで他人が不幸になると考えたエヴァンは、自分が生まれる直前に戻り、へその緒に首にかけて死ぬというエンディングである。こちらでは、祖父も父も同じような能力者であり、母親から聞いた自分が生まれる前に2回死産(流産)を経験しているというところから自分の兄(姉)2人とも自分と同じように自分の存在を生まれる前に消したことが暗示される。映画冒頭の台詞「もし誰かがこれをみつけたら、失敗した証拠だ。僕はこの世にはいない。もしあの最初のときに戻れたら、僕は彼女を救えるだろう。」の矛盾もなくなり、もっとも整合性が取れたエンディングではあるが、「自己犠牲」として自分の存在そのものをを消すということが作品のテーマとズレ、観客もそれを求めないだろうと判断され、NGエンディングになったと思われる。

やはり、劇場版エンディングが一番しっくりくる。

誰もがもっている「あのときこうしていれば」という欲望を刺激しつつ、愛する人の幸せのために、自己を犠牲にするという献身さで感動させ、パーフェクトな人生などなく、今の人生を良く生きようというメッセージが込められた良い作品だと思う。

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