江戸の卵は1個400円! – 丸田 勲 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

大河ドラマに映画、時代小説、または落語にいたるまで、主人公が食べている蕎麦は一杯いくらなのか、誰もが憧れた伊勢参りの平均旅費はどのくらいだったのか、頻発する大火による被害損失額はどれほど甚大だったのか―。本書では、町人文化が花開いた文化・文政期(一八〇四~一八二九)に焦点を当て、諸物価を円に換算していく。

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書評・レビュー・感想

以前、鬼平犯科帳をもとに江戸時代の相場について検討したが、そういった内容をより詳しく調べたのが本書である。上記エントリーでは、金1両は、相場は時期によって5万円から20万円と幅はあるが、1両=10万円と考えて計算した。

表示方式は、(知行石/実質石/実質石の現代価値)であらわす。
 1.長官 - 1,500石/600石/6,000万円
 2.与力 - 100~200石/40~80石/400~800万円
 3.同心 - 30~50石/12~20石/120~200万円
となり、同心の30俵2人扶持は安月給の代名詞となっているが、ほんとに安月給。
ちなみにもちろんこれは年収。
金1両 = 4分 = 16朱 = 4,000文 = 10万円 と考えると、1文 = 25円。
江戸時代はぴったり4の倍数での値段設定が多く、茶店で1杯4文、だんご1皿4文、銭湯で大人8文、子供4文、屋台のそばが16文などである。
これを現代価格に換算すると、
 ・お茶1杯 = 4文 = 100円
 ・銭湯大人 = 8文 = 200円
 ・屋台のそば = 16文 = 400円
となり、ぐっと身近になり、時代物を読むときにより楽しく読めると思う。

本書では、1両=12.8万円として計算されている。1文20円の計算である。主な物価として、以下のようなものがあげられている。

・ 大工の年収 (銀1貫587匁6分 = 317万5200円)
・ 裏長屋の家賃 (400 – 600文 = 8000 – 12000円)
・ 米一升 (55 – 77文 = 1100 – 1400円)
・ 下女の年収 (2両2分 = 32万円)
・ 棒手振りの日給 (500 – 600文 = 1万 – 1万2000円)
・ 3人暮らしの年間の食費 (銀350匁 = 70万円)
・ 徳川将軍家維持費 (20万両 = 256億円)
・ 大岡越前守の年収 (1568両 = 2億70万4000円)
・ 江戸市中の郵便 (24文 = 480円)
・ 木綿の古着 (100文 = 2000円)
・ わらの草履 (6文 = 120円)
・ 銭湯 (6文 = 120円)
・ 床屋 (28文 = 560円)
・ 煙草 (10文 = 200円)
・ 寺子屋の月謝 (200文 = 4000円)
・ ゆでたまご (20文 = 400円)
・ たくあん (15文 = 300円)
・ 握り寿司 (8文 = 160円)
・ そば (16文 = 320円)
・ 花魁の揚げ代 (1両 = 12万8000円)
・ 不倫の慰謝料 (7両2分 = 96万円)
・ 江戸から伊勢参り費用 (2両1400文 = 28万4000円)
・ 旅籠の宿代 (150 – 300文 = 3000 – 5000円)
・ 木賃宿 (40文 = 800円)
・ 飯盛り女の揚げ代 (500文 = 1万円)

江戸時代の相場がわかれば、より深く時代物小説などを楽しむことができると思う。時代モノが好きな人にはおススメしたい本である。

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