イキガミ(逝紙) – 間瀬 元朗 (書評・レビュー・感想)

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イキガミイキガミ

「あなたの命はあと24時間です」と言われたら・・・・・
理不尽な「死」を前にして人間は何をするのか?

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書評・レビュー・感想

この国には、国家の繁栄を維持するための法律がある。
「従ってさえいれば幸せに暮らせる」
国民に、そう信じられているこの法律の名を・・・・
『国家繁栄維持法』という。
そこでは、多くの人間を生かし、国を繁栄させるため、選ばれた若者をあの世で逝かす紙『逝紙(イキガミ)』が配られている。
届けられた死亡予告証。
残された時間はわずか1日。
すべての国民は、小学校入学時に特定感染症の予防接種をうけることが義務付けられており、
これを「国家繁栄予防接種」という。
ここで使用されるワクチンそのものは、あまり重要ではなく、重要なのは、そのときに使用される注射器のうちの約0.1%に混入している特殊なナノカプセルである。
1000人に1人の確率で、そのカプセルを注入された国民。
彼らの体内をカプセルは漂い、やがて心臓の肺動脈内にとどまることになる。
そして生命力がピークに達する18〜24歳までのあらかじめ設定された日時に破裂してその命を奪う。
しかしながら、そのカプセルが誰に注入されたのかを、国民は知ることができない。
国民は、その時期が来るまで「自分が死ぬのでは」という危機感を常に抱きながら成長することになる。
その危機感こそが、「生命の価値」に対する国民の意識を高め、社会の生産性を向上させている。
ちなみに、死亡者の遺族には国から「国繁遺族年金」が支払われることになっている。
第一巻は、2つのエピソードがつづられている。
Episode1:復讐の果て
Episode2:忘れられた歌
Episode1は、残り1日を「負」として展開する物語。
Episode2は、逆に「正」として展開する。
第一巻は正負、両面をうまく表現して1冊にまとめている。
第二巻以降が気になる1冊である。

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