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「有機農法なら安全で美味しい」「農家は清貧な弱者である」「農業にはガッツが必要だ」―日本の農業に関する議論は、誤解に基づいた神話に満ちている。脱サラで就農した著者は、年間五十品目の有機野菜を栽培。セオリーを超えた独自のゲリラ戦略で全国にファンを獲得している。キレイゴトもタブーも一切無し。新参者が畑で徹底的に考え抜いたからこそ書けた、目からウロコの知的農業論。
第1章 – 有機農業三つの神話
第2章 – 野菜がまずくなっている?
第3章 – 虫や雑草と どう向き合うか
第4章 – 小規模農家はゲリラ戦を戦う
第5章 – センスもガッツもなくていい
第6章 – ホーシャノーがやってきた
第7章 – 「新参者」の農業論
書評・レビュー・感想
脱サラし、茨城県で新規就農して有機農業を営み、「日本一話のうまい農家」とも言われる著者が語る「農業」である。TPPなどで農業は今一番ホットな話題でもある。そんな農業について一般の方が持っている誤解と小規模農家が生き残るための経営戦略について書かれている。
著者が営んでいるのが「久松農園」である。以下がそのHPである。
http://hisamatsufarm.com/
茨城県南部の土浦市(旧新治村)で1999年より有機農業を営んでいます。平坦で温暖なこの地域では、四季を通して野菜を栽培することが出来ます。久松農園では、年間50種類以上の露地野菜を農薬・化学肥料を使わずに育てて、直接お客様にお届けしています。
著者の農園では、野菜のおいしさのもとである鮮度、時期、品種にこだわっている。そのため、注文を受けてから収穫して発送し、旬の野菜だけをつくり、味を重視した品種を選んでいる。そして著者の農園では中間業者はなく、直接消費者へ届ける方式をとっており、それが「野菜定期便」という商品である。
この「野菜定期便」は、年間50種類以上採れる旬のいろいろな野菜を詰め合わせで届けるおまかせセットであり、中身を選ぶことはできない。1セットは送料込みで2,500円となっており、毎週・隔週・月1回のコースがある。
お試しとして1回のみ注文することもできるようだ。
農業というと苦しい、キツイイメージであるが、それだけではないと説いている。農業とはまったくかけ離れた仕事をしている分、余計面白く読めた。