★★★★☆[映画] 危険な情事 – Fatal Attraction (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 4 分

危険な情事 スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

弁護士であるダンは、妻のベスと娘のエレンと平和な日々を過ごしていた。だが、妻子が所用で実家に帰っていた際、ふと参加したパーティーで雑誌編集者のアレックスと知り合い、肉体関係を結んでしまう。ダンにとっては一夜の遊びであったが、アレックスはそれを運命の出会いと思い込み、ダンにつきまとい始める。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

1987年作のマイケル・ダグラスとグレン・クローズ主演で描くサイコサスペンスである。ストーカー映画の走りとも言われており、今の時代なら確実に人格障害のストーカーである。

マイケル・ダグラス演じる弁護士のダンとグレン・クローズ演じる雑誌編集者のアレックスの情事の中で流れるプッチーニのオペラが「蝶々夫人(Madama Butterfly)」である。なるほど、アメリカ海軍士官のピンカートンを象徴するのがダンで、長崎の現地妻である蝶々さんを象徴するのがアレックスという役回りかあと思いながら観ていたが、オペラと映画では最後の部分が全然違ったというか蝶々さんとアレックスは似ても似つかない。。。

本作品では、ダンとアレックスの一夜限りの浮気(ワンナイトラブ)の前後を描いたものであるが、どちらに感情移入するかでキャラクターに対する想いは変わってくるように思う。ダン側に感情移入すれば、頭のおかしいイカレタ女性に執拗に追い回され、ストーカー被害に苦しむ様子は、辛く、勘弁してくれ!というものだろう。

逆にアレックス側に感情移入すれば、運命と思った人に弄ばれた結果、妊娠したにも関わらず誠意がなく冷たく拒絶され、無視されていくごとに気持ちがエスカレートし、正気から狂気へ変貌していく様子は悲しく、切ないものだろう。当然、妊娠初期の精神的不安定さもあるだろう。
アレックスが恋愛感情が満たされなかったことに対する怨恨により、少しづつ壊れていく様はまさにスリラーである。最近はストーカーに関連した事件が多いが、一般的なストーカーの特徴としては、Wikipediaには以下のように書かれている。

ストーカー一般の特徴は、拒絶に対する過度に敏感な反応であり、すべてのタイプに共通するところは、相手の感情に想像力を働かせない、甘え、思い込み、欲求不満を攻撃に替えて解消する、というところだという。

まさにアレックスは、ダンからの拒絶に対して過度に敏感な反応をし、思い込みを攻撃に替えて解消するという行為をしていく。。。。

あとで調べてみると、「危険な情事」のラストはもともとは別のものだったらしく、当初のラストは、オペラ「蝶々夫人」と同じように女性は自殺するというものだったとのこと。やっぱり!そうでないと「蝶々夫人」の伏線が活きない。しかし、不評だったため急にラストを変更し、現在のものになったということだった。

公開当時、アメリカ男性の帰宅時間が早まったという噂が広がったほどの影響があったようである。

不倫、不貞防止のための映画という見方もあるが、ストーカー対策の失敗例を学ぶ映画ととらえてもいいのかもしれない。ストーカー行為がエスカレートすれば「死」につながり、ストーカーに対して着信拒否したり、電話番号を変えたり、引っ越したりして、接触を断絶しようという行為が逆の結果になるという教訓を示しているとも言える。

ストーカーにやってはいけないこと

いわゆる、引っ越す・電話番号を変える・着信拒否をするなどの方法でストーカーとの接触を一次的に断つことは可能です。しかしながら、これで永遠に接触を断つことはできません。連絡を断たれた側にしてみれば、新しい住所や電話番号を探したり、着信拒否されていない別の電話をつかって通話したりすれば済むだけです。単に『悪い関係が切れて欲しい』と望んでいるだけで物事がうまくゆくならば、そもそもストーキングなんてされません。

まさに映画で出ていたことである。

日本でストーカーという言葉が一般化したのが1990年代であるから、時代を先取りした作品と言えるだろう。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です