鬼虫 – 東京の離島・青ヶ島を舞台にしたマンガ – 柏木 ハルコ (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 9 分

時は平安時代。絶海の孤島「鬼島」に流れ着いた女は、果たして“凶”の兆しなのか…? 原始の島が禍いに揺れ動く、波瀾万丈のサバイバル!!

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書評・レビュー・感想

内容は全然違うが、同じ離島・孤島漫画である「天獄の島」を読んだので、ほかの離島・孤島漫画を探していてみつけたもの。この島のモデルとされているのが、伊豆諸島における有人島としては最も南に位置する青ヶ島(あおがしま)である。
Wikipedia – 青ヶ島

東京の南358キロメートル、八丈島の南方65キロメートルにある周囲約9キロメートルの火山島。
青ヶ島は典型的な二重式カルデラ火山で、島の南部に直径1.5キロメートルのカルデラ(池之沢火口)があり、その中に丸山(別名:オフジサマ)という中央火口丘があるが、青ヶ島自体は、より大きな海中カルデラ全体の高まりのひとつにすぎず、第1東青ヶ島海丘、第2東青ヶ島海丘、第3東青ヶ島海丘などとともに、島の北東にある海中カルデラの外輪山となっている。外輪山の外側斜面は急な崖となって海岸線に続く。このため、海沿いにはほとんど平坦地がなく、高さ50 – 200メートルほどの直立する海食崖になっており、砂浜はない。
島の北端やカルデラ内の数か所では噴気孔があり、黒崎海岸には海中温泉もある。
集落はカルデラの外、島の北部にあり、村役場を中心に休戸郷(やすんどごう)と西郷(にしごう)のふたつ。ただし、集落に関係なく公的な住所は島内全て「青ヶ島村無番地」である。気候は温暖湿潤。

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平安中期の寛仁年間に、そんな年号などまったくあずかり知らない洋上にただ一つポツンと浮かぶ島に女が流れつく。その女の顔が、昔、海で遊んでいて波にさらわれてしまった姉に似ていたことから物語は始まる。離島に流れ着いた側の視点ではなく、離島に昔から住んでいた側の視点として描かれている。
島の長は、女の漂流者を「凶」として、海へ捨てることを命じる。過去に漂流者がはやり病を島に持ち込み、島の3分の1の人が死んだためらしい。そこに地殻変動が起こり、島に危機が起こる・・・つづきは本書にて。
島は、二重式カルデラ火山であり、中のカルデラは丸山と呼ばれている。1785年の天明の噴火以前には大小2つの池があったことから池之沢と呼ばれているが、本書では、池部と改名されている。
記録としては、八丈島年代記に1652年から登場するため平安期にどういう生活実態があったからは著者の創造だと思われる。隣の八丈島は、縄文時代から人が住んでいて、勾玉が出土しており、平安時代に伊豆大島へ流罪となった源為朝が渡来し、八丈小島で自害した伝説などがある。
青ヶ島の神話のようである。
神話ではなく、実話として1785年の天明の噴火以降の青ヶ島の苦闘が書かれた「島焼け」も読んでみたいと思わされた。

島焼け
島焼け

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高田 宏
新潮社

天明五(1785)年の大噴火で、青ケ島は無人島と化した。辛うじて八丈島に逃れた島民の、故郷に還り住みたいという願いはかなうのか―。後に「青ケ島のモーゼ」と讃えられた指導者・佐々木次郎太夫の成長とともに、人間と大自然の50年にも及ぶ苦闘を描く。

もう少しSFっぽいものを読みたいという人であれば、となりの八丈島を舞台にした「流され者」がおススメである。

幕末、流刑の島である八丈島に最高責任者として、江戸に遊学中だった壬生宗十郎が3人の部下を従え赴任した。着任早々、増えすぎた流人(流刑囚)の殺戮を開始し、島を恐怖させる。しかし、それは彼の途方もない野望へのプロローグにすぎなかった。宗十郎は流人を酷使し、自らのための井戸、新田を開発させ、最新知識を駆使して溶鉱炉を作った。そこから銃器、大砲、軍艦を製造し、島を要塞化させ、本土のやくざと協力して日本征服作戦を開始する。

他には、八丈島の研究の資料として高く評価されている「八丈実記」を著した最後の流人・近藤富蔵の「海嘯―逸と富蔵の八丈島」などは読んでみたいと思う。

殺傷の罪で八丈島に流され、53年間の流人生活を送った近藤富蔵。その逆境の中で、膨大な「八丈実記」を書き残し、日本の民俗学の草分けとなった富蔵と、妻・逸の苦闘の生涯を描く長編。

八丈島は、豊臣政権下の五大老の一人であった宇喜多秀家が関ケ原の戦いの後、流されたことでも有名である。
青ヶ島も八丈島も一度、訪れてみたい場所である。

るるぶ小笠原 伊豆諸島 (国内シリーズ)
ジェイティビィパブリッシング

鬼虫は、全5巻である。

鬼虫に興味がある人ならおススメしたいのが、孤島・離島を舞台にした漫画・小説であるが、やはり原点は、「十五少年漂流記」だと思う。

20XX年急増する自殺者の医療費や社会復帰支援費用を支えきれなくなった日本政府はある制度をはじめる・・・。主人公の『セイ』は自殺常習者で何度も自殺を繰り返していた。ある日運ばれた病院で医師に『生きる権利』を放棄する書類を渡される。『これで楽になれる』そう思って眠りについた彼が目を覚ますとそこは見知らぬ島。周りには同じ自殺常習者達。そして立て札にはこう書かれていた。『あなた方は日本国のあらゆる権利を有さず義務を負わない。』そこはこう呼ばれる・・・『自殺島』。日々多くの人が自殺していくなかセイ達は生きるため共同生活を始める。決して生きたいわけではない。死にたくないわけでもない。『死ねない』だから生きるしかない。

日々を無為に過ごす典型的なニートの坂本竜太は、突如見知らぬ男たちの手によって南海の孤島に連行される。そこで彼が強いられたのは、同じく島に連れ去られて来た人々との爆弾を駆使した殺し合い!? なぜ、誰が、何の目的で!? ゲームの名は『BTOOOM!』。その中身は驚愕の「リアルボンバーマン」。時限式、クラッカータイプ、リモコン型。数種の爆弾を使いこなし生き残るために爆殺せよ!! 容赦なしのサバイバルゲームがスタート!!

グアムでの修学旅行の帰路、アキラたちは原因不明の飛行機事故に見舞われた! 気を失って目覚めたのは、見たこともない動物が生息しているジャングル。その島は絶滅したはずの動物が闊歩し、しかも島自体が地図に存在しない島だった。襲いかかる猛獣たち。非日常の緊張からパニックを起こすクラスメイト。謎だらけのジャングルで“生き残り”が始まる!

食料もなく、ただ廃墟と荒野が広がるだけの孤島。敵からの襲撃、飢餓の中で、彼らがつむいだ唯一の光とは? 「流罪」の復活、刑期は500日。棄民の島で、生死を賭けたサバイバルが、今はじまる。

感染により欲望を抑えられなくなった大人たち、生き残った子どもたちは・・

あんたの血の匂いがうまそうなんだよ。吸血鬼が棲む孤島、彼岸島(ひがんじま)。踏み入れたら最期、再び生きて還ることはない……。艶(なま)めかしい美女がその地へと妖しく誘い寄せる。そして……忌まわしき悪夢の幕が上がった!!吸血鬼サバイバルホラー。

かつて事件を起こし、故郷の柊島を離れた早乙女鉄心。ある日、鉄心は柊島がインフルエンザの流行により隔離、封鎖されたというニュースを聞く。さらに幼なじみのミキから助けを求める電話が! ミキを救うため柊島に潜入した鉄心を待っていたのはインフルエンザ以上の壮絶な恐怖だった‥!

エロと純愛が同居する独特の作風で、多くの支持者を持つ押見修造「漫画アクション」連載の最新作。ふと入ったネットカフェで初恋の人に再会した土岐耕一、29歳。再会を喜ぶふたりだが、ネカフェの外の街が消えてしまった。宿命のふたりの他にネカフェに居た、オタクや暴力男、生意気な小僧やギャルにサラリーマンなど、日常では接点が無い人々を巻き込んで繰り広げられる、突発的空間断絶ラブストーリー!!

十五少年漂流記 (新潮文庫)
ジュール・ヴェルヌ
新潮社

ニュージーランドの港から流れだした一せきのヨットは、嵐にあってはるかはなれた無人島にたどりつきます。でもこの船に乗っていたのは八さいから十四さいの少年たち十五人だけだったのです。無人島で生き残るため力をあわせる少年たち。でもつぎつぎと困難がかれらをおそいます。ついには悪人たちまであらわれて…。

やはり離島・孤島モノは面白いものが多いと思う。

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