やっぱり変だよ日本の営業 – 宋 文洲 (書評・レビュー・感想)

【この記事の所要時間 : 約 3 分

やっぱり変だよ日本の営業 (日経ビジネス人文庫)
宋 文洲
日本経済新聞出版社

「顧客は神様」と言いながら、社員にノルマを強要。読まれない日報を熱心に書かせる上司。世界一の通信技術を持ちながら「足で稼ぐ」―。やっぱり変です、日本の営業。精神論だけでは営業は成功しない。勝つ営業には、組織的な戦略を持った経営論が必要なのだ。ソフトブレーン創業者が、旧来の常識や習慣を明快に一刀両断し、組織的なプロセス・マネジメントへの改革論を展開したベストセラー。

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書評・レビュー・感想

タイトルからちょっと軽めの本だと思っていたが、結構しっかりした内容のある本でびっくり。戦後の経済成長期と現代では経済の条件が違ってきているが、何がどう違っているのか非常にうまく指摘されていた。

この時代、より大量の製品を消費者に届けるのが営業の仕事でした。もっと正確に言えば、流通にのせるのが営業の仕事でした。大手メーカーと商社の営業体質を観察してみると、営業と称する部門は本当の意味での営業をしていません。どこの流通に、いくら製品を割り当てるかを手配しているだけです。

戦後は、「モノのない時代」かつ「情報のない時代」だったため、より多くの製品を流通にのせること、より多くの顧客に接触することが営業の仕事だった。よって売上が足りないと思えば、営業活動を強化すればモノが売れた。1日5件のセールスを7件に増やせば、それに比例して売上は上がり、営業マンの数を100から150に増やせば、売上も利益も拡大することができた。しかし、この「モノのない」、「情報がない」の2つの条件はすでに何年も前から崩れている。

営業の本質は、「売る」ことではなく、「知る」ことにあります。「今、何が起きているのか」「何を提供すれば顧客が得するか」を知ることが営業の本質です。

などは、本当に営業の本質というか、経営の本質であると思う。また、以下のような根性論に相反する考え方も当たり前だが、営業部などの組織では当たり前とされていない考え方である。

販売促進にどのような手法を使ってもいいですが、顧客の購買力と購買欲には限界があることをセールス側は銘記すべきです。限りある購買力に対して無制限にセールス活動を行うと、コストの上昇を招くだけでなく、価格競争が起こりデフレになってしまいます。

顧客は、営業マンの売りたい気持ちの度合いに基づいてモノを買うわけではありません。家の前で待ち伏せをして勧めるとか、わざと寒い格好をして同情を誘うなどの手法を足で稼ぐと解釈するのであれば、それは邪道であるといわざるを得ません。私は、最初に営業は足で稼ぐと言った人は、「顧客と接点を増やすべき」という意味で言ったのだと信じています。決して、無意味に歩いて行くことを強調していたわけではないと思います。

なかなか中身のあるいい本だった。

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