男の服装(お洒落の定番) – 落合 正勝 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

男の服装お洒落の定番
落合 正勝
世界文化社
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書評・レビュー・感想

男の服装(お洒落の基本)の続編です。
「何」が自分に似合うのか、似合わないのかを知ることは、お洒落の基本です。「何」は漠然とした衣服の名前ではありません。とりわけスーツは、一見しただけでは、みな同じに見えます。しかしながら作り手は、それぞれ目に見えない部分に違った工夫を凝らします。その工夫をいちはやく見つけ出し、自分との相性が良いかどうかを体感できるようになれば、服選びが楽になり、お洒落は上達します。
お洒落は、自分に対して気を配ると同時に、他人の視線をも気にかける必要があります。この二面性はスタイルとファッションにつながるものだと僕は思っています。スタイルとは自分だけの流儀、ないしは自分だけの風采や格好です。スタイルを作り上げるためには、他人の模倣ではなく、自分自身であることが大切で、その自分自身の感覚なり思想が服装を通して他人に伝達されます。
他人の視線は、それ(ファッション)を他人に見せたい辛味につけるので、自分に先んじ他人の視線を優先しがちになります。この二面性がお洒落を難しくしているのです。次元の異なるものを、並列に並べて考えても進歩はありえません。周囲の流行に惑わされず、自分だけの感覚を育てるには、繰り返しが必要です。同じスタイルを繰り返すことにより、何かが必ず見えてきます。何かとは、前述したとおり、自分との相性です。上着のウェストを絞ったほうが似合うのか、それとも似合わないのか、丸い方が似合うのか、四角い方が似合うのかといったようなことです。見えてきたら、次に他人のウェストや肩に集中し、自分との照合を試みてください。この作業が、もっとも大切です。服だけなら、並べて比較できます。そこに人が入り、服装になったとき照合作業をどれほど緻密に行えるかが、お洒落になれるかどうかの大きなポイントです。照合作業ができるようになると、お洒落はかくじつにステップアップします。
服装に凝るという行為は、僕は単純な趣味のひとつだと考えている。趣味の絶対的条件は、兎に角それを好きになることだ。一度興味を持ったら、もっと興味を持つように自分を仕向ける。だが趣味は、ともすれば偏りがちになる。とりわけ服装はそうだ。選択肢が多すぎる上に、他人の視線をも考慮しなければならないからだ。現代における選択肢の多さは、ブランドの多さに等しい。それぞれのものに、数多くのブランドが存在する。偏りを防ぐためには、ブランド名にとらわれぬ、中庸で純粋な視線を備えなければならない。靴やシャツ、スーツやネクタイの形と色を総合的に考慮し、自分だけの身体に被せる作業は、モノとモノ、色とモノ、モノと色と自分という3つの複雑な整合性が必要である。整合性を整えるためには、服を選ぶのではなく、服装を選ぶという意識を常に持つ。大切なことである。
メガネはフレームとレンズが一体になった道具で、道具なのだが、実際はレンズだけが道具で、フレームはお洒落のために存在する。メガネは、お洒落用と医学用と分けて考えるべきなのだ。もともと腕時計のように1個で済ますことができないものだからだ。
服装エッセイ。
前作に続き1男性に1冊。
(過去ブログからの転載シリーズ)

本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。

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