知的生活の方法 – 渡部 昇一 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

知的生活の方法 (講談社現代新書 436)
渡部 昇一
講談社

知的生活とは、頭の回転を活発にし、オリジナルな発想を楽しむ生活である日常生活のさわがしさのなかで、自分の時間をつくり、データを整理し、それをオリジナルな発想に結びつけて行くには、どんな方法が可能か?本書には、平均的日本人に実現可能なさまざまなヒントとアイデアがふんだんに示されている。知的生活とは、なによりも内面の充実を求める生活である。

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書評・レビュー・感想

・身銭を切る

凡人の場合、身銭を切るということが、判断力を確実に上昇させる。「あなたの蔵書を示せ、そうすればあなたの人物を当てて見せよう」ということができる。

・読みたいときに取り出せる

別にこれといった動機もないときに、いつか読んだことのある本がふと読みたくなることが誰にでもあるだろう。その瞬間がきわめて大切である。その瞬間にその本が手元にないことは致命的である。次の日ではその感興が消えていることが多いからだ。頭脳活動にはある種の栄養が必要であって、肉体が栄養素を必要とするのと同じように昔の本を読み返したくなる。その時の栄養素としての蔵書は必要である。

・知的正直

簡単にいえば、わからないのにわかったふりをしないということにつきる。ほんとうにわかったつもりでも間違いだったということはある。それはあてずっぽうの間違いとは違うから、そういう間違いなら間違うたびに確実に進歩する。しかし、端から見ていたのでは、あてずっぽうで間違えたのか、ほんとうにそうだと確信しながら間違ったのかの区別はつかない。区別がつくのは自分だけである。そこで「己れに対して忠実なれ」というシェイクスピアの忠告が生きてくるのである。

本書も20年以上前に書かれたものであり、著者は戦争世代である。本書の最後のあたりに知的生活のために結婚をいかに考えるかについて書いてあるが、そのあたりは個人的には納得できない。著者は戦争世代であり、かかれた時期もかなり前であることを考えるとやはり女性蔑視の意見であるように思われる。
そして人生における価値観も知的生活がすべてにおいて優先するかのような書き下しも容易に納得できない。ある種、学者や研究者のみに当てはまるものも多い。ただこの点については、著者は自分の体験、願望、以外のことは書かないと書いてあるので仕方がないのかもしれない。
納得半分、不納得半分といった感じである。なかなかの事を書いている部分もあるので、大いに参考にすべきところもある。
(過去ブログからの転載シリーズ)

本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。

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