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元日本兵・横井庄一との運命的な出会い。混迷を深める時代の中で“横井さん”に寄り添い、妻として貫いた思いとは。奪われた時間、空白の30年と闘う「横井の戦後」が見えてくる。
書評・レビュー・感想
終結から28年目にグアムから帰国した元日本兵であり、「恥ずかしながら帰って参りました」でも有名な横井庄一氏の奥さんが書いた手記である。
先日、グアムに行ってきたが、グアムでの生活を描いた「明日への道」は現在手に入れることがなかなか難しくなっているので、代わりに読んでみたのが本書である。
中身としては、日本に帰ってきてからのことが書かれており、ある日、突然有名人になった人とその奥さんになった人の苦悩が書かれていた。
フィリピンのルバング島から帰国した小野田寛郎元少尉とは帰国後の行動などから対比的にとらえられているが、ごく普通の日本人が戦争に送られ、戻ってきたという意味では横井さんが印象的である。