★★★★☆[映画] タクシードライバー – taxi driver (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

タクシードライバー コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

タクシー運転手のトラビスは、大統領候補の選挙運動員ベッツィに心を惹かれる。だが、デートは失敗。そんな折、トラビスは13歳の売春婦、アイリスと出会い、足を洗うよう説得する。トラビスは使命を感じ、アイリスのいる売春宿に向かったのだが…。ニューヨークの夜を走る1人のタクシードライバーを主人公に、現代都市に潜む狂気と混乱を描く。ベトナム帰りの青年トラヴィスをロバート・デ・ニーロが演じ、世界の不浄さへのいらだちを見事に表現した。トラビスの強烈な個性は、70年代を代表する屈折したヒーロー像となった。

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

都会に暮らしながら、孤立し、孤独感をつのらせているのがロバート・デ・ニーロ演じるトラビスである。孤独な若い男性ならトラビスに自分自身を投影させることは難しくないだろう。病んだ社会、自分の居場所がない社会へ異議申し立てを行おうとするトラビス。はじめは大統領候補を狙い、難しいとなれば、的を変える。つまり相手は誰でもいいということである。

2008年に起きた秋葉原無差別殺傷事件や2010年に起きたマツダ本社工場連続殺傷事件の被疑者は、孤立し、孤独感をつのらせた派遣社員や期間工であり現代のトラビスとも言える。社会に出て仕事に疲れ、精神的に苦しい状況で観るとヤバいかもしれない作品。

同僚は自分たちが負け組であることを受け入れ、たんたんと日常をおくっているが、トラビスはもんもんとする。トラビスはそのように自分を苦悩させるものが何なのかをうまく表現できない。

本作品は、「時計じかけのオレンジ」を観て、人を殺したくなり、大統領候補を狙撃した人物の日記が元になって原作が書かれている。トラビスは大統領候補を狙撃しなかったが、トラビスのモデルとなった人物は狙撃を実行したという現実がある。また、本作品を観て、レーガン大統領が狙撃される事件も起きている。

トラビスの場合、狂気の矛先が少女買春のマフィアたちに向かったためヒーローになったが、彼の苛立ちや苦悩が解消されたかといえば、されていない。ラストシーンでの目にはまだ狂気が残っている。一時的にヒーローになっても残酷な日々が続くことに変わりはなく、救いはあるのだろうか。日本にもたくさんのトラビス予備軍がいる。自分自身もそうなってしまうかもしれない。誰もがそうである可能性はある。

ニューシネマ後期の代表作である。

バーナード・ハーマンの曲もすばらしい。



iTunes Storeはこちらへ。
タクシードライバー (字幕版)

スポンサーリンク
レクタングル(大)広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク
レクタングル(大)広告

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です