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書評・レビュー・感想
ジャズとは?
「それぞれが個性的なミュージシャンたちの、演奏を聴く音楽である」
曲自体は、自分の個性的な演奏を聴かせるための手段、素材に過ぎないと考えている。だからジャズマンは作曲者の意図なんてものにはさほどしばられていない。クラシック音楽では譜面に書かれた音符から半音ずれただけでもそれは間違いなのだが、ジャズマンは平気で元の曲の音符の長さを変え、音程を外し、まったく違うメロディに組替えて平然としている。
だからジャズを聴く時には、ポピュラーミュージックを聞くように曲を聴こうとすると、おなじみのメロディは出てこないし、出てきても変に音がずれていたりと、どうにも落ち着きが悪く、聴き所がつかめず、最後はなにがなんだかわからないくなってしまいがちである。しかし、それはあなたの聞き方が間違っているのだ。ということに気付いてほしい。
・スタンダードの聴き比べ
ジャズは、クラシックのように名曲という考え方はない。いくらよい曲でも演奏がわるければ、話にならないからだ。ジャズにあるのは、名演だ。どんなイモミュージシャンでもこれをやれば名演となるような魔法の名曲があるはずはない。スタンダード曲を演奏するということの意味は、自分はかつて演奏した他のミュージシャンよりも優れたものを提供する自信がある、あるいは、他の連中とは違ったやり方で演奏してみせるという心意気があるということなのである。よってスタンダード曲の聴き比べの楽しみはそこにある。
・「朝日のようにさわやかに」
・ウイントン・ケリー「ケリー・ブルー」
・ソニー・クラークス「ソニー・クラークス・トリオ」
・M.J.Q「コンコルド」
・ソニー・ロリンズ「ヴィレッジ・ヴァンガードの夜」
・ジョン・コルトレーン「ライブ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」
・「枯葉」
・マイルス・デイビス「サムシン・エルス」
・ビル・エヴァンス「ポートレイト・イン・ジャズ」
・ボビー・ティモンズ「イン・パーソン」
・「you’d be so nice to come home to」
・ヘレン・メリル「ヘレン・メリル・ウイズ・クリフォード・ブラウン」
・リー・コニッツ「モーション」
・「チュニジアの夜」
・チャーリー・パーカー「チャーリー・パーカー・オン・ダイヤル」
・バド・パウエル「アメイジング・バド・パウエルVol.1」
・「you don’t know what love is」
・ソニー・ロリンズ「サキソフォン・コロッサス」
・ジョン・コルトレーン「バラード」
・エリック・ドルフィー「ラスト・デイト」
ジャズが好きなので、よく聴いている。まあジャズはワインなどと同じような薀蓄ものなのでいろいろ歴史なども勉強したくなって読んでみた。意外と簡単に分りやすくかいてあるのでよかった。個人的な好みをココでかくのは目的と若干ずれますが、ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」に入っている「you don’t know what love is」がお勧めです。甘いバラード曲で自由なアドリブが入った演奏です。
(過去ブログからの転載シリーズ)
本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。