【この記事の所要時間 : 約 3 分】
書評・レビュー・感想
日本でクーデターを起こすべき状況として5つの状況を上げている。これらは複合的に起こる可能性が高いとしている。
1.日本破産
2.アメリカ発世界恐慌
3.中国の経済的破綻と軍事爆発
4.朝鮮半島有事
5.中東有事
クーデター政権の政策(短期)・・・・せいぜい1年程度
1.追放令・・・・・・・政界・官界・財界の既成勢力の一掃
2.金融政策・・・・・・全金融機関即時国有化⇒一斉検査⇒預金封鎖
⇒新円発行・2桁のデノミ⇒海外送金等規制
3.経済政策・・・・・・当面、統制経済へ移行
4.社会政策・・・・・・社会秩序の回復と雇用対策
5.土地政策・・・・・・全土地の国有化、使用権の譲渡・相続のみ
6.防衛政策・・・・・・自衛隊を国軍とする。⇒有事法制⇒
集団的自衛権と国連軍への参加の表明⇒
核武装⇒武器の国産化、輸入元の多国籍化
7.景気対策・・・・・・東京再開発⇒首都移転⇒核燃料サイクルの実現
⇒脱化石燃料⇒情報革命の社会化⇒
社会活動部隊の創設
クーデター政権の政策(中・長期)
1.国体・・・・・・・・天皇を国家元首として憲法に明記。⇒
皇室を京都に還御・皇室財産の返還
2.政治体制・・・・・・憲法改正⇒首相に権力集中
3.防衛政策・・・・・・アメリカの日本からの撤退⇒国軍の国民化
⇒徴兵は必要としない
4.外交政策・・・・・・国連の価値尊重⇒二国間条約を多元的に結ぶ
5.エネルギー対策・・・脱化石燃料⇒リニア等の開発
6.国土再興・・・・・・風土の美観の回復
7.故郷建設・・・・・・北海道の故郷化
8.少子化対策・・・・・子供をもつ世帯に対する大幅減税
9.共同体の再生・・・・党中心の大衆組織。
地域のコミュニティ
ネット上でのコミュニティ
10.教育制度・・・・・・従来の職員採用、雇用制度の全面的変更⇒
大学入学資格試験の導入⇒上級大学創設
著者は満州建国の蓄えがなくなったのが、現代の日本を亡国へと導いていると説く。満州建国にあたりさまざまな政策を立案したのは二十代の若者だったことから若者の本来の意味での力が必要となっているとのこと。
半分は小説だが、半分は予言書といったていである。今の時代に再読されてもいいと思う。SF小説として楽しむもよし。なかなかいい作品。
(過去ブログからの転載シリーズ)
本エントリーは、過去に運営していたブログから転載したものであり、一部書き直しならびに追記をしてあります。