タイムシフティング – ステファン レクトシャッフェン (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 7 分

タイムシフティング―無限の時間を創り出す
ステファン レクトシャッフェン
日本放送出版協会

本書が教える時間意識とは、時間管理法のことではない。時間を意識するのは、効率をアップするためではない。時間意識とは、人生を十二分に楽しむことである。
締めきりに追われていて、どうしてもスピードが必要な時には、時間管理法に頼ればいい。だが、今この瞬間に完全に存在して、今をいきることができれば、それでもう時間意識ができたことになる。時計から解き放たれて、時間自由の身となれるのだ。
タイムシフティングの目的は、もっと時間を作り出して、あなたの生活にゆとりを与えることだ。
だがもちろん、1日24時間を30時間にすることはできない。では、時間を作り出すとはどういうことだろうか?それは、現在に、今この瞬間に、時間にもっと入り込むということだ。現在を意識するその瞬間ごとに時間が作り出されるのである。
生活の中で、時間をコントロールする方法を習得しない限り、ストレスは募る一方だろう。私たちは社会が発するメッセージのなすがままになっている。もっと早く、もっと多く、もっと生産し、もっと買え。そしてなんと云っても「じっと座り込んで、ただ生きている実感をかみしめるようなまねは絶対するな。」というメッセージに。意識的に時間をコントロールするすべを身につけないかぎり、人生は猛スピードで過ぎ去っていくばかりで、周囲の出来事や美しい風景にもきづかないだろう。そして、いつもなにかが欠けているようななにかを見失っているような感じにつきまとわれることだろう。
時間にもっと入り込むのに重要なキーワードが「同調化」である。人間は、別の人間や物体、音、ムード、リズムと同調する。これには、短期の場合もあれば、長期の場合もある。微笑みあうという形をとることもあるし、ダンスやセックスや激論の時にも見られる。偉大な雄弁家たちは、演説のリズムに聴衆を自分の軌道にのせる力があることをよく知っている。
マーティン・ルーサー・キングの教会の信者たちも彼の話を聴くだけで、一緒に人間の波を作っている気分になり、彼が話すにつれて気分が高ぶっていったそうである。
ケネディもヒトラーにもそういう力があった。
同調化そのものは善でも悪でもない。
それは自然界に存在する物理的な力の1つに過ぎない。
現在の社会は、どんどんと速くなる一方のリズムの中にある。どのリズムは人間にとって新しい現象であるので、ほとんどの人は、それを変えようともしないし、変え方もしらない。社会は、このほうが、生産的だと判断しているし、私たちもそのリズムに波長を合わせているので、変えたいと思っていることにも気付かない。どうすれば、人間らしいリズムに同調できるのだろうか?ほとんどの人は、時間のシフトするすべを知らない。
時間のシフト、タイムシフティングのやり方とは、私達の思考と感情の違いを知り、どういう場合に思考と向き合い、どういう場合に感情と向きあうのかを知ることである。思考と感情は、スピードがまったく違う。当然大きく異なるリズムを持っている。
赤い風船のこと、次にピンク色の象のこと、その次は今何時だろうと考えてみよう。思考から思考へと移動するのは実に簡単で早いことに気付くだろう。
では、悲しい気持ちになって、次に怒りを覚えて、次に恋の虜になって天にも上る気持ちになってみよう。どうだろう。
こういう感情は、魔法のようにぱっとは移動しない。私たちは、日頃、感情を押し殺して働いている。そのため時間をかけて、処理するべき感情をほったらかしの状態のままにしている。そのため、何もしないでただ座っているという状態、つまり思考が停止している状態ではほったらかしにされていた感情たちがやっと自分たちの出番がきたと思って押し寄せてくる。
しかし、ほとんどの人はその状態が怖くてたまらないくなり、立ちあがり、なにか他にするべきことを考え、わざわざ忙しい状態に戻ってしまう。
ここに問題があります。
あなたも試してほしい。
自然にとまるまでゆっくりスピードを落としていくと、どうなるか試してほしい。さあ、もっとゆっくりとしたリズムに波長をあわせようと、体も心もリラックスさせようとしてみてください。
現代人の多くは、リラックスするひまもないと嘆いている。仕事場でも家庭でもコミュニティでもプレッシャーがかかることが多すぎる。その一方、半ば意識的に現代の加速しつづけるテンポに波長をあわせている。だが、私たちが、ペースをゆるめようとしないのには、理由がある。生産的な存在でないと、うしろめたくなって不安になるのは、外部からのプレッシャーや社会と同調しているせいばかりではない。現代人は何かを避けようとしている。つまり「感情」である。自分の感情を自由にするのが恐ろしいのである。
リズムをシフトするのに効果的な方法は儀式を使うことである。宗教でも俗と聖の時間をはっきりわけるため儀式を用いている。私たちは実に様々な儀式を定番として使っている。こうした儀式のことははっきり意識したほうがいい。意識することによって、儀式を優先させれるようになるからである。そうした儀式が私達にとって需要だということを周囲の人にわかってもらうことができるようになる。
儀式と習慣は違う。区別をつけるのは簡単だ。自分にこう問い掛ければいい。「意識して自分のリズムをかえるつもりなら、こんなことするだろうか」と儀式はリズムをシフトするが、習慣は、リズムを単調にする。

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書評・レビュー・感想

・瞑想の効果

「毎朝、ほかの人がまだだれも起きてないうちに、私はまず、お茶を一杯いれてから、ロッキングチェアにすわり、もの思いにふけるんです。なにもしないんです。片付けなきゃいけない用事をあれこれ思い出すわけではないし、とりたてて何かを考えるというわけでもない。
くよくよ思い悩むことがあるとか、誰かに腹を立てたりしたら、ただそれが心のうちにわきあがってくるがままにまかせます。
そうすれば、そのうち消え去ってしまいますからね。
たいていは、ロッキングチェアをゆっくりゆらしながら、朝日をながめてこう思うんですよ。ああ、こうやって元気で、息をして、あたりに漂う香りをかいでいられるのはなんてすばらしいんだろう。と」

・シャワーの効果

私の父は、毎晩帰宅すると、仕事から家庭へと時間をシフトするためにいつも決まってある儀式を行った。シャワーである。
父はよくいっていた「1日の垢をキレイさっぱり落とすまでは本当に我家に帰った気がしない」と。だからシャワーを浴びるのだ。

・音楽の効果

音楽には私達のリズムを変える強い力がある。それなら、儀式に使ってみてはどうだろうか?

・毎朝、瞑想をしてみよう!日課にしよう!

毎日、15〜20分の瞑想の時間を設けるべきだ。それはあなたの気分に多大な影響をおよぼすだろう。それが1日じゅうつづくリズムを設定してくれる。確かに、ときには、頭の中をぐるぐると思いが駆け巡ることもあるし、仕事をはじめたくてたまらないこともある。
それでも、毎日、瞑想を日課にしていると、生活のリズムがずっとスムーズに流れることがよくわかる。イスかクッションの上に座って、ひとりで瞑想をはじめてみよう。いちばんいいのは、背筋をのばして座ることだ。そうすれば、四方に気を配って睡魔に負けることもない。ただ呼吸に意識を集中する。生活の中で静かな時間をもって、それに没頭することが大切だ。

実は2回目。
大きなポイントは、
  ・思考と感情のスピードが違うこと。
  ・リズムへの同調をうまく使うこと。
  ・感情に向き合い、きちんと処理すること。
ということ。
そして、タイムシフティングに効果的なのが、
  ・瞑想
  ・シャワー
  ・音楽
ということだが、個人的には、瞑想にチャレンジしてみようかと。
まとめると
生活の中で静かな時間をもって、それに没頭することによって1日のリズムをうまく作りだし、感情にきちんと向き合うことで時間に入り込み、生活にゆとりを作り出そう!という主張を著者はしている。そのために儀式をうまく使い、瞑想や音楽によりタイムシフティングを行おう!ということ。
(過去ブログからの転載シリーズ)

本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。

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