★★★★☆[映画] アメリカン・グラフィティ – American Graffiti (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 4 分

アメリカン・グラフィティ [DVD]
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

舞台は1962年カリフォルニア北部の小さな街、カスタムカーを飛ばしてガールハントしながら気晴らしにほうける若者たちの一夜の出来事を快活につづった青春映画の秀作。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

1973年のジョージ・ルーカス作品である。

アメリカ青春映画の金字塔と言われる作品であり、「アメグラ」という造語も生まれたヒット作でもある。

アメリカ人の多くがこの作品を見て、ノスタルジー気分を味わうらしい。映画公開当時に若者であったアメリカ人だけでなく、今の若者がこの作品をみても同じような気分を味わうということは、そこには、世代を超えて共感できる何かがこの映画にはあるのだと思われる。

登場するのは、優秀な成績で奨学金をもらい東部の大学へ行くことになっているカート、カートの妹ローリーと付き合い高校では生徒会長も務めカートほどではないがそれなりに優秀で東部の大学に行く予定のスティーブ、落ちこぼれで風采が上がらず地元に残るテリー、カートたちより年上で町でも有名な走り屋ジョンである。

本作品は、ハイスクールの卒業パーティー(プロム)の夜を舞台にしたある一夜の物語である。カートとスティーブは翌日には東部の大学へ入学するために出発する予定となっている。

この4人の一晩のエピソードが本作品では描かれている。エピソード自体は他愛もないものが多いが、非常に切なくて愛おしくなる作品だった。田舎から都会へ出ていく者と田舎に残る者、そして多くの人にとってはそれを分けるのが高校卒業時である。誰にでもある自分の人生を決めるその決定的な一晩。そしてどの登場人物にも自分に当てはまる部分が少しはある。だからこそアメリカ人の多くはこの作品を見て、自分の過去を思い出し、ノスタルジックな気分になるのだろう。

当時の時代背景として、ラジオ、ロック、アメ車などが出てくるが、これは時代とともに変わっていく部分ではある。しかしだからこそ変わらない部分がより鮮明に見え、時代を超えて愛されている作品となっていると思われる。車がないと何にもできない田舎町とそんな車で若者が集まるドライブイン「メル」、メルのローラーガール達が地元に残った女性たちの未来の姿かも。

ジョンがナンパ中に押し付けられた10代前半(中学生?)のキャロル。知らないこと、新しいことに興味深々で必死で背伸びしている姿に自分を重ね合わせた女性もいるのかもしれない。ファラオ団やテリーにナンパされたデビー、DJウルフマンなどの脇役陣もなんともいえずいい感じだった。

登場人物達のその後がテロップで流れていたが、それを見るとテリーにとってデビーとの夢のような一夜に思いを馳せずにはいられなかった。アメリカの人口構成から考えると地元に残る決断をしたスティーブとテリーのような境遇の人の割合が一番多いのだと思われる。どちらも極端に描かれているが、多くの人はスティーブとテリーの中間なんだろう。

同時代に作られた俺たちに明日はない時計じかけのオレンジなどは時代性とともにある映画であり、時代性を理解している人とそうでない人は同じ映画を見ても違う感想を持つが、アメリカン・グラフィティは、時代性を超えた作品である。2012年に見ても古びておらず、見ていない人にはぜひおススメしたい作品。

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