★★☆☆☆[映画] さくらん (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

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吉原遊郭「玉菊屋」に売られて来た8歳の少女、きよ葉。女だけの世界で自分も遊女になっていくのが怖いと逃亡を試みるが即座に捕まってしまう。店番の清次は咲かないと言われた吉原の桜が「もし咲いたら」ここを出してやるという。トップ花魁・粧ひの挑発に乗せられ吉原一の花魁になる決意を固めたきよ葉は花魁街道まっしぐらに人気遊女への道を駆け上がっていく。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

漫画を映画化したものらしいが、吉原が舞台ということで、名取裕子主演、五社英雄監督の 吉原炎上と比較しながら観た。

監督は、世界の蜷川幸雄の娘で写真家の蝦川実花である。

どぎついまでの色彩や音楽に椎名林檎を使い、主演に土屋アンナを起用し、非常に現代風な映像になっている。吉原炎上とはまったく違った作品である。原作の漫画を読んでいないので読みちがえている点があるかもしれないが、売られてきた少女が遊女のトップである花魁を目指すという流れは吉原の物語を忠実になぞっているが、人物描写が丁寧でないように感じた。きよ葉の性格からどのようにして花魁に上り詰めていくのかが見えなかった。というか正直なところ花魁に見えなかった。花魁に備わっているといわれる知性、教養、妖艶さが花魁・日暮太夫からは感じられなかった。

日暮(ひぐらし)という名前から考えると、明るい昼から徐々に暗くなって完全に暗い夜となる前の境界、つまり生と死の境界、地獄への入り口ということを暗示していると思われる。また苦界でのその日暮らしという意味も込められているのかもしれない。ただ、そういった花魁の内面部分が映像からはうまく伝わってこなかった。逆にいえば、映像からくみ取る力がなかったのかもしれないが。

作品中では、金魚が遊女のメタファーとして使われており、大門の上の水槽に入ったたくさんの金魚は、吉原の中でしか生きられない遊女をうまく映像化していると思った。娯楽映画としてまずまず。ただ、監督に映画に込めたテーマがあったのかはよくわからなかった。

色(色彩)はあるけど色(色気)がない作品。


さくらん

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