僕たちの戦争 – 荻原 浩 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

“根拠なしポジティブ”の現代のフリーターと、昭和19年の「海の若鷲」にあこがれる軍国青年が時空を超えて入れかわった! それぞれの境遇に順応しつつも、ふたりはなんとか元の時代に戻ろうとするが……。おもしろくてやがて切ない、愛と青春の戦争小説。

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書評・レビュー・感想

タイムスリップものだが、2人の人物が同時に過去と現在で入れ替わる内容となっている。そしてその2人は時代は違えども、容姿が瓜二つである。そんなところから物語が始まる。
主人公は2人である。
1人は、太平洋戦争中の1944年に「海の若鷲」にあこがれる海軍航空隊の石庭吾一。
もう1人は、2001年にフリーターとしてダラダラと日々を過ごしている尾島健太。
プロット自体は平凡である。ありふれた、どこかで見たことがある内容である。しかし、それでも面白く読めた。現代の若者が厳しい軍律や上官の理不尽なシゴキの世界に突然迷い込みながらも元の世界に戻るために必死になる姿は自分だったらと考えさせられた。
そして、尾島健太が語るように「今と昔の人間は本質的には変わらない」ということを通じて、現代が平和であることの幸せを浮かび上がらせている。平和であることはいいことだが、平和が続くとそれが当たり前となり、平和であることの有難さがわからなくなってくる。それを明確にするために平和ではない世界をもってくるのは常套手段である。
海軍航空隊の練習生だった石庭吾一と入れ替わった尾島健太が、なんの因果か人間魚雷として有名な回天の特攻隊に選ばれる様子などは、佐藤 秀峰の「特攻の島」のようであった。
文学的ではないが、フィクションとして楽しめると思う。

特攻の島 1 (芳文社コミックス)
特攻の島 1

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佐藤 秀峰
芳文社
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