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日本の屋根を守り続ける瓦は、建物の風格を生み出す名脇役。いぶし銀の「演技」が生み出す玄人好みの「美」の世界、その鑑賞の「ツボ」を紹介する。NHKテレビ番組「美の壷」を書籍化。
書評・レビュー・感想
・壱のツボ
まだらに悠久の時をしのべ
・弐のツボ
反りの曲線を味わえ
・参のツボ
飾り瓦にこめた願いをさぐれ
NHKの美の壺シリーズは、そんなところ見てなかった!的な「美」を取り上げることも多く、今回のこの「瓦屋根」などまさにそうである。瓦屋根など目には入っているが、そんな注目もしていなかったし、そこに「美」が隠れているなんて知らなかった。
でも本書を読むだけで、奈良や京都などのお寺に行っても瓦に目がいってしまうと思う。なにげなく見逃してしまうようなことに「美」や「物語」を発見し、味わうことができる人生は本当に豊かだなあと思うし、そうなりたいとも願う。
すばらしい視点をひとつ持つことができるようになる本だと思う。おススメ!