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アクション映画、恋愛映画、アニメ…取り上げたジャンルを問わぬ映画作品の数々には、その全てに、まさに荒木飛呂彦流の「サスペンスの鉄則」が潜んでいる。本書は、その一つひとつを徹底的に分析し、作品をまったく新しい視点から捉え直した映画論であり、エンターテイメント論である。『ジョジョの奇妙な冒険』を描かせたとも言える、荒木飛呂彦独特の創作術とは?映画の大胆な分析を通じて、その秘密が明らかに。
書評・レビュー・感想
以前、著者の「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」を読んで次に観たい映画を物色できたので、またまた読んでみた!
荒木飛呂彦さんが選ぶサスペンス映画ベスト20は、以下の通りである。
1.ヒート
2.大脱走
3.96時間
4.ミスティック・リバー
5.許されざる者
6.サイコ
7.天国から来たチャンピオン
8.シュレック
9.ファーゴ
10.ダーティハリー
11.ボーン・アイデンティティ
12.シティ・オブ・ゴッド
13.激突!
14.アイズ・ワイド・シャット
15.バタフライ・エフェクト
16.マスター・アンド・コマンダー
17.運命の女
18.フロスト×ニクソン
19.バウンド
20.刑事ジョン・ブック 目撃者
個人的にはそれほどサスペンス映画は大好きであるので、本書を読んで観てみたいと思ったのは、「殺しのドレス」、「運命の女」、「彼が二度愛したS」である。
Wikipedia – 殺しのドレス
夫マイクとの性生活に不満を抱えているケイトは、精神分析医エリオットのカウンセリングを受けた帰りに立ち寄った美術館で男と出会い情事に及ぶが、何者かに殺害されてしまう。それを偶然にも目撃してしまった娼婦リズは、ケイトの息子ピーターと協力して事件の謎を追うことになる。
専業主婦のコニーは、夫のエドワードと幼い息子のチャーリーの三人で、平凡だが幸せな家庭を築いていた。ある日、息子の誕生日プレゼントを買いに出かけた彼女は、フランス人の青年ポールとぶつかってしまう。その時、彼女は膝を怪我してしまい、それを知った彼は不注意を詫びて、自分のアパートで彼女の怪我の治療をするのだった。そこで二人は意気投合。その後も夫に内緒でたびたび二人で会っていたのだが、やがてそれは越えてはならない一線を越えさせてしまう。
退屈な毎日を送っていたジョナサンが、あるきっかけから秘密のクラブに参加することになるのだが・・・・。
どれも著者がいうところの「情事サスペンス」である。面白そうだ!