のぼうの城 – 和田 竜 (書評・レビュー・感想)

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戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。

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書評・レビュー・感想

主人公は、のぼう様と呼ばれる成田長親である。
Wikipedia – 成田長親

天正18年(1590年)、豊臣秀吉と北条氏の戦い(小田原の役)が始まると成田氏長は北条氏に味方して小田原籠城に参加した。成田氏の本拠忍城は氏長の叔父・泰季が城代となって守ったが泰季が開戦直前に没したためその子長親が代わって城代となり、防衛の指揮を執った。
忍城を攻める上方勢は石田三成を総大将とし大谷吉継、長束正家といった秀吉子飼いの諸将が名を連ね23,000騎もの大軍であったと伝えられている。三成は巨大な堤防(石田堤)を作って忍城を水攻めするなど総力を挙げて攻城するものの、北条方の本城である小田原城が降伏するまで長親は3,000騎の手勢で城を守り切った。

石田三成の戦下手の例としてよく使われる1590年の忍城攻めについて書かれたエンターテイメント歴史小説である。あまり世間に知られているとは言いがたい成田長親が有名になったきっかけの本でもある。
本書より前に忍城について書かれた「水の城―いまだ落城せず」という書籍があるが、それよりも人物像が深く掘り下げられている模様。(水の城は読んだことがないが、書評を見る限り、そんな感じ)
実際の戦いは、成田家家老の正木丹波守が中心となって実行し、正木丹波守や柴崎和泉守、酒巻靱負といった成田家重臣が敵を倒す様子が痛快に描かれているが、エンターテイメントすぎるような気もした。
石田三成がいいように描かれすぎている気もするが、長束正家のダメっぷりも極端すぎる書き方のような・・・全体的におもしろくしようと極端な表現、内容に嵩上げされている感じがした。映画にはしやすい内容かと思う。
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忍城といえば、周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ城であるが、画像のような感じだったらしい。ちょっと変わった面白い造りではある。

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