おごるな上司 – 堀田 力 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

深刻な経営悪化が問題となっているときは別として組織というものは、ほうっておくと無限に膨張する性質を持っています。これは組織の本能のようなもので、自分のほうから人を減らしてくれと申し出てくることは、まずありません。たとえ、人が余っていても、減らしてくれとは言いません。そして、ちょっとでも忙しくなれば、決まって増員を願い出る。こうして組織は膨張の一途をたどるのです。みんなが本能のおもむくまま勝ってな行動をしていたら、社会の秩序は崩壊します。それと同様に、組織の無限膨張は非能率化を招き、腐敗に繋がるのです。幹部たる者は、常に人員の膨張に歯止めをきかせておかねばなりません。
経営者または人事部として人員カットをする場合。やり方は2種類ありますが、有利不利があります。
まず、一部の部署だけ人員をカットする場合。経営者または人事担当者の側から当該部署の責任者になぜそうしなければならないのか説明しなければなりません。すると、相手は必ず、いろいろな理由をつけてつぶしにかかる。セクションを管理する立場上、部下から悪く思われたくないから現場の長としても必死になります。そして、相手は現場の状況をよく知っているので、こうした交渉の場合、どうしても現場をよく知っているほうに分があり、減員の実現には多大の困難が伴います。
もう1つのやり方は、まず全部署で一律カットをして本当に必要なところだけ増員する方法です。これは、一律カットなら自分のところだけが損をするわけではないから強行な抵抗運動はしにくい。一律削減した後でどうしても減らされたら困るという部署は、例外的に増員を要求するわけですが、そうなると、今度は自分のほうから、なぜ増員が必要かを説明して、人事権者を納得させなくてはならない。裁判で自分に有利なこと、あるいは、相手に不利になることを主張する場合には、主張する側がその証明をしなければなりません。これを法律用語で挙証責任といいます。つまりこの場合、増員を要求する側に挙証責任が発生する。つまり、人事権者は検討して判断をくだすだけでいいのです。こういうようにいったん一律の網にかけておいて、挙証責任を相手側に転換するのは、どの組織でも有効です。
従業員が有給休暇をとる場合、その理由を言う義務はないし、聞いてはいけないことになっています。ただし、有給休暇というのが働く者の権利だとしても、休暇をとることによって事業の正常な運営が妨げられる場合、会社側は他の時季に変更することができます。ただその場合でも、休暇の理由は言う必要はないし、上司は「なんで休むんだ」などと聞いてはいけないのです。

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書評・レビュー・感想

厳しさを増す企業社会を生きていくための必携の書と書いてますが、まあ一度さらっと読んでおいてもいいかなあという程度です。
(過去ブログからの転載シリーズ)

本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。

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