家のない少女たち – 鈴木 大介 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

2004年に東京都が条例を改正し、23時以降、18歳未満の子どもがカラオケボックスや漫画喫茶、ネットカフェ、クラブなどに入店できなくなった結果、表向き、深夜に繁華街を徘徊する少女は減少しました。一方で『本気家出』の少女たちは地下に潜るようになりました。親に虐待され、帰る所がなく、売春組織で過酷な生活を強いられる家出少女たちの衝撃的な生き様を、7年間に延べ100人の家出少女たちを取材してきた著者がルポします。

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書評・レビュー・感想

最近読んだ「累犯障害者」と同じで、現代日本の弱者のルポである。
障害者と同じように、虐待された児童は弱者であり、そのセーフティネットである福祉がうまく機能していないことが本書を読むとわかる。家出少女という言葉だけだと、怠惰で、我慢のできない子どもという印象を持つが、その背景にある悲しい実態には言葉を失った。
本書に出てくる少女たちの多くは「生き地獄」を味わっていると言っても過言ではない。少女買春の現場はすごいことになっている。多くの少女たちは働くことができる年齢になっていない。そんな彼女たちがお金を稼ぐには、盗むか売春するかのどちらかである。
そして働くことができる年齢であったとしても、マクドナルドでバイトして稼ぐ額と売春で稼ぐ額は、驚くほどの違いである。マクドナルドでのバイトは、経験をつみ、スキルを上げることによって時給を上げることができるが、売春は逆で年齢が高くなるほど金額が下がるという。その中で必死で生きているが・・・
子どもは親を選べない。
その単純な事実が大きな問題をうんでいる。
本書に登場する少女たちの多くは、虐待、貧困、能力不足、障害といった属性をもった親がいる。そういう親から子どもを守るのが児童福祉であるはずである。法律や国の制度は、現場に対して大きく遅れている。状況に先手を取られている状態である。
児童福祉にもっと予算と人をと願わずにはいられなかった。

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