★★★★☆[映画] 幸せのレシピ – No Reservations (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

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マンハッタンの高級レストランで料理長を務めるケイトは、どんな仕事も完璧にこなす仕事人間。ある日姉が交通事故で亡くなり、姉の一人娘のゾーイを引き取ることになるが、なかなかうまく接することができない。一方、仕事場ではケイトと正反対の性格のニックが副料理長として雇われることになり…。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

2001年に公開された『マーサの幸せレシピ』というドイツ映画のリメイク版である。

食事というものがコミュニケーションに与える影響がいかに大きいかがわかる。女性が好きなタイプに映画だと思う。原作では、ドイツ人料理長とイタリア人副料理長だったのが、どちらもアメリカ人になっている点で文化的背景の違いなどが出しにくかったかもしれないと思ったが、それでもよかったと思う。

特別な料理自体はそれほどあまり出てこないが、バジルやティラミスがストーリーにうまくからまっていた。バジルは、ハーブの王様であり、イタリアでは小さな愛と呼ばれている。そのバジルを通して、ゾーイと仲良くなっていくニック。そのニックが、ケイトの家でゾーイが眠ってしまった後に、ケイトに差し出したのが自家製のティラミスである。ティラミスは「元気を出して」という意味であるが、イタリアでは「私を恋人にして」という意味も含まれているらしい。さりげなくこういった愛や親密さを意味するシーンが入れられていてとてもハートフルな感じであった。

レストランで客からクレームがつくシーンは、「肉の焼き加減」が問題となっている。そしてそれは、いつも「レア」具合である。レアには生焼けや半熟といった意味合いがあるが、ケイトの成熟さに問題があることを示しているのではないかと思った。
タイトルは、「幸せのレシピ」と訳されているが、実際は、「No Reservations」である。これは、突然、やってきた姪っ子ゾーイとニックを表しているのだろう。

また、オペラが多く使われており、非常に優雅な雰囲気となっている。曲も意味のないものを流すわけがなく、ケイトがニックにはじめて会ったときに厨房でニックがかけ、唄っていたのは、トゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」である。これはさまざまな求婚者を無理難題で寄せ付けなかったトゥーランドット姫が、その難題を解いた求婚者の名前を知るために、全国民に彼の名前がわかるまで誰も寝てはならぬ!という命令を出したシーンで流れる曲である。彼の名前を知るためにある女性を拷問するが、その女性が彼のために命を捨てる姿を見て、トゥーランドット姫は冷たい心を溶かし、彼を愛するようになる。最後には、彼の名前は「愛」ですと宣言して終わっていく歌劇であるが、まさにニックがケイトをトゥーランドット姫に例え、自分がその求婚者になることを暗示するものとなっている。



2人がひかれ合うシーンでは、蝶々夫人の「ある晴れた日に」が流れるが、これは、海軍士官である夫がアメリカに帰国し、 帰ってくるという約束が反故になったのでは?という下女にきっと夫は帰ってくると信じている蝶々さんが歌うものであり、信頼を暗示していると思われる。




力を抜いて見れる作品である。

トゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」といえば、ポール・ポッツ(Paul Potts)を思い出すが、彼はどうしているのだろうか。

幸せのレシピ(字幕版)

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