夜市 - 恒川 光太郎 (書評・レビュー・感想)

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書評・レビュー・感想

過去11回のうち5回しか大賞を出していない日本ホラー小説大賞。
第12回目大賞を受賞した本作は、著者:恒川光太郎のデビュー作である。
審査員の荒巻宏氏は「絵が浮かんでくる受賞作」と評している。
南方熊楠が関心をよせていた民俗学でいう「黙市」にまつわるはなしで、怖さだけでなく悲しみをたたえたストーリー。
ロセッティの名作「ゴブリン・マーケット」に劣らないできと評価。
あることが明かされたときから世界が完全に逆転する。襟を正すとはこのことで、気合をいれて読まないと著者のたくらみを見落としそうになる。そして奇跡とも言えるエンディングと評価するのが、審査員の高橋克彦氏。

意を決していずみは歩みをとめ、言った。

「あなた、私を売るつもりでしょう?」

先を歩いていた裕司と老紳士が振り向く。

「え?」

「わかるのよ。私、馬鹿じゃないもの」

こちらも審査員の林真理子氏は、幻想的な美しさをかもし出す無駄のない文章、叙情的であるが、余分なセンチメンタリズムに陥らない知的な文章である。と。

「契約成立だ」人攫いは誰にともなく、それでいて誰かに聞えるように言った。「このあんちゃんとの契約は二度目で、一度目の借りがある。だから・・・仕方ないな?こういうことで」

ビジュアル的で、イメージ喚起力がある小説。
複数の世界が交差する「夜市」。
そして、この世にないものを打っている「夜市」。
そして、取引をしないと・・・・

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