わが回想のルバング島 – 小野田 寛郎 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

わが回想のルバング島 (朝日文庫)
小野田 寛郎
朝日新聞社

敗戦後三十年間戦い続け、1974年3月、フィリピン・ルバング島から帰国をはたした元陸軍少尉・小野田寛郎。度重なる捜索隊の呼びかけにも応じず、「残置諜者」として上官の命令を遂行し続けた日々、戦友の死、帰還、そして家族との再会…。祖国生還の恩人・鈴木紀夫の死を機に綴った感動の手記。

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書評・レビュー・感想

元日本兵として有名な小野田寛郎氏の著書である。
先日、こちらも元日本兵として有名な横田庄一氏に関する本を読んだので、小野田さんのも読んでみたいと思い、購入。テレビや歴史の本などで小野田さんのことは知っていたが、本人の著書は読んでいなかったので読んでみた。
同じ残留日本兵である横田庄一氏と小野田氏とのおおきな違いは、下士官と士官という違いだと思われる。また、小野田さんは、士官かつ残地諜者(スパイ)として陸軍中野学校で学んだというのもこの違いをうんでいる原因かと思う。
横田さんは、グアムで隠れていたのだが、小野田さんは、部下を従えて戦っていた。そのため、横田さんは帰国後、日本になじんだが、小野田さんはなじめずに、ブラジルで牧場経営を行うことにつながる。
小野田さんが日本に帰国するきっかけとなった鈴木紀夫さんとの出会いから本書ははじまっている。なぜなら本書は、そんな小野田さんにとって恩人でもある鈴木さんの訃報に接した後に霊前に捧げるために書かれたものであるからだ。
この鈴木紀夫さんは、当時20代前半の若者であり、パンダと小野田さんと雪男を見つけるのが夢であるというちょっと変わった青年だったが、そんな雪男を見つけるための旅の途中、ヒマラヤにて死亡している。
この鈴木紀夫さんには、「大放浪―小野田少尉発見の旅 (朝日文庫)」という著作があるので、機会があれば読んでみたい。
鈴木紀夫さんは、植村直己さんのような冒険家の1人と考えてもいいかもしれない。
フィリピン・ルバング島での約30年に及ぶ戦闘報告が記されている。メモを残さずにここまで記憶しているとはすばらしいと思う。本書の後半では、帰国後の日本の喧騒について書かれている。戦前の人がタイムマシーンを使ったかのような感覚だったのだろうと思う。
本書は、冒険物ではないが、冒険物の一種としてとらえることができる。非常にワクワクかつスリリングな話がいっぱいである。もしまだ読んでいない人がいれば、ぜひおススメしたい!

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