絵画で学ぶ旧約聖書 – ソロモン編

【この記事の所要時間 : 約 4 分


古代イスラエルの第2代王であったダビデとバテシバの子であるのが、ソロモンである。ダビデには多くの息子がいたため、王位継承の争いが絶えなかったが、第3代王にはソロモンがつくことになる。ダビデとソロモン親子の治世が古代イスラエルの最盛期と言われており、ソロモンはかなりの知恵者でもあった。その知恵は神から与えられたといわれており、その知恵を使って子供のことで争う2人の女性をうまくさばいたエピソードが有名である。その場面を表現したのが上の絵である。

ソロモンは、安定した治世を行いながら、神への信仰を強くもっていたため、多額のお金をかけて神殿を作った。それが、第一神殿と言われるエルサレム神殿である。
この神殿は唯一神の聖所とされ、祭祀に使われた。この神殿の近くに宮殿も作っている。神殿ができた後に、神との契約をそこで行ったといわれている。

内政でも外交でも軍事でもさまざまな成果を上げ、着実に国を豊かにしていたソロモンの元には、多くの国からたくさんの人が訪れていたが、ソロモンの知恵を試すために自らやってきたシェバの女王のエピソードが有名である。上記の絵は、そのシェバの女王とソロモンの会見の様子を描いたものである。シェバの女王はソロモンの英知に関心し、ソロモンはシェバの女王が求めるものは何でも与えたといわれている。
ソロモンは晩年になると、政治対立や宗教対立により力を落としていく。その結果が、古代イスラエルの分裂である。ソロモンの死後、後を継いだのは、ソロモンの子であるレハブアムであったが、凡人であったため国民の間で不平不満が起こり、預言者により指名されたヤロブアムと対立していくことになる。
イスラエル人は、ヤコブの息子たちから分かれた12支族から成り立っているが、レハブアムはユダ族であり、ユダ族と祭司の一族として特別な役割を与えられたレビ族以外の10支族はヤロブアム側につくことになり、これによって古代イスラエルは分裂する。
10支族の王国がヤロブアムを王とする北のイスラエル王国となり、ユダ族の王国がレハブアムを王とする南のユダ王国となった。紀元前926年のことである。

イスラエル王国の分裂後は、周りに強力な敵国が表われ、苦難の連続となる。紀元前722年にアッシリアに攻められ、北のイスラエル王国が滅亡し、紀元前586年にバビロニアに攻められ、南のユダ王国も滅亡する。この時、神殿も崩壊し、人々はバビロニアに捕虜として連れて行かれることになる。これが有名な「バビロン捕囚」である。これは、反乱防止や労働力確保を目的とした強制移住である。バビロニアとは、現在のイラク周辺である。上記の絵はバビロン捕囚を表したものである。このユダ王国の人々のことをユダヤ人と後世では言っており、北のイスラエル王国はすでに滅亡していたことからアブラハムに連なるイスラエル人のことを現在ではユダヤ人と言っていることになる。
その後、バビロニアはペルシアに攻められ、紀元前539年に滅亡する。この時のペルシア王キュロス2世によってユダヤ人は開放され、ユダ王国の首都があったエルサレムへ帰還した。ペルシアとは今のイラン周辺である。その後、エルサレムに戻ったユダヤ人は、第二神殿と言われるエルサレム神殿を再建し、ペルシア支配下の元で長らく過ごす。

時代はずっと進み、ローマ帝国に様々な協力をしていたヘロデは、ローマの軍勢を借りることによって紀元前37年にエルサレムを陥落させ、ローマ皇帝の下ではあるが、地方王としてイスラエルの王国が再建される。この時期に第二神殿と言われたエルサレム神殿を大改築した神殿が造られた。そしてそれは、ヘロデ神殿と呼ばれている。上記の絵は、ヘロデがエルサレムを占領する様子を描いたものである。

ローマ帝国の支配下にあったエルサレムでは、ローマ帝国とユダヤ人の間で軋轢が高まり、次第に争うようになってくる。そして起こったのが第一次ユダヤ戦争である。ユダヤ人はエルサレムに立てこもり、抵抗を続けるが紀元70年にエルサレムは陥落し、ヘロデ神殿も破壊される。上記の絵は、ヘロデ神殿と言われるエルサレム神殿が破壊される様子である。このヘロデ神殿の破壊後が、現在の嘆きの壁であるといわれている。このあと、2千年近くにわたり国を持たない民族にユダヤ人はやってしまう。次にユダヤ人の国が建国されるのは1948年である。
ソロモンがエルサレム神殿を作ったのが紀元前10世紀頃であるが、現在のエルサレムには神殿はなく、ユダヤ人は第三のエルサレム神殿ができることを願って嘆きの壁で泣きながら祈っているとのこと。
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