トヨタの闇 – 渡邉 正裕,林 克明 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 2 分

トヨタの闇 (ちくま文庫 わ 9-1)
渡邉 正裕 林 克明
筑摩書房

巨額の広告宣伝費によって、マスコミによるトヨタ批判は事実上、封じられてきた。だがその裏では、従業員は賃金のつかない数々の“自主活動”によって苛酷な労働を強いられ、過労死や自殺が続発している。社員の命を軽視する会社は消費者の命も軽視する。長期化するアメリカでのリコール問題の原型は、すでに国内にもあった。日本を代表する超巨大企業で何が起きていたのか。知られざる現場の真実を抉り出す。

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書評・レビュー・感想

世界のトヨタ自動車の暗部に切り込んだのが本書である。トヨタが巨額の広告費を使っていることはよく知られており、そういう大クライアントの暗部をマスコミが報じないことも最近ではよく言われている。そういう状況下で、トヨタの社員や元社員、社員の家族、下請けなどさまざまな人に取材して本書を仕上げている。トヨタという会社が本当はどういう会社なのかを知るにうってつけの本である。
第二章の「トヨタの社員は幸せか」を読むと、人生とは、働くとは、幸せとはいったいどういうことなんだろうと考えてしまう。やはりバランスというのは大切であると思う。過労死や欠陥車の問題も本書の中では触れられており、トヨタの体質をうきぼりにしている。最近では少しづつ良くなっているらしいが。
労働組合の問題も大きいかと思う。大企業であればあるほど、労働組合は働く人にとって切実になる。中小企業なら社長と直接交渉することができるが、大企業では、入社してから社長と話したことがない人などたくさんおり、直接交渉することなど、不可能である。交渉相手は、結局のところ、経営者でない影響力が限定された中間管理職となり、それで事態が改善する可能性は低い。そういう時こそ労働組合が必要とされる。
ワークライフバランスという言葉が日本で言われだして久しいが、そろそろ本当の意味で豊かな国を日本を目指さなくてはならないと思う。

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