八丈島の旅 – 八丈島歴史民俗資料館

【この記事の所要時間 : 約 4 分


八丈島の歴史を知るために「八丈島歴史民俗資料館」へ行ってきた。
年中無休で、開館時間は午前9時から午後4時30分まで。入館料が大人360円、子供170円となっていた。事前に電話しておくと40~50分程度のガイドをしてくれた。
八丈島は、八丈富士と三原山の2つの火山を持つ火山島であり、八丈島が誕生する前にもいくつかの火山島があったらしい。三原山は10万年以上前に誕生し、八丈富士は1万年前に誕生したとのこと。

八丈島は、流人の島として知られているが、最初の流人は1606年に流された宇喜多秀家である。八丈島へ流罪となったのは、宇喜多秀家一族の13人以外には、官女2人、御家人381人、陪臣62人、小者61人、女73人、僧221人、山伏6人、社人10人、百姓281人、町人351人、無宿324人、非人その他15人の計1759人であり、このうち脱島者82人、赦免になった者489人となっている。

流人である近藤富蔵が著した八丈実記によれば、1606年から1871年の265年間に八丈島へ流罪となった流人の総計は、附添人を含めて、1865人と記録されている。
近藤富蔵は、多くの流人が赦免された明治元年と2年の恩赦の対象になぜかならず、明治13年にやっと赦免を受け、53年の流人生活を終えている。そんな近藤富蔵が、仲間の流人たちが赦免を受け、自分が赦免とならなかったときに歌った歌が残されていた。

御赦しの 船いさみあり 夕涼み

赦免を受けた仲間たちが赦免船で騒いでいるのを見ている自分は島で夕涼みしているというなんとも武士らしい意地の歌だと思う。
1609年におきた公卿8人、女官5人がかかわった猪熊事件では、女官5人が新島に流され、うち2人は新島でクリスチャンとなったために、八丈島へ再度流されることになった。この2人とは、唐橋局と広橋局であり、唐橋局は八丈島代官に言い寄られたが拒否したため首をはねられたと伝えられている。

八丈島の流人の特色は、八丈島の文化面へ数々の影響を残していることらしい。これは、流人の多くが武士や僧侶などの教育を受けた人たちだったためで、流人が島人へ建築、産業面のさまざまな技術を伝えたからとのこと。

江戸時代に八丈島へ送られた流人は約1900人であるが、大島は約150人、利島は約10人、新島は1333人、神津島は83人、三宅島は約2300人、御蔵島は50人、青ヶ島は6人となっている。
伊豆七島への流罪は、東日本で捕まった者が対象である。流刑地は、大島は本土から近く、小さな島は食糧難で大変だということもあり、1796年以降は、新島、三宅島、八丈島のみとなっている。この三島へ送られた流人の数が多いのはこれが理由である。

八丈島には先史時代がなかったと以前は考えられていたが、発掘によって縄文時代に人が住んでいたことがわかっており、さまざまな土器や人間の骨、埋葬品などが出土している。八丈島歴史民俗資料館でもこれらの多くを展示していた。
八丈島には窯場がなかったため、陶磁器類はすべて島の外からもってきたものらしい。

八丈島へ流された流人は、死罪一歩手前の重罪が多かったが、その理由は、八丈島と御蔵島の間にある黒潮にある。この黒潮は江戸時代には黒瀬川と呼ばれており、これがあるために小さな船では八丈島から脱出できなかった。よって島からの脱出が難しいという理由で重罪人が八丈島へ送られていたとのこと。
ただ時期によっては、通常、八丈島と御蔵島の間にある黒潮が、八丈島と青ヶ島の間など八丈島の南に移動するため、その時期に脱島を図る流人がいたとのこと。実際に脱島に成功した佐原喜三郎などは、潮の流れを観測して脱島時期を決めたといわれている。

八丈島では、太い竹は取れないが、細い竹が取れるため、竹で編んだ籠などが生活必需品としてつかわれていたとのこと。八丈島の北西にある八丈小島は現在、無人島であるが、これは1969年に集団離島をして八丈島へ移住したためである。八丈小島には電気、水道などのライフラインがなかったため、当時、三種の神器といわれた車、テレビ、洗濯機などが利用できず、島民が国に土地の買い上げを願い出て、了承されたことから無人島になったとのこと。

八丈島歴史民俗資料館は、もともと東京都八丈支庁舎として使われていた建物を利用したもので、昔の学校のようだったが上記の写真が当時の表玄関とのこと。
この建物が八丈島歴史民俗資料館となったのは、昭和50年とのこと。島内各地の民家に散在していた歴史、民族資料を収集、保存して公開することになったらしい。

縄文時代に上記の写真のようなカヌーで八丈島へ先人がわたってきたと考えられている。よく考えれば、すごいことで、チャレンジャー達だったのだろう。

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