赤ちゃん学を知っていますか? – 産経新聞「新赤ちゃん学」取材班 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 4 分

赤ちゃん学を知っていますか?―ここまできた新常識 (新潮文庫)
産経新聞「新赤ちゃん学」取材班
新潮社

赤ちゃんは無限の可能性を秘めた大事な宝物。その能力をひきだし、健やかな体と心を育むのに役立つのが「赤ちゃん学」です。母乳や語りかけの効用は?英語は何歳から始める?テレビ・ビデオ視聴は危険!働く母親の影響は?アトピーやSIDSの原因は?―小児科学、発達心理学、脳科学、霊長類学に基づいた最新の研究成果から易しく解き明かす、出産と育児の画期的入門書。

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書評・レビュー・感想

「赤ちゃん学」ということとちょっと固い名称となっているが、外国での赤ちゃんに対する研究の成果や言葉を話したり、音声を知覚する順序、テレビからの影響、母乳と免疫、こころの芽生え、這い這いの役割、アトピーなどの症候群など真面目な話題がわかりやすく書かれている。
本書の中で複数の研究者、医師などが述べているのは、赤ちゃんをバイリンガルにする難しさである。乳幼児の英語習得は悪影響を及ぼす可能性もあり、発音などと引き換えに失ってしまうものの大きさが指摘されている。早期の外国語教育が成長の空白をつくるなどコミュニケーション障害になることもあるようだ。安易な早期外国語教育を戒める内容が多くなっている。
テレビに関しても多くの研究者、医師が否定的である。親が期待する教育機能は少なく、親が自分の時間ほしさにテレビやビデオがもつ子守機能を乱用することを戒める内容となっている。また、乳幼児期の長時間視聴が言葉おくれの原因になることも指摘されている。アメリカ小児科学会は1999年に「小児科医は親に対して、二歳以下の子どもにテレビを見せないよう勧めるべき」という勧告を出してる。脳の成長や社会的、情緒的、認知的な能力の発達に影響が出るのがその理由とのこと。
その上で、親子間でのコミュニケーションの重要性がどの章でもふれられている。具体的には絵本の読み聞かせや、1歳以上でも授乳を続けスキンシップをはかること、目を見てしゃべりかけてあげることなどである。早すぎる卒乳や離乳食は、顎の発達やアトピーなどのアレルギーにも影響するようで、少し前の世代までの常識と今の最新研究結果では大きな違いがでているケースもあるので、育児中の方、またはこれから育児に取り組もうとされている方は一度目を通されることをオススメしたい。
本書の中では、お金をかけるなら、手間ひまをかけましょう!という小児科の大学教授の言葉が印象に残った。
アメリカではベビーカーにのせた赤ちゃんに哺乳瓶でコーラを飲ませている母親がいるなど乳児期の生活環境が大人の生活習慣病の第一歩にもなっているようだ。信じられないがそういうケースは国内でも結構あるとのこと。(赤ちゃんコーラ)
赤ちゃんに関する研究が近年大幅に進んでいることが本書を読むことでわかる。そういった赤ちゃん理解の急速な進歩が赤ちゃん学に結びついている。ちなみに以下のような考え方が間違っていることは本書を読めばわかる。
・生まれたばかりの赤ちゃんは目が見えない
・赤ちゃんの脳は真っ白ななんにも描かれていない板のようなものだ
・赤ちゃんは痛みの感覚が鈍い(鈍感だ)
・生まれたばかりの赤ちゃんは中脳動物だ
こういった誤解や無理解をなくし、より良い育児をしていくために本書はとても役に立つと思う。良書。
過去に読んだ育児関連書籍は以下の通り。
 ・AERA with Baby スペシャル保存版 0歳からの子育てバイブル
 ・AERA with Baby スペシャル保存版 0歳からの子育てバイブル(知育編)
 ・お父さんのための1日10分、本気の子育て
 ・マンガで読む 妊娠・出産の予習BOOK
 ・はじめてパパになる本
 ・新米パパのための妊娠・出産ブックレット
 ・びっくり妊娠 なんとか出産
 ・ツレと私の「たいへんだ!」育児

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