★★★★☆[映画] ヤング≒アダルト – Young Adult (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 6 分

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メイビス・ゲイリーは自称作家のゴーストライター。執筆中のヤングアダルト(少女向け)シリーズは人気が落ちて終了間近。そんな彼女のもとに、高校時代の元恋人バディとその妻ベスに赤ちゃんが生まれたとの知らせが。数年前に離婚して以来、自由気ままに暮らすも何だかうまくいかない毎日に嫌気がさしたメイビスは、バディとヨリを戻しかつての輝きを取り戻そうとするが……。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

独身アラフォー女子のドタバタ映画である。

見ていて非常に痛いというか、つらいというか、でも都会で働く独身アラフォーキャリアウーマンは結構共感する部分があるんだろうと思う。そういう人たちは自分たちはセックスアンドシティのつもりでも、実態は、ヤング≒アダルトということかもしれない。

シャーリーズ・セロン演じる主人公のメイビスは、田舎町から都会へ出て作家(ライター)として生活しているバツイチアラフォー女子である。彼女の荒れた生活は薄汚い寝間着で不機嫌に起きて2Lのコーラを一気のみしたり、Wiiフィットで適当に運動して、ハローキティのTシャツを着て、スエットをはいて、手垢で汚れたMacをいじって、ほこりまみれの車に乗っているなど様々な描写から誰でも簡単にわかるようになっている。

日本では以下のような感じなのかもしれない。

「おひとり様」は女の進化系?独身が馴染みきった女の特徴10選

「おひとり様」が馴染みきった女の特徴
婚活もめんどくさくなり、おひとり様を楽しむ女性たちに「わたしって“女”じゃなくなっている」と感じる瞬間を教えてもらいました。

●その1:ゴキ○リの対処が完璧
「いつのまにか現れた黒いアイツ・ゴキ○リに悲鳴ひとつ上げず、迅速に新聞紙を丸めて叩き殺すことが、自然の流れでできるようになっていた」(33歳/メーカー)

●その2:風呂上りの行動が男と同じ
「風呂上りに裸でウロウロし、暑い日は扇風機の前で仁王立ちで風を浴びるのが、当たり前になっているとき」(30歳/スポーツトレーナー)

●その3:ひとり焼き肉・食べ放題もマスター
「焼き肉や、食べ放題バイキングにもひとりで平気で行けるような、図太い神経になっていた自分に気がついたとき」(35歳/経営コンサルティング)

●その4:アンダーヘアのお手入れをしなくなった
「以前は素っ裸で堂々とアンダーヘアの処理をしていたことを『女として恥ずかしい』とか思ってたけど、いまでは処理すらしないボーボー状態」(28歳/ソフトウェア開発)

●その5:オシャレをする気力がない
「久しぶりに合コンに誘われたけど、着ていくオシャレ着を選んでいるだけで疲れてしまい、仮病を使って休んでしまった」(29歳/通信)

●その6:物欲がなくなった
「最近の流行にまったくついて行けずに物欲がない。気がつけば最近新しいコスメや洋服を買った記憶も思い出せない。貯蓄は増える一方」(32歳/会計士)

●その7:ノーメイク&ノーブラでOK
「突然来る宅配便や公共料金の支払いなどをするときは、ノーメイク&ノーブラで出ても、まったく問題ナシ!」(34歳/IT)

●その8:基礎体温を測らなくなった
「以前はちゃんと生理日予測のために、計測していた基礎体温を記録していた紙が、引き出しの奥のほうからぐちゃぐちゃになって出てきた」
(35歳/ライター)

●その9:オシャレ観葉植物からキノコが生えた
「数年前に、オシャレな部屋にしようと思って購入した観葉植物が枯れたまま、部屋の隅に置かれた状態で、さらに数年が経過。なぞのキノコが生えて来た」(29歳/ウェブ制作)

●その10:カモフラ用のトランクスを穿いている
「『女性のひとり暮らしは何かと危険だから』と言われ、洗濯ものを干すときに一緒に吊るしたら良いと貰った男性トランクスを、暑い日は自分で穿いている」(28歳/ショップ店員)

そんなメイビスが元カレから赤ちゃんが生まれたというメールをもらったことから、元カレと復縁するために嫌いだった故郷へ向かうところから話ははじまる。その原因は、彼女が自己中で何でも自分の思い通りになると思っているからであるが、実際は、情緒不安定でアルコール依存気味の嫌味な女。だから、予想通り、みじめで気まずくて情けない話になっている。

彼女が空回りしている様子は、元カレ・バディから指定された待ち合わせ場所が男ばっかりのスポーツバーだったり、奥さんがいる自宅だったりすることで描かれており、そんなのおかまいなしで空気を読まずに突進するメイビス(事前のお手入れもたっぷり)はあちゃー!という感じ。

高校時代は鼻にもかけてなかった、暴行されて下半身が不自由になっている同級生のマットとバーでお互いの傷の舐め合いをするあたりなどはほほえましい。ライターである彼女は、この故郷への旅と同時進行でゴーストライターとして書いている小説をシンクロさせている部分など斬新さはないがわかりやすい。

高校時代の幻想に生きているメイビスと、光り輝いてはいないが世間一般の幸せをつかんでいる地元に残った同級生たちとの対比がこの映画のテーマとなっているが、映画の最後でわかるように、彼女は、この旅に失敗するが、反省もせずにまた新しいスタートだと言って都会へ戻る。そこにある意味、ヤングアダルトの強さと自己愛を感じた。

先日見た「アメリカン・グラフィティ」の主人公の1人であるカートは、田舎町から東部の大学へ進学し、作家になったというキャプションでエンディングを迎えているが、その彼が20年後くらいに地元に戻るストーリーの女性版と考えていいのかもしれない。つまりヤングアダルトは、「アメリカン・グラフィティのその後」という副題でもいいのかもしれない。

マット兄弟は2人で心理カウンセラーの役割を果たしたのかもしれない。ただ彼女の病気は治っていないが。ただ、なかなかわかりやすくていい映画だったと思う。変に難しいプロットはないが、文字やセリフ的な説明なしに映像だけでキャラクターや雰囲気、心理状態などうまく表現していると思う。


ヤング≒アダルト (字幕版)

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