★★★★☆[映画] 俺たちに明日はない – Bonnie and Clyde (レビュー・感想・解説・ネタバレ)

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大恐慌の30年代。テキサス州ダラスを中心に思いつくままに銀行強盗を繰り返し、派手に暴れ回ったポニーとクライド。人に危害を加えるのではなく、アウトローに生きようとする2人に、やがて凶悪犯のレッテルがはられていく。

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レビュー・感想・解説・ネタバレ

完全ネタばれなので、映画未視聴の方は、決して読まないように。

社会的な背景や歴史を知らずに本作を見ても、現代の若者はたぶんよくわからないと思う。なぜこの映画が、ニューシネマの先駆けと言われているのかが。

本作は、1967年に公開された作品であり、それまでのハリウッドは、ハッピーエンドが当たり前の娯楽映画ばかりだった。殺人や出血、SEXなどが画面上に出てこない優等生的な映画ばかりの時代に、そういう映画への反発から本作は生まれている。時代背景としてもベトナム戦争まっただ中で、ヒッピーブームなどのカウンターカルチャーが生まれている時代である。日本では学生運動などの時期と重なる。

つまり、時代が権力者、金持ち、優等生ではなく、そういったものから離れたモノ、アウトローを良しとする空気の中で、映画界の先駆的アウトローとして本作は歴史的に位置づけられている。モデルとなるボニーとクライドは、1930年代に実在したギャングである。

Wikipedia – ボニーとクライド

ボニーとクライド(Bonnie and Clyde)は、1930年代前半にアメリカ中西部で銀行強盗や殺人を繰り返した、ボニー・パーカー(Bonnie Parker、1910年10月1日 – 1934年5月23日)とクライド・バロウ(Clyde Barrow、1909年3月24日 – 1934年5月23日)からなるカップルである。ルイジアナ州で警官隊によって射殺されるまで、沢山の殺人に関与し、数え切れないほど多くの強盗を犯した。当時のアメリカは禁酒法と世界恐慌の下にあり、その憂さを晴らすように犯罪を繰り返す彼等の事を凶悪な犯罪者であるにも拘らず、新聞も含めて英雄視する者も多かった。後にボニーとクライドの犯罪は何度か映画化された。

社会に絶望した若者が共感するアウトローが自己中心的に行き当たりばったりの殺しや盗みを行い、爽快感を感じる前半と追われる者の辛さを味わい、仲間を失い、どんどんと追い詰められて悲劇的結末を迎える後半のギャップが物悲しい。ドロップアウトした犯罪者(反社会的な人間)の結末として政治的には正しいんだろうと思われる。犯罪行為を行っている時のポップな音楽とのギャップは新鮮だった。

今の時代にこの映画が出てきてもB級いやC級映画だろう。やはり映画は時代性とともにあることを実感する。時代性を理解している人とそうでない人は同じ映画を見ても違う感想を持つ。その典型的な作品かと思う。

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