敵討 – 吉村昭 (書評・レビュー・感想)

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敵討 (新潮文庫)
敵討

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吉村 昭
新潮社

惨殺された父母の仇を討つ―しかし、ときは明治時代。美風として賞賛された敵討は、一転して殺人罪とされるようになっていた…新時代を迎えた日本人の複雑な心情を描く「最後の仇討」。父と伯父を殺した男は、権勢を誇る幕臣の手先として暗躍していた…幕末の政争が交錯する探索行を緊迫した筆致で綴る「敵討」。歴史の流れに翻弄された敵討の人間模様を丹念に描く二篇を収録。

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書評・レビュー・感想

仇討ち、敵討ち系の話は結構好きで以前からいくつか読んでいるが、本書もなかなかよかった。以前に読んだことがある仇討ち系の歴史小説は以下のとおり。
 ・ 海潮寺境内の仇討ち – 古川 薫
 ・ 仇討ち – 池波 正太郎
 ・ 上意討ち始末 – 鳥羽 亮
今回の2編は、同じ幕末だが、仇討ちが禁止される前と後という違いがある。ただ、仇討ちが禁止されたといっても明治初期は、幕末の気風が残っているので多くの人が仇討ちに同情的だったのが印象的だった。法治国家になる前の日本。
仇討ちに出た多くの人は敵に出会えなかったり、出会えても返り討ちにあったりでほとんどが失敗している。ほんの少しだけの成功例のうちの2つが本書に書かれた事例であるが、仇討ちに成功した後の人生についても紙幅が使われていて、むなしさを感じさせる。
「最後の仇討ち」に出てくる臼井六郎が日本史上最後の仇討をした人物といわれている。
敵討ち禁止令が出された後、現代では敵討ちに代わるものとして死刑制度がある。なかなか読み応えのある本だった。
最後の仇討はTVドラマとなっており、DVDにもなっている。

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