怖い絵3 – 中野 京子 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 4 分

怖い絵3
怖い絵3

posted with amazlet
中野 京子
朝日出版社

清楚でロマンチックな『ヴィーナスの誕生』…じつは、美神の憂いの陰には?神からの祝福を描いたミケランジェロの『聖家族』…聖ヨセフの抹殺された事実とは?伝説の薄幸の美少女『ベアトリーチェ・チェンチ』…しかし本当の悲劇とは?本物の恐怖が味わえる名画20。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

書評・レビュー・感想

中野京子の怖い絵シリーズの第三弾である。「怖い絵」と「怖い絵2」が両方とも良かったのでシリーズ完結編の「怖い絵3」を読んでみた。
やはり素晴らしい!!楽しく、面白く読むことができた!
第三弾では、以下の20作品が紹介されていた。
 ・ ボッティチェリ 「ヴィーナスの誕生」
 ・ レーピン 「皇女ソフィア」
 ・ 伝レーニ 「ベアトリーチェ・チェンチ」
 ・ ヨルダーンス 「豆の王様」
 ・ ルーベンス 「メドューサの首」
 ・ シーレ 「死と乙女」
 ・ 伝ブリューゲル 「イカロスの墜落」
 ・ ベラスケス 「フェリペ・プロスぺロ王子」
 ・ ミケランジェロ 「聖家族」
 ・ ドラクロワ 「怒れるメディア」
 ・ ゴヤ 「マドリッド、一八〇八年五月三日」
 ・ レッドグレイヴ 「かわいそうな先生」
 ・ レオナルド・ダ・ヴィンチ 「聖アンナと聖母子」
 ・ フーケ 「ムーランの聖母子」
 ・ ベックリン 「ケンタウロスの闘い」
 ・ ホガース 「ジン横丁」
 ・ ゲインズバラ 「アンドリューズ夫妻」
 ・ アミゴーニ 「ファリネッリと友人たち」
 ・ アンソール 「仮面に囲まれた自画像」
 ・ フュースリ 「夢魔」
この中では、レーピンの「皇女ソフィア」、ルーベンスの「メドューサの首」、ドラクロワの「怒れるメディア」が印象的だった。

レーピンの「皇女ソフィア」は、まさに女帝のイメージそのままである。このような人だからこそ、ピョートル大帝と敵対できたのだと納得させるに十分な貫禄である。
窓の外に吊られていいるソフィアの味方だった銃兵隊長の死体は、この兄弟喧嘩のすさまじさを印象づけるに十分である。

ルーベンスの「メドューサの首」は、さすがルーベンスという感じ。迫力満点。息を飲んで見てしまう。グロテスクな生首に無数の蛇の群れ。
生気を失った蒼白の肌に死ぬ直前の驚きが付随して臨場感たっぷりである。

ドラクロワの「怒れるメディア」は、ギリシャ神話をモチーフにしたものであるが、影になっていて少し見にくいが、メディアの目がまさに精神の死である狂気の目をしている。このあとに起こる凄惨な場面が想像されるだけに恐怖を感じる。
子供たちの虚ろな目は自分の運命に戸惑うようでもあり、観る者に助けを求めるようでもある。無力感すら感じてしまう。
非常にすばらしい読み物である。
第一巻、第二巻とともにおススメである!

旧約聖書を知っていますか (新潮文庫)

旧約聖書を知っていますか (新潮文庫)

  • 作者:阿刀田 高
  • 出版社:新潮社
  • 発売日: 1994-12-20
新約聖書を知っていますか (新潮文庫)

新約聖書を知っていますか (新潮文庫)

  • 作者:阿刀田 高
  • 出版社:新潮社
  • 発売日: 1996-11-29
ギリシア神話を知っていますか (新潮文庫)

ギリシア神話を知っていますか (新潮文庫)

  • 作者:阿刀田 高
  • 出版社:新潮社
  • 発売日: 1984-02
怖い絵2

怖い絵2

  • 作者:中野 京子
  • 出版社:朝日出版社
  • 発売日: 2008-04-05
怖い絵3

怖い絵3

  • 作者:中野 京子
  • 出版社:朝日出版社
  • 発売日: 2009-05-28
スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です