吃音・どもりについての情報をまとめてみた!

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吃音・どもりに悩んでいる方はたくさんいると思いますが、吃音・どもりがどういうものかまったく知識がない人もいます。今回は、吃音・どもりに関する知識がない方に向けて、吃音・どもりに関する情報をまとめてみました。これをざっと読めば、吃音・どもりとはどういったものであるのか?を理解することができます。ある程度ボリュームのある文章になっているので、まとまりごとにタイトルを付けましたので、読んでみたいなあと思うタイトル部分だけ読んで頂いても結構です。
疾病に対する理解を深める

俗に「どもり」と言われる吃音症を患っている人は、「吃音者」と呼ばれ、非吃音者であるどもりのない人とは区別されます。もちろん、非吃音者も急いでいたり、緊張状態や疲労状態ではどもり症状のようにスムーズに言葉を発することができないこともあります。
けれどそういったケースは非吃音者の例外としてどもりとはみなされません。吃音の場合、人前に言葉を発する場面で必ずスムーズに言葉を発することができなくなりますし、特定の言葉で言い詰まってしまう傾向があります。
吃音の原因はプレッシャーではありませんが、吃音が生じることによって焦ってしまい、吃音の特徴である「こここ今日は」といった同じ音の連続、「・・・今日は」など発音しようとする出だしの言葉が出てこない話し方になってしまいます。
実は、吃音者の吃音は、自分しかいない状態で他に人がいなければ発生しないそうです。しかも、吃音に対して無意識であれば非吃音者のように滑らかに言葉を発することもできるそうです。
吃音者が全員自分の症状を自覚しているとは限らず、どんなタイミングでどの言葉を発音しようとすると吃音が発生するのか、吃音の頻度などには個人差があります。ただ、いずれの吃音者にしても、電話対応時や人前での朗読など、プレッシャーが掛かるような場面で吃音が生じやすくなることで共通しているそうです。
どもりに関するある書籍では、吃音に対して自覚がある場合は「大人のどもり」、無自覚の状態を「子供のどもり」と定義した上で、大人のどもりを改善するのに効果的な呼吸法や発声法を紹介しています。
どのようにどもりに対処すれば良いのか、改善策は色々提唱されていますが、どもりを周囲の人間に悟られないよう、苦手な特定の言葉を意識して発音しないようにする対策はあまりよろしくありません。
意図的に特定ワードを回避されれば、非吃音者はどもりに対して気付くことはありませんし、その結果吃音について考える機会を失ってしまいます。非吃音者は吃音者の苦悩を理解し、彼らが自分のどもり症状に悩み、どもりであることをいかに明るみに出さないようにして社会生活を送っているかということを知る必要があります。

タイプ別のどもり

思うように言葉を滑らかに発することができない症状は、俗に「どもり」と呼ばれます。このどもり現象は何タイプかに分類可能ですから、代表的なタイプをご紹介したいと思います。
どもりは大まかに分けると「連発型」、「伸発型」、「難発型」の3タイプに分類され、それぞれ異なる特徴を持ちます。まず、「こんにちは」の「こ」だけを連続して発するのが「連発型」のどもりで、このタイプの方は「こここ、こんにちは」と同じ音を繰り返します。
一方、「こんにちは」の語頭である「こ」の音を「こー」と伸ばして発音してしまう症状を当てはまるのが「伸発型」のどもりです。つまり「こーんにちは」と本人の意図に関らず常に語頭を伸ばして話すことになります。
最後に「難発型」は、「こ・・・」と語頭の後の言葉を発することができず、周りからは黙ってしまったように思われる症状が該当するどもりです。以上の3タイプがどもりの典型的な症状ですが、最近は新しい分類方法で診断されるようになってきているそうです。
比較的新しい分類方法では、どもりは「神経因性」、「心因性」、「脳内調節系」と3つのタイプに分類されます。更に「神経因性」が細分化されて「言語性」、「運動性」、「感覚性」に分かれ、「感覚性」は「聴覚性」、「体性感覚性」、「情動性」と分類されます。
「心因性」も「外因性」か「内因性」に分類され、「脳内調整系」も「脳機能の左右交互」と「ホルモンの機能変調」のいずれかに分かれます。一般的にひとくくりにされる「どもり」ですが、実はこのように細分化される疾病であることはあまり知られていません。
どもりの抑制方法も、それぞれの種類によって適切な方法が異なります。抑制方法として最もポピュラーなのは、医療機関での治療ですが、吃音者の症状によってリハビリテーション、心理療法、エネルギー療法など適切な対処法が選択されます。
もしどもりでお悩みなら、自己判断で勝手に対処法を決めてしまうと、間違っている恐れがあります。どもりは年齢が若いうちや吃音者の自覚症状が芽生える前で適切な治療を施せば、それだけ快方に向かう可能性が上がります。ですからどもりの疑いがある方は、できるだけ早いうちに医療機関で受診し、自分のどもりがどのタイプに該当するのか、見極めて貰いましょう。

どもりの程度

吃音者によってどの程度どもってしまうのか症状の軽度は違います。医学的には進行状況によって4段階に分けられます。第1段階では、同じ言葉を連続して発してしまう同一音の連発状態が起こります。
周囲の人間からすると明らかに吃音症状が分かりますが、本人の自覚症状はありません。第2段階は第1段階の連発に、伸発と呼ばれる語頭音が伸びてしまう症状が加わります。例えば「こんにちは」の場合、「こ」と明確に発音することができず、「こー」と伸ばして「こーんにちは」と発します。第2段階にもなると本人も自分のどもりを意識し始めます。
症状を快方に向かわせる為にも、この段階で適切な治療を受けるのが理想的です。更に第3段階に突入すると、語頭自体発することが難しくなり、難発状態が確認されるようになります。しかも、言葉の難発だけではなく、言葉を発しようとする際、随伴運動と呼ばれる瞬きや手足の動きも加わります。
そして最終的に第4段階にまで到達すると、難発の出始めた時期よりも本人が自らのどもりを気に病むようになります。その結果どもりが生じるような状況・・・つまり他人とのコミュニケーションを避けるようになり、引きこもりやうつ状態を引き起こす恐れがあります。
ちなみに、連発・伸発・難発といった症状は、病状が進行するにつれて順番に引き起こされるのではなく、連発が伸発を伴うようになり、次第に難発も始まる、といったように重なり合いながら症状が出る特徴があります。吃音者は症状が進行するに従って言葉が発音しにくくなり、快適な社会生活を送ることも難しくなります。
もちろん吃音者は言いたいことが思うように伝わらずに精神的にも辛い思いをしますし、お子さまにどもりの可能性がある場合、普段から気をつけて見守ってあげることが大切です。ちょっとでも言葉に違和感を覚えた場合、早い段階で病院を受診するようにしましょう。

付随する症状

言葉をスムーズに発することができない症状は「どもり」と呼ばれますが、どもりの症状には個人差がある上、付随する独特の症状にも悩まされるそうです。吃音者が自らのどもりを自覚すると、スムーズに話せないことを気に病み、対人関係に悪影響を及ぼしてしまう傾向があります。
どもりを気にして自らを恥じたり、自信が持てなくなってしまう吃音者は少なくありませんし、次第に人とのコミュニケーションを避けるようになります。そして、吃音の症状が悪化するにつれて話したい内容が思い浮かばなくなったり、何を伝えたいのか分からなくなることも珍しくありません。
「波状現象」とは、言葉をスムーズに発することができるのにも関わらず、いきなり吃音症状に見舞われることを言います。また、「吸息反射」と呼ばれる症状は、突然意味もなく早口になる現象や、まともに呼吸することも難しくなってしまう状態を指し、酷くなると精神的な圧力が原因で吸い込んだ息を吐き出せなくなることも。
どもりが吃音者に及ぼす影響は精神的なものだけではありません。バルサルバ反射と呼ばれる、前身の筋肉が緊張状態に陥る症状や、随伴運動と呼ばれる手足の不自然な動き、瞬きといったどもりに付随する様々な身体的影響も次第に確認されるようになります。
「吃音回避」と呼ばれる症状もどもりに付随する症状の1つで、吃音者はどもりが生じる言葉を意識して避けるようになります。「またスムーズに言葉を発することができないのではないか」と不安に感じる「吃音予期不安」や自分のどもり症状が他人にどう思われているのか悩んでしまう「吃音不安」といった症状は、どもりが及ぼす精神的影響に分類されます。
連発、伸発、難発といったどもりの代表的な症状以外にも、こういったどもりに付随する症状が心身に出始めると、気持ちの上でも大変しんどい思いをすることになります。できるだけ快適に生活できるよう、早い段階で医療機関を訪れ、適切な治療を受けたりトレーニングを受け、症状を緩和させていくことが重要です。
相談する時も上手く伝えられないのではないか、と気に病む吃音者が大半ですが、医師を信頼し、症状を隠さずに診て貰うことが大切ではないでしょうか。

考えられる原因

どもりの原因が緊張だと誤解している方は少なくありませんが、緊張はどもりの直接的な原因ではありません。確かに吃音者は言葉を発する前にある種の緊張状態に陥りますが、緊張が原因でどもりが生じるのではなく、どもりの結果緊張が生じるという前後関係は把握しておくべきです。
では、どもりの原因としてどういったことが考えられるのでしょうか。症状のあらわれ方と共に考えてみたいと思います。まず、残念ながらどもりの明確な原因は現段階では判明していません。いくつかの原因が推測されていますが、確定するには至らず、現状では予測の範囲を出ていません。
例えば、厳しすぎる親の躾やいじめなどもどもりの原因として度々指摘されていますが、直接的な原因として確定するには明確に解明されていない部分が残されています。ただ、親の躾やいじめを経験している吃音者は少なくありませんから、そのような理不尽な経験が与える心理的影響は何らかの原因として考えられることは確かなようです。
プレッシャーを与えるような対象に恐怖心を感じ、思うように言葉を発することができなくなることから緊張状態が生まれる悪循環に慣れてしまい、どもり症状が慢性化していくのかも知れません。いじめだけではなく、親の躾に悩む吃音者が多いことから、どもりが心理的影響だけではなく、家庭や言語環境も何らかの形で影響した結果生じているのではないかと考えられています。
例えそれらの要因がどもりのダイレクトな原因ではなくても、どもり症状に良い影響を与えないことは確かです。精神的な緊張を引き起こしてしまいますし、最悪の場合欝状態に陥ることも珍しくありません。国外の研究では、どもりの原因が痙攣性発声障害やてんかん、聴覚機能不全であると突き止められつつあり、そういった原因から掘り起こす吃音者への治療が試みられています。
ちなみに、痙攣性発声障害はアメリカの吃音者の原因としてポピュラーだそうです。また、どもりの原因とはほぼ無関係ですが、患者の性別をチェックしてみると、女性よりも男性の方が多いそうです。なんと女性の4倍もの比率で男性の吃音者がいらっしゃるそうですが、女性は早い時期に胸式呼吸に変化することが理由として考えられています。

引き金となる要素

吃音者のどもりと生活環境は密接な関係にあると言われています。どもりの原因こそ明確に判明されてはいないものの、引き金となる要素として生活環境抜きには語ることはできません。吃音者の大半は成長過程でどもりを引き起こす芽を芽生えさせています。
どもりの原因として度々指摘されている親の躾も、子供にとっては過度のストレスとなり、強い精神的プレッシャーになることは間違いありません。厳しすぎる親の躾を強いられた子供には、条件反射的な恐怖心が植えつけられ、プレッシャーを与える親に対して怯えて生活するようになります。
もともと、脳のメカニズムの変化が大人ほど進んでいない低年齢の子供は、どもりが生じやすい時期にあります。子供がデリケートな時期にいることを深く理解しない親に育てられることで、子供は長期間ストレスの中で成長することになってしまいます。
親の躾同様にどもりの原因として指摘されているいじめも吃音を招く要素として見逃せません。特に、どもりがちな子供は学校や地域の子供や大人とコミュニケーションを取りにくくなる傾向があります。本人もどもりを自覚し、人前で言葉を発する時に条件反射的に緊張してしまうようになり、その緊張が引き金となって更にどもり症状が酷くなる悪循環に陥ってしまうケースは珍しくありません。
ましてやどもりが教師やクラスメイトたちの揶揄の対象になってしまった場合、言葉を発すること自体に強い抵抗感を覚えることは容易に想像できます。また、どもりは基本的に人前で生じる症状ですが、相手の顔が見えない電話でのやり取りにおいても言葉をスムーズに発することができない吃音者は少なくありません。
どもりのタイプが難発の場合、無言電話と間違えられてののしられるケースもあり、余計電話や会話に対して恐怖心が植えつけられてしまいます。吃音者になるかならないかの分かれ道を決定するのに、言語環境が重要な影響を与えることがお分かり頂けたでしょうか。
ちなみに、どもりの遺伝的要素を指摘する声もありますが、吃音者を抱える家計だからと言って全ての家族がどもり症状を発症するとは言えません。確かにどもりの遺伝子を引き継ぐ人間が発症しやすいのは事実ですが、その子供の置かれている環境や精神状態次第で発症を防ぐことは難しくありません。
その他の説として、左ききの人間が右ききに矯正したことでどもりを引き起こすという説、吃音者の行動を真似ることでいつの間にか発症してしまう説などが有名です。もちろん、いずれの説にしてもどもりの原因が明確になっていない以上引き金となる要素として確定するわけにはいかないことは覚えておきましょう。

代表的な治療方法

歴史的にどもりの原因は心因性だと長年捉えられてきました。ですから、主な治療法でも心理療法が選択されることが大半でした。けれど実際には心理療法で症状が改善しない吃音者も少なくありませんでしたから、どもり治療の難しさは度々指摘されていました。
こうした歴史的経緯に加え、自分で編み出したアプローチ方法で吃音症状の改善に成功した方が民間矯正所で指導を始めたことも影響し、正しい治療法の確立が遅れたとも言われています。こういったどもりに関する歴史的背景を踏まえながら、今現在どのような治療法が代表的なのか、ご紹介していきたいと思います。
どもりの治療が行われるのは、基本的に言語聴覚士が在籍する医療機関となり、実際には耳鼻科咽喉科や神経内科があたります。その他、心療内科や精神科でも受診可能ですが、他の診断名をつけずに診て貰えるような場合、すなわり初診・再診料の診療報酬請求、投薬治療、通院・在宅精神療法が行われないケースに限られます。
現在どもりの治療法として代表的なものは、「言語療法」、「心理療法」、「行動療法」、「認知行動療法」、「薬物療法」、「呼吸法」、「バルサルバ反射抑圧法」などでしょうか。このように、治療法はいくつかありますが、こういった治療によって吃音者のどもりが改善するかどうかは、患者さん本人が吃音症状に対してどれぐらい自覚しているかが強く影響するそうです。
吃音者が自身のどもりに対して無自覚である傾向が強い幼少期であれば、適切な治療次第で症状は快方に向かいやすいそうです。けれど成人後、患者さん本人が自らのどもり症状に対してハッキリ自覚し始めると、条件反射が身についてしまうので、中々治療が難しくなってしまうと言われています。
要するにどもりの治療は早い段階で取り掛かる程理想的だと言うことですが、「もう成人しているから無理だ・・・」などと治療を諦めてはいけません。なぜなら、治療は簡単ではないものの、成人してから治療を開始して症状が緩和した吃音者は少なくないからです。
大人になってからの治療が全く効果がないわけではありません。成人してからのどもり治療は「困難」ではありますが「不可能」ではありません。そのことはよく覚えておきましょう。

医療機関での治療

どもりは医療機関で治療できる病気です。ただ、実際にどもりに悩む吃音者の多くは、どもり症状を何科で受診すれば良いのかなど、詳しい情報を把握していません。また、もどりに無自覚な幼少期の子供ならともかく、大人になると医療機関に関する詳細情報をたとえ知っていたとしても、受診に対して精神的なためらいを感じるそうです。
しかも、勇気を出して医療機関を訪れたのに、適切な診療科ではなかった為、受診を断られてしまったケースも少なくないようです。1度受診を拒否されてしまうと、病院に対する抵抗感は余計強まってしまうことは容易に想像できます。
どもりは医療機関で治療する方法だけではなく、民間矯正所で改善されたケースも報告されています。ただし、民間矯正所でどもり症状が快方に向かわないようであれば、最終的には専門の医療機関を受診した方がより良い結果を得られるのではないでしょうか。
どもりに悩む方はかなりの人数でいらっしゃいますから、インターネットの関連サイトをチェックしても、受診すべき診療科を尋ねる相談はたくさん寄せられています。やはり現段階ではどもり患者の人口に比べ、受診可能な医療機関が充分であるとは言えず、吃音症のエキスパートである医師や言語聴覚士の人数も非常に少ない状況です。
吃音者は自らのどもり症状を気にしてコミュニケーションを拒む傾向もありますし、中々一般的に明るみにされている病気ではありませんので、こうした状況もやむを得ないのかも知れません。もしインターネット上でも満足のいく回答が見つけられなかった場合、各自治体の「保健所」に問い合わせてみて下さい。
保健所なら吃音症の治療を取り扱っている医療機関がどこか教えてくれますし、紹介も可能です。その病院が吃音症患者の受付可能かどうかを一件一件自分の足で尋ねて回るのは心身共に強い疲労感を覚えてしまいます。
また、医療機関での治療を開始するにあたって覚えておいて頂きたいのは、比較的治療しやすいと言われる幼少期のどもりに関しても成人のどもりに関しても、完治は約束されていません。特に成人してから治療を開始する場合、症状は快方に向かっても完治にまでは至らないケースも少なくありません。
治療自体を諦める必要はありませんが、過度な期待も禁物であることは心に留めておいて下さい。治療の際はどもり治療の実績が充分にある医療機関を選びたいものですが、予約時には健康保険が適用かどうかも必ず訊いておきましょう。

医療機関に頼らない治療

もしどもり症状にお悩みなら、自己判断は禁物です。どもり治療専門の医療機関や矯正施設で診て貰うのが理想的ですが、医療機関に頼らないアプローチを試してみたい、と希望する方も少なくありません。
もし医療機関での治療以外でどもり症状をどうにかしたいなら、民間矯正所で矯正を受けたり、自助グループと呼ばれる吃音者の団体に参加する方法も選択可能です。ただ、こういった改善策は自発的に行動して訓練や講習を受けるシステムになっており、他人との関りを避けることはできません。
コミュニケーションが苦手な方や対人関係が心の負担になるような方には不向きと言わざるを得ません。しかも、民間矯正所のクオリティはピンキリです。中には良心的な施設も混ざっていますが、どもりに苦しむ吃音者の悩みを悪用し、悪徳商法的な事業で儲けている施設も少なくありません。
ですから、悪質な民間矯正施設に騙されないよう、実際に施設に訪れる前に口コミ評判などもしっかりチェックし、リスクはできるだけ回避することが重要です。自助グループにしても民間矯正所にしても医療機関にしても、とにかく何らかの施設に通うことに抵抗があり、自分だけで吃音症状の改善に励みたい、と希望する場合、書籍を参考にしてみて下さい。
どもり関連の書籍でも、専門的な視点から吃音症に関して述べている本もありますし、どのようなトレーニング方法ならどもりが改善するか、訓練法が紹介されている本もあります。最近ではインターネットなどで、どもりの克服を目的とする情報商材も出回っています。
もちろん民間矯正所同様、情報商材のクオリティもピンキリでしょうが、もし「これは!」とピンとくる内容のものなら、購入を検討するのもひとつの選択肢と言えるでしょう。購入前には返金保証や実績など信頼に値する商材かどうかしっかり調べることもお忘れなく。
医療機関での受診はどもり治療の王道ですが、医療機関に頼らなくても症状が快方に向かったケースはたくさん報告されています。もちろん、医療機関以外でのアプローチには詐欺行為などのリスクがつきまといますし、完治が約束されているわけではありませんから、注意は必要です。
万が一被害者になってしまった場合には、消費者向けの相談窓口や法律の専門家に相談し、泣き寝入りしてはいけません。相談しようにもどもりによって上手く気持ちが伝えられないケースもある筈ですから、そんな場合でも諦めたり落ち込みすぎるのはよろしくありません。家族や知人などに頼ったり、筆談で思いを伝えたり、色々頑張りましょう。

どもりが改善しない理由

どもり症状に悩む吃音者は少なくありません。一度どもりを自覚すると症状は益々酷くなる傾向がありますし、治療も困難になるそうです。酷くなる一方のどもり症状に辛い思いをしている吃音者の苦悩ははかりしれません。
思うように伝えたいことが言葉にできず、将来を考えて不安も覚えるでしょうし、話す度に焦燥感に悩まされる筈です。どもりは完治は難しく、特に大人になってから治療を開始した場合、中々矯正が進まないケースが大半です。どもり自体原因が明確にされていないことも影響していますが、他にも治療がスムーズにいかない理由があります。
どもりに苦しんでいる吃音者自身が症状について誤った認識を持っていることも、治療が成功しない理由として度々指摘されています。まず、吃音症の原因ですが、「どもり=心因性」と思い込むことも危険です。もちろん、どもりゆえに心が傷つけられたり、差別的な対応をされるような経験からどもりが悪化することはあります。
そういう意味ではどもりの原因として心因性なものは否定できません。けれどそういった生活環境全般のことについては、単にキッカケに過ぎません。キッカケであってダイレクトな原因ではないことは把握しておかなければなりません。どもり症状が発症する要因は1つではなく、色々なことが複雑に絡み合っています。
いずれにしても、吃音者にとってどもり症状を発症させるキッカケを治療することはできません。けれど、キッカケは症状を発生させる癖を付けますから、どもりのメカニズムを構築するプロセスで認められる、発声器官の問題は解決しておかなければなりません。
また、吃音者のほとんどはどもりが生じる特定の言葉を疎ましく思ったり、どもりを警戒してその言葉を発せずにも済むよう、他の言葉で言い換える傾向があります。けれど、どもりを伴う言葉をただ避けたり、特別視して警戒しているだけでは、いつまでも吃音症状の改善は期待できません。
つまり、治療は遅々として進まない状況に陥ってしまうわけです。この原因は吃音者のどもりに対する謝った認識の一つです。どもりの原因は特定の言葉だけに限定されません。それなのに特定の言葉にだけ原因があると思い込み、その言葉を避けることでどもり自体が改善すると誤解しているからこそ、治療が滞ってしまいます。
どもりの原因は特定ワードのような詳細ないち症状に限定されません。スムーズに言葉を発することができない吃音者自身の問題に原因を照らし合わせ、滑らかに言葉を話せるように試みることが治療を成功させるのには必要です。ですから、施設によっては発声器官の問題の解決はもちろん、腹筋を鍛えて体質改善を促す対策を推奨しているようです。

再発の可能性

どもりの症状は適切な治療によって快方に向かいます。けれど症状が改善しても、吃音者にとって再発の恐怖は常につきまとう筈です。実際、どもりは一旦改善しても再び症状があらわれるケースが少なくない件数で報告されています。
言語療法を一定期間継続して症状がかなり改善した吃音者を調査した結果、改善後暫くして再発してしまったケースが何割かありました。一時期は正常な日常生活を送れる程度まで症状が快方に向かった吃音者も、一定期間後再びどもるようになってしまったというわけです。
この研究は国外で実施されたもので、6ヶ月から2年前後の期間を治療に費やし、回復後1年してから追跡調査が行われました。報告によるとこの研究で7割程度の吃音者に症状の改善が認められ、そのうちの4割程度が再発に至ったそうです。ではなぜ、再発した吃音者と再発せずにいられた吃音者に分かれたのでしょうか。
実は脳によってどもりを引き起こすシステムとそうでないシステムが異なり、引き起こすシステムを脳に残したまま日常生活を送っていると、一旦症状が改善されても再発する可能性が否定できないと言われています。ですから、一時的に症状を改善するだけではなく、再発のリスクもできるだけ抑える為には、新しい条件付けをしなくてはなりません。
もちろんただ症状を改善するよりも長い期間治療やトレーニングに励まなくてはなりません。再発の可能性を考慮しても、治療を始めてある程度どもりが快方に向かっても、その時点で治療やトレーニングをやめるべきではないのではないでしょうか。
具体的な期間でご説明すると、ある吃音者はどもりの矯正に半年間費やしました。その成果があらわれ、当初よりもスムーズに言葉が話せるようになったとしても、そこで治療やトレーニングをストップするのは早すぎる、ということです。
完治は難しいかも知れませんが、何の問題もなく滑らかに言葉を発することができるようになるまで、最低でももう3ヶ月間は治療と訓練を続けましょう。
医学的に再発のリスクを低下させるのに効果的だとされる対策としては、脳に残された過去の情報を書き換える為に、言語療法だけではなく色々な治療方法を試みることが有効で、6から8人の複数人数で取り組むことも効果的だとされます。

自分だけではないという認識

吃音者と非吃音者の違いは、言葉を発する時にどもりが生じるかどうかの違いです。吃音者は第三者と接して言葉を交わす時、どもり症状に見舞われますが、吃音者同士で関わることも珍しくありません。特に現在はインターネット時代ですから、同じような悩みに苦しむ人間同士で相談し合ったり、交流を持つことはよくあります。
ただ、そういった吃音者同士の交流の場で、意見の食い違いから口論になることも珍しくありません。同じどもりという症状について、治療や原因に関する意見が異なることは当たり前のことです。ただ、良質な議論ではなく、単なる意見の押し付け合いになってしまうと、せっかくの親交の場で精神的なダメージをお互いに負いかねません。
本来なら、同じ悩みを抱える者同士、気持ちの上でもサポートし合って励まし合えるのが理想的です。非吃音者には分からない苦しみも、同じ吃音者同士なら深く分かり合える筈ですから。そんな最適な親交相手と仲たがいしてしまっては、どもり症状にも悪い影響を及ぼしてしまうことは明白です。
ですから、こういった無意味なトラブルを避ける為にも、意見を交わす時には「私の場合は」などと前置きしたり、自分と他人は違う意見を持っていて当然だという認識を持って交流することが重要です。なぜなら、同じどもり症状でもどれぐらいのレベルなのかは個人差が激しいものですし、生活環境だってばらばらです。
つまり、原因もレベルも吃音者によって違うわけですから、適切な治療法だって異なるわけです。もしご自身でどもり症状を克服した場合、その体験を同じ悩みを持つ吃音者に伝えたい!とおすすめしたい気持ちは分かりますが、その治療法が万人に通用するとは限りません。
同様に、自分で試して上手くいかなかった治療法でどもりを改善した吃音者もいらっしゃる筈です。吃音者の交流の場でよく意見がぶつかるのは、治療の必要性です。吃音者によっては治療を是非としますが、治療は必要ないと主張する吃音者も。
吃音に対する考え方も十人十色で、どもり症状がコンプレックスになっている方から、そこまで悩んでいない方もいらっしゃいます。現段階ではどもりの明確な原因は解明されていませんし、治療法も確立されていません。医学的にも暗中模索の状態ですから、素人判断で意見をぶつけ合うのはナンセンスです。
そもそも、テーマが何にしても、自分の意見だけを押し付けたり、過剰に干渉する行為はマナー違反です。どもりに悩むのは自分だけではありません。同じ吃音者に対する配慮も忘れないようにして下さい。

一歩踏み出す大切さ

どもりは医療機関で治療可能な病気です。そう簡単に完治できる病気とは言えませんが、適切な治療次第でかなり症状を快方に向かわせることが可能です。ただ、どもりに悩む吃音者が全員医療機関で治療を開始しているかと言えば、現実的には大半の方がただ自宅で我慢している模様です。
ほとんどの吃音者は、医療機関で治療を受ければ症状が改善すると知ってはいますが、いざ受診しようとすると強い抵抗を感じるそうです。けれど、勇気を出して診て貰わなければ、どもり症状は悪化する一方で快方に向かうことは難しいでしょう。
現在どもり治療を扱っている施設は医療機関や民間矯正所、自助グループなどがありますが、数はそう多くはありません。民間矯正所や自助グループより医療機関の方が少ないぐらいで、今のところどもりのエキスパートである医師や言語聴覚士は慢性的に不足状態と言われます。
現在の日本で吃音治療が困難だと言われ、治療する人材も不足している状況を編み出している背景には色々な要因が指摘されていますが、肝心な吃音者本人が治療に消極的なことも原因の1つとして考えられます。いくら医療機関で優秀な医師を待機させていても、患者さんが一向に受診しないようであれば、実績を積むこともできませんし、治療のクオリティも上がりにくい筈です。
受診患者の見込みがない診療科の数が増えることもありませんし、どもりに関する医療現場は衰退する恐れすらあります。こういった現状を打破する為には、どもりに悩む吃音者一人一人が羞恥心をこらえ、治療に対して積極的になるべきではないでしょうか。
医療機関で治療を受ければ、それだけ医学的認知度もや吃音症治療関連の研究にも貢献することができます。受診患者の増加によって吃音症状に対する研究が進み、将来的に画期的な治療法の発見に繋がる可能性もあります。どもり症状の改善の為に医療機関を受診する時、施設を訪れる前にご自身でもどの診療科目が適切なのか、症状の原因を考えてみて下さい。
神経内科が該当すると考えられるのは、思うように伝えたい言葉が出てこなかったり、内容が分からなくなってしまうような吃音者です。もしどもり症状に付随するてんかん発作や気絶、頭部の打撲といったトラブルがある場合にも神経内科が適切です。
そして普段から心理状態が正常ではない、と自覚症状があるような吃音者の場合、神経内科よりも精神神経科や心の健康(相談)センターがふさわしいでしょう。吃音症状が出ている最中、呼吸困難に陥ったり強い不安や緊張を覚えるようなら、精神神経科で診て貰って下さい。

心理療法の捉え方

医学が今よりも未発達だった少し前まで、吃音の原因は精神的なトラブルだと誤解されていました。ですから、治療法ももっぱら心理療法のみに限られ、いくら医療機関で治療しても症状が改善しない患者さんも少なくなかったわけです。
もちろん、どもりの原因は複数要因が複雑に絡み合っていますから、精神的な問題を原因としている患者さんもいらっしゃいます。そういった患者さんに心理療法は効果を発揮するケースもある筈です。ただ、一般的にどもりの症状が既にある程度親交してしまった成人の吃音者の場合、心理療法は適切な治療法とは言えません。
成人の吃音者に心理療法が効くのは、どもりに伴ううつ症状や神経症などに対してであり、どもり自体を改善する治療法ではありません。もちろん付随する諸症状の改善の為に心理療法を用いられることは現在でもポピュラーなアプローチで、言語療法以外にも薬物療法を組み合わせたり、複数手段で症状を快方に向かわせるべく医師は尽力します。
では、ここで吃音者自身が症状を悪化させず、快適な精神状態をキープする為に効果的な対策をご紹介しましょう。その対策とは、どもりに対してはもちろん、どんなことにも動じない強い精神力を鍛えることです。もちろん、何事にも左右されない精神力を保つのはたやすいことではありません。
非吃音者だって気分が塞いでいる時には堂々と発言することができなくなりますし、プレッシャーや落ち込みによって思うように言葉を発することができなくなるぐらいですから。ただ、気持ち次第で滑らかに発声できるようになる可能性大ですから、精神的にも強い自分イメージして頑張りましょう。
また、吃音者は前傾姿勢を取ることが多く、お腹に力が入らない為、大きな声で明瞭な発音をしにくいようです。誰か第三者と話す時は、意識して相手と目を合わせ、できるだけ背筋を伸ばして向き合いましょう。いきなり相手の目を直視するのに抵抗を感じる吃音者も少なくありませんから、難しい時は顔だけでも見るように心がけ、徐々に態勢を整えていくことが大切です。
もし大人数の前で言葉を発するような機会に遭遇した場合、絶対に慌ててはいけません。気持ちが落ち着くまで呼吸を整え、コンディションが整えってから言葉を発するとスムーズに発声しやすい筈です。
どもりがコンプレックスになって卑屈になってしまう吃音者も少なくありませんが、どもりは性格ではなく病気ですし、治療することができます。どもりに負けない気持ちもどもり治療では必要なのです。

健康保険適用の可否

どもりは医療機関で治療可能な病気です。適切な治療を受ければ完治まで至らなくても充分に日常生活を送れる程度まで改善する可能性はありますから、現在治療に励んでいる吃音者も少なくありません。もちろん、これから医療機関での治療を予定している方もいらっしゃる筈です。
どもり治療を受けるにあたって、患者さんが気になる問題と言えば、費用の問題でしょう。果たしてどもり治療には健康保険が適用されるのでしょうか。健康保険が適用されないとなると自費診察となってかなりの診察料がかかってしまいます。結論から申し上げますと、標準病名マスター作業班、診療報酬情報提供サービスの見解によると、吃音治療は保険適用対象として認められています。
日本音声言語医学会の見解でもどもりは構音障害に含まれると見られ、保険治療にも肯定的な立場が取られています。言語聴覚士を抱えている耳鼻咽喉科やリハビリテーション科、小児科といった診療科でも健康保険は適用可能です。その他、診断名が吃音症だけではなく、音声言語障害という診断も加わったケースだと、健康保険が適用できる耳鼻咽喉科があります。
ただしこの場合、保険適用となる条件として、言語聴覚士による訓練が実施されなくてはなりません。このように見ていくと、どもりは健康保険適用可能な病気として間違いなさそうです。けれど、更に詳しくリサーチしてみた結果、必ずしも全てのケースに健康保険が適用されるとは限らない、ということが判明しました。
なぜなら、その患者さんのどもり治療に健康保険が適用されるかどうかを決めるのは、自治体の診療報酬審査委員会の審査官個人になりますが、判断基準は厳密に統一されているわけではなく、判断には個人差が生じるからです。
要するに、同じ吃音症という診断が下されても、健康保険が適用される自治体もあれば適用対象外と判断する自治体もあるということで、必ずしもどもりは健康保険が適用可能な病気であるとは断言できないわけです。
更に、診療内科、精神科、神経科などで診て貰う場合、治療方法によっては健康保険は適用されませんから、要注意です。参考までに健康保険の適用対象外となる治療は、通院・在宅精神療法、薬物療法です。
しかも、こういった診療科の場合、初診・再診料に限定した診療報酬請求が行われますから、吃音症の守備範囲外の治療が選択されないケースだと、状況が異なってくる問題も抱えています。純粋に吃音症の治療が行われるなら、健康保険の適用対象と考えてOKですから、安心して受診できると思われます。

どもりとは限らない場合がある

もしご自身でもどもり症状の自覚があるのにも関わらず、医療機関で1度も診て貰ったことがないようなら要注意です。実は、どもり症状は必ずしも吃音症が原因で引き起こされるとは限りません。どもりに似た症状に見舞われる他の疾病は複数考えられますから、注意が必要です。
とは言っても、そういった疾病と吃音症が明らかに異なる部分がありますから、ご紹介しましょう。まず、吃音症以外の疾病の場合、原因ははっきり突き止められていますし、治療方法も確立されています。
もし何らかの疾病の場合治療すれば完治させることが可能なのに、完治が難しい吃音症だと思い込んで医療機関での受診を諦めてしまうケースは少なくありません。けれど、吃音症と同じような症状に見舞われる疾病には、麻痺性発声障害や麻痺性言語障害といった病気があります。
麻痺性発声障害の場合、声帯が痙攣状態に陥り、麻痺性言語障害の場合麻痺してしまいます。こういった障害は痙攣性発声障害と分類されますが、その他早口言語症や脳に障害を抱えている場合にも吃音症と似たようなどもり症状が引き起こされます。失語症や構音障害に分類される疾病もありますが、問題は生命を左右するような重態に陥ってしまうケースです。
もし事故に遭って脳挫傷を抱えてしまった場合、検査が行われますからすぐに発見されます。けれど脳卒中のようなひそやかに進行する病気の場合、単なるどもりの癖だと侮っていると取り返しのつかない事態に陥る可能性もあります。
吃音者はもちろん、周囲の人間も、どもり症状は吃音症の症状だけとは限らないことを認識し、他の疾病に大しても警戒心を失わず、少しでも様子がおかしい場合、ただちに病院で診察することが重要です。

薬物療法の現状

薬物療法はどもりの治療方法の1手段として医療機関で実施されていますが、現段階では薬物療法で吃音症を完治させることはできず、研究の余地を大いに残しているのが実情です。実は、薬物療法がどのようなシステムでどもり症状に対して効くのか、どれぐらいの効果を上げることができるのか、実際のところはほとんど判明していないそうです。
しかも、薬物療法を実施する医療機関側は、吃音者に適した服用薬物を全て把握するのは困難です。もちろん、情報が全くないわけではありませんから、既に効果の程やどんな症状に効くのかが分かっている薬物もあります。具体例を挙げてみましょう。
国外での実験によって、「ジプレキサ」と呼ばれる薬物には、吃音症状を抑制する効果が認められました。交感神経β受容体遮断薬である「ミケラン」、「アルマール」、「インデラル」といった薬物が効果を発揮しやすいのは、大人数の前で言葉を発するような場面だそうです。
交換神経β受容体遮断薬と併用されたのは「ベンソジアゼピン系抗不安薬」で、服用することによって動悸などの身体に出る症状を抑制したり、強烈なプレッシャーから解き放たれることが期待できます。
ただし、ベンソジアゼピン系抗不安薬には、筋弛緩作用の強弱次第で差が生じるとは言え、吃音症状が酷くなる可能性が否定できませんから、要注意です。症状の悪化が長期間に及ぶとは限りませんんが、ベンソジアゼピン系抗不安薬を初めて服用する患者さんが服用した場合、筋弛緩作用の強弱とは関係なく、症状は酷くなる傾向が指摘されています。
このように、薬物によっては肝心などもり症状を悪化させてしまう恐れが拭いきれませんから、薬物療法の不完全さがお分かり頂けると思います。もちろん症状によっては薬物療法も必要な治療ですから、その他の治療とも並行しながら対処していくしかありません。

呼吸のトレーニング

吃音症の原因は個人差が激しく、明確な原因は未だ判明していません。ですから完全な治療法も確立されていない状況ですが、吃音者は共通して呼吸が浅くなる傾向があります。呼吸の浅さはどもりの原因ではありませんが、正しい呼吸法を身につければよりスムーズに言葉を発することができる筈ですから、呼吸のトレーニングも是非取り入れてみて下さい。
そこで、有名な呼吸トレーニングをご紹介したいと思います。最初に正しい姿勢を2から3秒間キープし、空気を鼻から吸い込んで下さい。空気を吸い込んだ後は下腹部に力を入れ、そのまま10秒以上時間を掛け、口から息をゆっくりと吐き出しましょう。
この呼吸法を5分程度繰り返してみて下さい。続いて、日常的に頻繁に実施することが勧められている呼吸方法のご紹介です。空気を鼻からたっぷり吸い込んで下さい。そのまま下腹部に力を込め、呼吸をストップさせます。呼吸を停止する時間は5秒か10秒を10セット、もしくは15秒を2セット繰り返せばOKでしょう。
このトレーニングで下腹部に自然と力が込められるようになれば成功と言えるでしょう。こういった呼吸法の他、精神的な訓練もできる呼吸法もご紹介しておきましょう。メンタル面を強化する呼吸法でも、まずは空気を鼻から吸い込みます。ただし、吸い込んだ空気を吐き出すのは口ではなく、鼻です。
空気を吸い込むタイミングで下腹部に力を込めますが、適度な力加減に調整できるよう繰り返し練習してみて下さい。呼吸のトレーニングを成功させるのに重要なポイントは、堂々とした態度で自信を持って行うことです。
呼吸トレーニングを5分程度繰り返した後、目を瞑ってどもりを克服する為の強い決意を再確認すると効果的です。このような呼吸法は、副交感神経系を優位にさせる効果があり、交感神経系の緊張を緩和させることができます。つまり、心身共に落ち着いた状態に整えることができますから、リラックスしてどもりの症状も軽くなるそうです。是非試してみて下さい。

発声のトレーニング

思うように伝えたい言葉を発することができないどもり症状は本当に辛いものです。そこで、吃音症改善に効果的な発声トレーニング方法をご紹介したいと思います。このトレーニングはどなたでもお気軽にトライして頂ける簡単な内容のものですから、差し支えない程度に取り組んでみて下さい。
発声トレーニングでは、最初に空気を吸い込み、下腹部に力を入れてキープします。それからゆっくりを吸い込んだ息を吐き出しながら、言葉も発するというものです。慣れないうちは早く言い切ってしまおうと焦りますが、一言一言なるべく時間をかけて発する程効果的ですから、「デスク」なら「デ – ス – ク – 」と伸ばして発声してみて下さい。
トレーニング開始直後は無理をせず、全部の語を伸ばさなくても構いません。まずは語頭だけ伸ばすことからトライし、次第に全ての音を伸ばせるように目指してみて下さい。最初は単語を発声できるようにして、徐々にレベルアップして長文にも挑戦してみましょう。
もちろん、長文を1セットで読みきることは非吃音者でもできませんし、無理をすると酸欠などを引き起こしてしまい危険です。ブレスも適宜挟みながら時間をかけてトレーニングすることが大切です。
単語やある程度の長文を読みきれるようになったら、会話形式の発音や電話での発音にトライするなど、ステップアップさせてみましょう。ステップアップしようにも上手く発声できているかどうかご自身では判断がつきかねる場合がありますから、理想的なのは自分の発音を録音し、どもりを生じずに滑らかに発声できるようになるまで、繰り返しトレーニングに励むことです。
このトレーニングを続けると、第三者と実際にコミュニケーションをとる際にも、自然と下腹部に力が込められるようになるそうです。もちろん、トレーニングでは上手く話せても、誰かと対面して言葉を交わす際にはどうしてもどもりが出てしまうケースもありえます。いきなり吃音症を完治させるのは難しいので、「少しずつでも成果が出れば良い」と自分を追い詰めずに訓練し続けることが重要です。

トレーニング時の注意点

スムーズに言葉を発することができないどもり症状ですが、程度には個人差があります。ただし、ほとんどの吃音者は息継ぎなく連続して言葉を発しようと焦ってしまう傾向があるようで、どもり症状を引き起こす要因としてこの問題は度々指摘されています。
どもり症状を改善する為のトレーニング方法にも色々ありますが、呼吸トレーニングにしても発声トレーニングにしても、トレーニング最中は意識して適宜息継ぎを挟むことが重要です。それにトレーニング前のウォームアップも欠かせません。運動の前に準備体操が必要なように、どもり改善トレーニングの前にも心と身体の準備が必要です。
なぜ吃音者は息継ぎを忘れてしまうのでしょう。その原因として、吃音者は自分のどもりに対して自覚的で気に病んでいる為、なるべく話を短く終わらせる為に焦って息継ぎを忘れてしまうと言われています。非吃音者だって息継ぎ無く話し続けることは不可能ですし、言葉も明瞭に発することができません。
また、逆に過剰なプレッシャーや何か驚愕するような事態に陥った時、吸い込んだ空気を吐き出せなくなる吸息反射を引き起こす可能性がありますが、こちらも問題です。もし吸息反射に陥ってしまった場合、決して慌てずに息を吐き出すことに集中しましょう。
息を吐き出すだけでOKで、無理に言葉を発しようとするのは禁物です。どもり症状に悩む方は常に焦って話す癖がついているケースが少なくありませんが、この癖はトレーニングに良い影響を与えません。意識して息継ぎを挟みながらゆっくり話す癖をつけましょう。
ご自身では自分の話すスピードが速いかどうか判断がつきかねることもありますよね。そんな場合は自分の話す音声を録音して聞いてみたり、家族や友人など親しい方にチェックして貰うのがおすすめです。自分では普通に話していたつもりでも、客観的に聞いてみると驚く程早く話しているケースが大半です。
トレーニング時はもちろん、普段から意識してゆっくり言葉を発するように心がければ、どもり症状の改善にも効果的でしょう。また、どもり症状と似た症状に見舞われる言語障害がありますが、吃音症以外の言語障害の場合原因も明らかになっていますし、治療法も確立されています。
医療機関に受診すれば治療することができますから、是非診て貰って下さい。自分の話し方を確認する為に録音する時、不自然な身体の動きなど、どもりの付随症状が出ていないか、鏡でチェックしたり誰かに確認して貰うのが理想的です。

心に留めておくべきこと

生活習慣病のようにしょっちゅうテレビや雑誌などで特集が組まれている病気もありますが、どもりがメディアに登場する機会はほとんどありません。メディアに露出する機会が少ない為、どもりに対する世間の認識はあまり高くはありません。
どもりは吃音症と呼ばれる医療機関で治療可能な病気であるにも関わらず、個人の個性や癖だと誤解しているケースが大半です。一般の方はもちろん、吃音者自身どもりに対して真剣に捉えていなかったり、医療機関で治療できることを知らずに生活しているケースも珍しくありません。
どもりに対する認知度が低く、正しい情報が充分に伝わっていない現状のままでは、専門的な矯正環境も整いにくい筈です。ただ、一昔前までどもり現在の同様社会的認知度が低かったうつ病も、最近はメディアで取り上げられる機会も急増し、相談できる場所や専門機関も随分増えました。
うつ病のようにどもりも将来的に一般の関心が高まることが期待されます。吃音者の中には社会とのコミュニケーションに抵抗感を覚え、孤独な環境を選択するケースも多々ありますが、辛いどもり症状をできるだけ改善する為にも受動的に医療機関で受診し、内に篭らずに治療に対して前向きに取り組むことが重要です。
もちろん、吃音症の正しい知識を全ての人間に突然植えつけることは不可能でしょう。吃音者の方は、周囲の誤解から不用意に傷つくことがないよう、親しい友人、知人、職場の同僚たちに吃音症であることをカミングアウトしてみるのも効果的です。
信頼できる近い距離の人間なら、吃音者が心を開いて打ち開けてくれたことで、「応援しよう、協力しよう」という気持ちになる筈です。どもりについて率直に話し合うまではお互い探りあうような不健康な関係でも、勇気を出して打ち明けてしまえば、案外周りが自分で思う程どもりを気にしていなかったり、逆に気になってはいたけれど直接質問できなかったり、といった本音をきくことができます。
吃音者も、自分のどもりを知っている相手と話す時は過剰に緊張したりプレッシャーを感じたり、どもりを隠す為に極端に無口になるようなこともない筈です。こういった行動は非常に地味ですが、吃音者の多くが治療に積極的になれば、将来的に大いに意義のある行為となる筈です。まずは自分が行動することで社会的認識も変わる、そのことは心に留めておいて下さい。

社会生活での向き合い方

思うように言葉をスムーズに話せない病気・吃音症を患っている吃音者によって、第三者とのコミュニケーションは恐怖の対象になる恐れがあります。社会生活ではどうしても他者と関わらざるを得ませんから、成人してからの生活に不安感を覚えている吃音者は大勢いらっしゃいます。
成人してから最初の社会生活とも言える就職活動も、吃音者にとっては超えなくてはならないハードルがいくつもあります。書類選考に通ってからも電話で話す機会はありますし、面接では面接官たちと直接言葉を交わさなくてはなりません。資料請求で電話するケースも少なくありません。
ただ、就職活動では、非吃音者だって同じように緊張しています。普段スムーズに話せている学生でも、面接となるとどもりに似た症状に見舞われて言葉に詰まってしまったり、焦って言葉が出なくなるケースも珍しくありません。ですから、「他の皆も極度の緊張状態にある」と心を落ち着けて面接に挑めばOKで、コンプレックスを抱く必要はありません。
面接時には普段どもりがちな言葉を避け、言葉に詰まったら別な言い回しで言い換えながら質疑応答に答えましょう。ほとんどの吃音者はマイナスポイントになるのではないか、と思い込んで吃音症であることを伏せる傾向にありますが、ほとんどの職種では仕事に話し方は重要ではありません。
合格を目指して面接を受けるわけですから、合格後にどもりの事実を隠してしまった、と後ろめたい思いをするより、面接時に思い切って打ち上げてしまった方が正直さをアピールできるかも知れません。また、何度も面接のリハーサルを繰り返し、本番であまりどもり症状を出さないことに成功した場合、症状をコントロールできることも知って貰えます。
ただ、面接よりも問題なのが電話での対応だと思われます。体面でのやり取りでは吃音者がふざけているわけでもなく、一生懸命に言葉を発しようとしている姿が伝わりますが、電話の場合相手に誤解されてしまう恐れが考えられます。
電話口で慌てて言葉が出なくなってしまったり、何を言いたいのか分からないまま電話を切る羽目にならないよう、事前にどもりが出やすい言葉をピックアップして使わないようにしたり、話したい内容を定型化しておくのも効果的です。
とにかく電話では落ち着いて焦らず、ゆっくりと時間をかけて話すことが重要で、気持ちを正しく伝えようとしたり、早急に電話を切ろうとすると逆効果になる可能性大です。

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