バニシングポイント – 佐藤 正午 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

今年40歳になるタクシー運転手・武上英夫には「秘密」が3つあった。彼の妻にも、その友人にも、また同じように・・・
普通の人々の、ありふれた日常、小さな事情と秘密。それが、ささいな出来事をきっかけに吹き出したとき、思いもかけぬドラマを生み出す。絡み合い、すれ違いながら連鎖していく人のつながりの中で、男と女それぞえが直面する人生の限界点を、鮮やかに切り取った連作小説。

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書評・レビュー・感想

不思議な感じの小説だった。小説自体は5個から6個くらいに区切ることができると思う。パッチワークのようにいくつかの小説を1つにしたような。それを鮮やかに切り取った連作小説というならそうかもしれない。本書を読んでピカソを思い出した。
あの有名な画家のピカソである。ピカソは一つのキャンバスに多側面を取り込み平面に再構築したキュビスム画家として有名だが、非常に計算された数学のいや、幾何学のような絵である。子供にはなかなか理解しにくいようだが。
この小説にはそのピカソのような多側面を1つの視点として織り込んだ感じがする。なかなか計算高いという点でも印象は同じだ。ボーと読んでいるととんちんかんな印象になるだろう。本書はピカソの絵を眺めるように、真剣に脳をフル回転させ、想像力を最大に駆使して挑む価値がある。主人公が佐藤正午っぽくなかったといえばそうかもしれない。
(過去ブログからの転載シリーズ)

本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。

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