★★★★★[映画] フォレスト・ガンプ – Forrest Gump (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 4 分

IQが人並みほどもないにもかかわらず、母親の献身的な愛情と、そして運命がもたらす不可思議な力によって、時代の英雄として歴史をかけめぐっていく青年フォレスト・ガンプの生きざまを描いた、ロバート・ゼメキス監督による大河ヒューマン映画の傑作。第67回アカデミー賞作品賞受賞。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

まさにアメリカの歴史を振り返り、意義を問い直す内容となっている。本作品は、主人公フォレスト・ガンプの成功譚を描いているように見せているが、離婚、KKK、性的虐待、プレスリー、アメフト、黒人奴隷、公民権運動、ベトナム戦争、反戦運動、ヒッピー、ブラックパンサー、ケネディ、ジョン・レノン、アポロ11号、米中国交、ウォータゲート事件、DV、ドラッグ、アップルコンピュータ、エイズなど、アメリカの歴史にすべてフォレスト・ガンプが関係しているように描かれていることから、フォレスト・ガンプの個人史ではなく、アメリカ人の総体としてフォレスト・ガンプという人物が擬人化されていることがわかる。自分の人生を語るというていで、アメリカ史を語る作品である。
本作品について「話がうまく行き過ぎ」という評価があるが、フォレスト・ガンプの個人史ではなく、様々な人の成功譚を集めたものなので、当たり前である。うまく行きすぎと感じた人は、そういった本作品の構造を読み取れておらず、画面上に見える表層だけしか見ていないのだろう。アメリカの歴史や時代背景などを知らないと理解できないのもかしれない。

主人公の出身地をアラバマにしたのは、公民権運動の口火を切ったのが、1955年にアラバマ州のモンゴメリーで起きたローザ・パークス逮捕事件だったからだと思われる。フォレスト・ガンプのまわりの人たちは、映画を観る我々にフォレスト・ガンプを通して、アメリカにおける歴史、出来事、事件を追体験させてくれる。フォレスト・ガンプの母親しかり、幼馴染のジェニーしかり、同僚ババしかり、ダン小隊長しかり。そこには、監督が皮肉を入れている部分ももちろんある。フォレスト・ガンプに感情移入することがよりそれが明確になる仕組みとなっている。

この映画のひとつのキーとなっているのが、「白い羽」である。本作品は、ゆらゆらと白い羽が空から舞い落ちるシーンから始まる。白い羽がゆらゆらと風にゆられて流されて、バス停で待っているトム・ハンクスが履いている汚れたスニーカーにひっつく。それを拾い、カバンから取り出した本に挟むところから物語ははじまる。

この「白い羽」は運命のメタファーだと思われる。そして「運命」がゆらゆらと風に吹かれている状況を映像化している。あとでわかることだが、このトム・ハンクスが履いている汚れたスニーカーは、幼馴染ジェニーとの「絆」を表したものであり、そこに最後にたどり着いた「運命」についてこれから語るよ!ということを理解させるために、運命のメタファーである「白い羽」を本にはさむ。



最後に、フォレスト・ガンプがジェニーの墓前でつぶやくシーンがある。「僕らには皆 運命があるのか、それとも風に乗ってただ さまよっているだけなのか」と。その答えは・・・・。

幼馴染ジェニーがストリップ劇場で歌を唄う場面があり、そこで唄われているのが、ボブ・ディランの「風に吹かれて(Blowin’ in the Wind)」である。この歌詞がその答えではないかと個人的には思っている。つまり、「その答えは風に吹かれて誰にもつかめない」ということではないかと。

The answer, my friend, is blowin’ in the wind, The answer is blowin’ in the wind.



すばらしい作品だと思う。

おススメ!

フォレスト・ガンプ/一期一会(字幕版)
フォレスト・ガンプ/一期一会 (日本語吹替版)

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