累犯障害者 – 山本 譲司 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

刑務所だけが、安住の地だった―何度も服役を繰り返す老年の下関駅放火犯。家族のほとんどが障害者だった、浅草通り魔殺人の犯人。悪びれもせず売春を繰り返す知的障害女性たち。仲間内で犯罪組織を作るろうあ者たちのコミュニティ。彼らはなぜ罪を重ねるのか?障害者による事件を取材して見えてきた、刑務所や裁判所、そして福祉が抱える問題点を鋭く追究するルポルタージュ。

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書評・レビュー・感想

著者は元・国会議員であり、秘書給与流用の罪で服役していた山本譲司氏である。
Wikipedia – 山本譲司

社会民主連合(当時)菅直人の新聞公募秘書を経て、1989年の東京都議会議員選挙に立川市選挙区から「菅直人の秘書」を看板に立候補し初当選。2期務める。その後、1996年10月、小選挙区制導入後初の衆議院総選挙に中選挙区時代の菅の地盤を引き継ぐ形で東京21区より出馬、初当選。2000年6月に再選。選挙運動中に名前の読みが同じ歌手の山本譲二と共演する等話題を振り撒いていた。
しかし再選間もない2000年9月に秘書給与流用の詐欺容疑で東京地検特捜部に逮捕された。2001年2月に懲役1年6ヶ月の実刑判決を受け、控訴を取り下げ栃木県黒羽刑務所に服役する。民主党初の除名処分者となる。刑務所では触法障害者達の世話をしていた。出所後訪問介護員2級の資格を取得し、訪問介護員として活動開始。

服役中に見た障害者の状況に今まで不明を恥じ、出所後、調査ならびに環境改善に取り組む過程での話がたくさんでてくる。犯罪者が障害をもっていたとわかった途端に報道をしなくなるマスメディアや、刑務所へ障害者を丸投げにする福祉の現状など多くの知らなかったことが書かれていた。
福祉の手が差し伸べられずに軽微な罪で刑務所に入る障害者や、大きな犯罪を起こした障害者、障害者を食い物にする人々、売春する知的障害者、性的虐待により情緒障害になった障害者、ろうあ者同士の殺人など今までメディアで書かれることがなかった内容がつまっている。
現実というのは厳しい。
読後は、本書の最終章のタイトルと同じ気持ちになった。
それは、「行く着く先はどこに」ということである。

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