ジャズ小説 – 筒井 康隆 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

ジャズ小説 (文春文庫)
筒井 康隆
文藝春秋

ルイ・アームストロング、アート・ブレイキー、ソニー・ロリンズ、エラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイ…。名手の演奏するジャズの名ナンバーに触発されて描く、筒井康隆ならではの華やかな12の短篇集。恐怖あり、笑いあり、ファンタジーあり、ショートショートあり。解説は、畏友・山下洋輔氏による筒井康隆論65枚の力作。

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書評・レビュー・感想

・ニューオーリンズの賑わい

主人公夫妻が行くのは、1916年に設定されている。つまりタイムマシンの街なのだ。

・葬送曲

作品のテーマは、宗教心と音楽。ブルースやジャズが悪魔の音楽ということになるのはなぜかを考えると、実に深いものがあるが、常にふざけたり、自分勝手だったり、おれがおれがといってモノを作ったりするのは神様の気に入らないことなのだろう。なりより「おれたちは最低だけど最高だ」などとわけのわからないことをいってうそぶいている者共は、あまり神様と共存できない。

・はかない望み

絶世の美女がジャズクラブに現れる。身分の違い・・・だまし、だまされ。

・ソニー・ロリンズのように

結婚、浮気、テナーサックス、スワッピング。

・ラウンド・ミッドナイト

ジャズ評論家が関係者からいじめられる。

・懐かしの歌声

SPレコード特有の現象が主人公の歌唱法に影響を与えるということになっている。この話の主人公の早紀は、高岡早紀がモデルらしい。

・恐怖の代役

芝居とジャズがテーマ。

・陰謀のかたち

メンバーチェンジにはいろいろな様相がある。音楽観、人生観、演奏観、飲食観、薬物摂取観、交友観、女観などで亀裂が生じる場合から単にあきたまでさまざまだ。メンバーがやめたいと言い出す場合もあるし、バンマスがメンバーを変えたいと思うこともある。招集されてよいメンバーが集まり、それが縁で今度は、招集したバンマス抜きでメンバー同士がくんでバンドをやるということは起こりえる。

・チュニジアの上空にて

飛行機の中。乗客はすべてジャズ企画旅行の参加者。そこから物語が・・・

・ムーチョ・ムーチョ

ブラジルが舞台。

・ボーナスを押さえろ

これは著者の身の上に起きた出来事が土台になっている。マネージャーの物語。

・ライオン

これは非常に難しい。

ジャズ小説なるものを本屋にて発見。これは私に買われるべきものとしてここにあるというような必然性があったように感じた。読んでみると納得。いい。まあある程度ジャズの基本知識がないとしんどいかもしれませんがそこをクリアしていれば、最高です。テーマもいいし、小説自体もいい。ジャズと小説の両方がすきという人は読むべきでしょう。ばくちとけんかくらい組み合わせとしてはマッチしています。
(過去ブログからの転載シリーズ)

本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。

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