絶対、困らない議論の方法 – 小野田 博一 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 5 分

言い返す、同意する、話をかわす…そのとき最も効果的な一言のために。議論の決め手になるのは正しさより「もっともらしさ」。

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書評・レビュー・感想

・「正しさ」にのみ頼ってはいけない。

なぜなら、何をもって絶対的な真実とするのかの絶対的な基準が存在しないからです。議論の場で「絶対の真実」を持ち出してはいけません。議論が不毛になる。

・論は、主張と根拠の2つの構成要素が必ず必要です。
・論のアタック方法は2つです。

目的は、相手の論の主張を否定すること。
方法は、
  1.相手の論の根拠をアタックする。
  2.相手の論の根拠と主張のつながりをアタックする。

・議論において常識は根拠にならない。

なぜなら、育った社会ごとに慣習は異なり、何を常識とするかも異なるからです。互いに自分の慣習や常識を絶対の真実として話をすることに執着するとその議論にはゴールが無くなってしまいます。

・議論の勝敗は決めるのは、真実ではなく、言葉です。

なぜなら、勝敗を決められる絶対的な真実がないからです。だから勝敗を決めるのは、「相手によって真実らしい言葉」です。正確には、「相手のとって自身の言葉よりも真実らしい言葉」です。これは相手にとって真実らしいかどうかであって、言葉を話す本人にとって真実らしいかどうかは問題ではありません。この2つはまったく別物です。つまり、議論での目標は、相手を納得させることです。真実らしさ(相手にとって真実らしさ)で納得させましょう。

・真実らしさを出すために、表現力が必要です。
  
・議論は、「主張の力」ではなく、「根拠の力」でする。

根拠の力とは、主張を支える力の意味です。根拠をいろいろ述べて主張をささえればささえるほど、主張には説得力が加わります。

・議論においては「語の定義」に十分に考慮する。

議論はお互いの同意を増やしていく行程です。語の定義はは互いの同意を増やす出発点なのです。これは軽視してはいけません。

・レベルの違う話には「話が別」とかわしましょう。

議論においては、レベルの違いにも注意しましょう。ここでのレベルの違いとは、側面の違いとも次元の違いともいえます。レベルの違う話を反論として用いるのは詭弁です。詭弁には正面から応じるべきではありません。なぜなら、応じると議論が紛糾し、まとまりのないものになるからです)正面から応じるのではなく、単に「話が別」とかわしましょう。

・論点はずれの話もかわしましょう。

レベルの違う反論も論点はずれの一種です。論点はずれの反論には、「それは論点はずれです。今はAの話をしているのであってBの話をしているのではありません。」と述べるだけでいいのです。

・「だれにとって」という部分がないと議論が混乱する

「○○は有害」と述べる文章では、「だれにとって」の部分を故意に落とす人には「ごまかそう」という意識が働いています。無意識に落とす人には、表現する能力がないのです。

・類比は、効果的だが、使い方が難しい。

類比とはたとえ話のようなものです。これは説得力があり、それだけで相手が納得してしまうことはよくある。そして、それでも問題はありません。が、納得しない場合は類比に執着するのはさけ、より直接的な説明をしなければなりません。なぜなら、類比では、厳密には何も証明できないからです。つまり、類比はある人には説得力があり、ある人にはないのです。ですから、類比の有用性の限界を知った上で便利な道具として使いましょう。

・議論に勝つ最大のコツ

根拠の1つ1つに、相手の同意を得るよう努力すること。根拠に相手が同意しないなら、あなたの議論には説得力はないでしょう。ですから、議論に勝つためには、あなたの根拠の1つ1つを順に相手に同意させなければなりません。

Q、議論の仕方を知らない人が相手ならどうする?

A、議論をしないこと

Q、理屈そっちのけで自分の意見に固執する人が相手ならどうする?

A、議論をしないこと

Q、相手の話に耳を傾けない人が相手ならどうする?

A,議論をしないこと

Q、相手が個人攻撃をしたら、どうする?

A、論点とどういう関係があるのかを詳しく聞く

Q、相手が論点をすり替えたらどうする?

A、すぐにもとの論点に戻り、そこで話をする。相手がすり替えた論点で話を続けない。

Q、相手があなたの意見をゆがめたら(たとえばより過激に)どうする?

A、ただちにその解釈をただすこと。過激化された意見の弁護をしてはならない。

議論の基礎について書かれている。とてもわかりやすく、入門書としてはお勧め。議論についての前提知識がなくてもOK。何か専門的なことを前提として話を進めることもないので読みやすくすぐ実践にうつせそう。例題もついているので楽しめる。以前読んだ「論理力を鍛えるトレーニング」という本も本書と近しいことを書いていたので、また読み返してみようと思う。まだ読んでいないが、姉妹本で「論理力を鍛えるトレーニング意思伝達編」、「問題解決力を鍛えるトレーニング」も購入して置いたままになっているので読んでみたい。
(過去ブログからの転載シリーズ)

本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。

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