絵画で学ぶ旧約聖書 – ヤコブとヨセフ編

【この記事の所要時間 : 約 5 分


イサクとリベカの間には双子が生まれた。それが、兄エサウと弟ヤコブである。エサウは力自慢の狩猟名人であり、ヤコブは頭がいい世話好きであった。父イサクは兄エサウをかわいがり、母リベカは弟ヤコブをかわいがる。
そうしたある日、弟ヤコブが家で食事をしていたら兄エサウが腹ペコで帰ってくる。そこでヤコブはエサウに長子権を譲ってくれたら、この食事をあげるよという。エサウは軽い気持ちでOKする。

その後、本当に長子権が問題となる時期がくる。その時、父イサクは年をとって目が見えなくなっていた。後継ぎは、エサウと考え、エサウを呼び、獲物を捕ってきて、自分のために料理をしてくれれば、祝福を与えようという。それを聞いていた母リベカは、ヤコブと謀り、エサウが狩りに出ている間にヤコブがエサウのふりをして先に祝福を受けるように仕向ける。エサウは毛深く、ヤコブは毛深くなかったのでヤコブはヤギの毛皮を腕に巻いて目が見えない父をだまし祝福を受ける。
当然、エサウは激怒し、ヤコブは逃げるようにして母リベカの故郷ハランにいる伯父ラバンのもとへ身を寄せる。

その旅の途中でヤコブは夢を見る。「ヤコブの夢」として有名な場面である。その夢では、地上から天まで光の階段が輝き、たくさんの天使が行き来し、ヤコブのそばに神が立ち、この土地をあなたとあなたの子孫に与えるという啓示を行うというものである。この光の階段は、光のエレベーターとも光のはしごとも呼ばれる。

ハランにいる伯父ラバンには2人の娘がおり、姉レアと妹ラケルである。ヤコブは妹ラケルに惚れ、7年間、伯父ラバンのもとで働くことを条件にもらいうけることを約束する。ヤコブは7年間しっかりと働き、叔父の牧場は豊かになる。

そして7年が過ぎ、結婚の当日、ラケルと一夜を共にしたと思ったら、実は一夜を共にしたのは姉レアであったという騙しを受ける。上の絵は、それを伯父ラバンに問いただしているものである。姉より先に妹を嫁には出せなかったという言い訳らしく、妹ラケルも一緒に嫁がせるからもう7年働いてくれと言われ、ヤコブはそれに従う。一般的な解釈では、自分が兄と入れ替わって父を騙した罪を同じような形で罰せられたということらしい。

姉レア、妹ラケルの両方を妻にし、さらにそれぞれの召使いとの間にも子をつくり、男子12名を含む大勢の子供を設ける。合計14年の年季があけ、父イサクのいるカナンの地へ帰るが、兄エサウとのしこりはまだのこったままだった。そうこうしていると突然、何者かがヤコブを襲ってきてくんずほぐれつの格闘を行い、ヤコブが勝つ。実はこの相手が神(または神の使い)であり、この時、神と戦って不屈なる者の意味のイスラエルという名を与えられる。「ヤコブと天使の争い」などと呼ばれるエピソードである。

ヤコブは兄エサウに大量の贈り物を送り、和睦をしようと考えるが、兄エサウは昔のことは気にかけておらず、弟との再会を喜び、兄弟は和解する。その後、ヤコブは父イサクのいるカナンに到着する。

ヤコブにはたくさんの子供がいたが、やはり最愛の妻ラケルの子供であるヨセフとベニヤミンをかわいがった。ベニヤミンは末息子だったため、英語圏では現在でも英語式のベンジャミンは末っ子につけられるらしい。ヨセフは賢く、また父ヤコブも将来を期待したため他の兄弟から恨まれることになる。その結果、他の兄弟たちによって奴隷商人に売られ、エジプトに送られてしまう。

兄弟たちは父ヤコブにヨセフが野獣に襲われて死んだと報告し、ヨセフの服にヤギの血をつけて見せる。ヤコブはヨセフが死んだと思い、嘆き悲しみ続けた。

ヨセフが売られたのは、エジプト王に使える侍従長ポテファルであった。ヨセフは賢かったため、ポテファルは奴隷にしておくにはもったいなく、家の管理をすべて任せるまでになる。そんなある日に、ポテファルの妻がヨセフに惚れ込み、ベッドへ誘惑する。ヨセフは断るが、ポテファルの妻は逆恨みし、レイプの被害者を装い、無実の罪でヨセフは監獄に入れられてしまう。監獄の中でヨセフは能力を発揮し、エジプト王の信頼を得て、ナンバー2にまで登りつめる。

豊作が7年続いた後に凶作が7年続くという夢占いから経済政策を実施し、飢饉の時でも十分な食糧をエジプトを蓄えていた。

父ヤコブや兄弟たちがいるカナンも凶作に見舞われていたので、ヨセフの兄弟たちがエジプトへ食糧を求めてやってくる。すったもんだのやりとりがあった後、ヨセフは兄弟たちに身分を明かし、父ヤコブ一族をエジプトを呼び寄せる。ヤコブもヨセフも兄弟たちもエジプトで生涯を閉じる。ヤコブの12人の息子たちがイスラエル12部族の祖となったといわれる。(正確には若干違うが。)
このヨセフの4代後に生まれたのがモーセである。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です