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オルペウスは、ギリシア神話に登場する吟遊詩人であり、古代に隆盛した密儀教であるオルペウス教の始祖とされる。日本語では、オルフェウス、時にフランス語での発音の影響から、オルフェとも表記される。妻を失ったオルペウスは女性との愛を絶ち、オルペウス教を広め始めた。ディオニューソスがトラーキアに訪れたとき、オルペウスは新しい神を敬わず、ただヘーリオスの神がもっとも偉大な神だと述べていた。これに怒ったディオニューソスは、マケドニアのデーイオンで、マイナス(狂乱する女)たちにオルペウスを襲わせ、マイナスたちはオルペウスを八つ裂きにして殺した。
オルフェウスは、冥界の神・ハデスにも出てきたがギリシャ神話における憂いをひめたミュージシャンである。毒蛇にかまれて死んだ妻エウリュディケーを生き返らせるために冥界に行ってハデスの前で竪琴を弾くが、ハデスの約束を破って冥界の出口直前で後ろを振り返ってしまい、妻を生き返らせることができなかった。その後、女性との愛を断ったが、ディオニューソスの怒りに触れ、殺されてしまう。上の絵は、殺されたオルフェウスの首を女性が持っている場面である。
(絵画で学ぶギリシャ神話・シリーズ)
ギリシャ神話というの日本人が覚えにくい名前がたくさん出てきてなかなかイメージがしくいと言われている。ギリシャ神話は聖書と同じくらい西洋絵画のモチーフとなっているので、絵画を紹介しながら登場人物についてエントリーしていくシリーズである。