時計じかけのハリウッド映画 – 芦刈 いづみ,飯富 崇生 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

時計じかけのハリウッド映画―脚本に隠された黄金法則を探る (角川SSC新書)
芦刈 いづみ 飯富 崇生
角川SSコミュニケーションズ

開始から終了まで、何分で何が起きて、どんな展開になるのか…。実はハリウッド映画の進行は、ほぼ全て決まっている。コメディからアクション、サスペンスに至るまで、ジャンルを問わず、一定の法則が当てはまるのだ。これは、ハリウッド映画が歴史を経て巨大産業へと発展する過程でつかんだ黄金の法則といっていい。緻密に計算された設計図が、ハリウッド映画の脚本の中には隠されているのである。

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書評・レビュー・感想

本書のタイトルは、アメリカニューシネマの代表作である「時計じかけのオレンジ」に由来しており、著者は、アメリカの大学で映画製作や脚本を学んだ方である。
アメリカ映画における脚本のベースというものを本書では具体例とともに紹介している。いわゆるハリウッド・フォーマット(3アクト・ストラクチャー)である。

ハリウッドの物語は大きく、「アクト1」、「アクト2」、「アクト3」に分けられ、各パートは、物語全体における大きな意味を持っている。「アクト1」で観客を物語に引き込み、「アクト2」で物語が動き、「アクト3」で解決する。これは日本の物語で言うなら起承転結と同じようなモノだが、ハリウッドの2時間映画の場合、「アクト1」が30分前後、「アクト2」が約1時間、「アクト3」が約30分とだいたいの時間配分も決まっている。また映画開始約5分、約20分、約1時間、約1時間40分、そしてクライマックスというすべてのポイントで、何か重要な事件が主人公の身の上に起こるように作られている。これらのポイントの出来事によって、ポジティブからネガティブ、ネガティブからポジティブというように、主人公の状況がくるくると逆転していくのである。

本書の中で、「マルホランド・ドライブ」について?な意見が書かれていたが、著者が脚本を学ぶ立場だったためにオーソドックスを大きく崩すような映画には悲観的な意見を持ったのかもしれない。
本書で映画の脚本について何かおもしろいことを学べたかというと正直ほとんどなかった。アメリカの大学で映画や脚本について学んだ情報を日本語でアウトプットしただけのような感じがした。そのあたりがそう思った理由かもしれない。
なんとなく業界に詳しい人が、業界に興味がある素人に業界話をする、そんな印象だった。

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